11月、12月に『十三代目市川團十郎白猿襲名』披露公演を控えている市川海老蔵が、またもや“エビ流・人事”を押し通すのだろうか。
10月19日に配信された『文春オンライン』記事によると、1度は降板が決まった“市川中車”こと香川照之を、海老蔵が「出してやってくれないか」と12月公演での“復帰”を松竹に掛け合っているとのことだ。
香川が起こした、銀座ホステスへの“性加害”騒動を『週刊新潮』が報じてから2か月、TBS系情報番組『THE TIME,』のMC、同じく放送中のドラマ『アトムの童』への出演、そして『TOYOTA』をはじめとした各CM出演を降板。
売れっ子の見る影もない、都内自宅での“引きこもり”姿を『週刊女性PRIME』も報じたのだが、「名優・香川照之」は今後どうなってしまうのだろうか。
「“鬼の形相”写真でチェックメイトでした」とは、クライアント企業の窓口担当する広告代理店営業スタッフ。
「当初は『THE TIME,』での謝罪で逃げ切れると踏んだのでしょうが、新潮さんの第2報で掲載された、クラブママの髪の毛をむんずと掴み上げて笑う悪態ぶりは、好感度俳優のイメージを大きく損ねるものでした。大口スポンサーであるナショナルクライアントから見限られてしまっては、各局が起用をためらう可能性があります。
となると、復帰は自ずと映画か舞台に限られる。ただ、11月に公開を控える主演映画『宮松と山下』の興行成績いかんでは、銀幕界からも姿を消すかも。あれだけの演技力と存在感を持つ俳優さんはそうそういないだけにつくづく残念です」
香川照之を“兄さん”と呼ぶ仲
そんな四面楚歌状態の香川に、救いの手を差し伸べたのが海老蔵ということか。キー局プロデューサーによると、海老蔵は「香川さんを“兄さん”と呼ぶ仲」なのだとか。
2014年7月に《今日から私は香川照之さんをイヤ市川中車さんを兄さんと呼ぶことにしました》と自身のブログに綴っては、《皆様もご存知の通り素敵な方です。いやそれ以上に素敵な方です。そんな素敵な方といられる時間が幸せです》と、香川との密な関係を明かしていた海老蔵。
「海老蔵とは“中車”になる前からの仲。面識はあったそうですが、キムタク主演の『Mr.BRAIN』(TBS系)で共演、ともに警察役を演じたことで距離を縮めた。まだ現代劇に慣れなかった海老蔵に、アドバイスしたのが香川さんだったみたいで、以降は俳優として認め合う仲に。中車として歌舞伎役者になった時も手放しで喜んでいたそう。
それに邪推かもしれませんが、ここで香川さんに恩を売っておくことで團十郎となった後に“使える”と踏んでいるような、そんな“海老蔵一派”に取り込もうとする思惑も見え隠れする(苦笑)」(前出・プロデューサー)
歌舞伎界の一大イベントである『團十郎襲名』公演を、同時に“兄さん”の復帰舞台に仕立て上げることで俄然注目は集まる。そして“客を呼べる”と判断すれば、絵本原作『プペル』を演目にしたように、海老蔵が手がける“現代風歌舞伎”に名優を呼びやすくなる、ということか。
一方で、香川が起こした騒動を「海老蔵は意にも介していないでしょう」とは梨園関係者の弁。
「兄さんは運が悪かった」認識
「海老蔵といえば今も昔も女性関係は派手で、かつて“隠し子”騒動があったように“脛に傷持つ”身。2010年には都内飲食店で居合わせた客とトラブルになり、暴行を受ける騒動を起こしたのも記憶に新しい。
彼のように警察沙汰になることは滅多にないとしても、古くより歌舞伎界における浮気や不倫、隠し子などは目辛くはなく、銀座クラブや京都祇園の料亭での“火遊び”も日常茶飯事とも言える。ただ、今はそれが表に出やすくなっただけのこと」
海老蔵に、いや、歌舞伎役者にしてみれば、今回の大騒動も「兄さんは運が悪かった」程度の認識だというのだろうか。
「世間一般の常識からすると、4か月での復帰となれば“身内に甘い”とお見受けする方がほとんどでしょう。ですが、狭い歌舞伎界の伝統を代々背負ってきた彼らにとって、まだまだ“芸の肥やし”と捉えている部分も大きい。
それでも近年、松竹も企業としてのコンプライアンス意識が高まっているのも事実。“客を呼べるのなら何してもいい”という時代錯誤な考えが改められている今、海老蔵の願いを聞き入れて本当に中車を復帰させるのかどうか、松竹の企業方針が問われそうですよ」(前出・梨園関係者)
海老蔵の“ワガママ”は通るのだろうかーー。