政府が“産み控え”の解消を目的に首相肝いりで発表した『子育てクーポン』。岸田文雄首相がクーポン支給から一転“現金支給も可能”とするなど、迷走を極める政権首脳部に批判の声が高まっている。
10月19日に行われた参議院予算委員会。新たな子育て支援対策の一環として政府が検討しているクーポン配布事業について、岸田首相が「自治体の判断で、現金給付もオプションとして排除されない」という曖昧な言い回しで現金支給の可能性も示唆している。そもそも“子育てクーポン”とは0~2歳児がいる家庭を対象として、ミルクやオムツなどの育児用品や育児に関するサービスが受けられるクーポンのこと。
クーポンもらえるから産むと思っているなら…
対象者には大変“ありがたい”試みであるものの、一方で頑なにクーポンにこだわる岸田政権へ怒り心頭の声もあがっている。ネット上では、
「そもそもクーポン券を印刷することに大きなコストがかかることを知らないのか」
「クーポンを貰えるなら、頑張って産もうってなる人がいるのだとしたら逆にヤバい…。相変わらず、岸田さんはズレまくっている」
「これだけクーポンを多用すると、利権が絡んでると思わざるを得えない。“クーポン岸田”はなんとかならんのか」
といった批判が殺到していた。今回の“現金支給”を匂わせているのはそのような国民の意思を反映した形だと推察されるが、国民からは早くも、
「クーポンではなく現金支給も可能なら、余計なコストのかかるクーポンを選択する意味が全くない」
「岸田首相には政策提起の前によく検討し、決然と行動するリーダーシップが足りないよね。今のままじゃオオカミが来ると嘘をつく少年と同じだと思う」
などと辛辣な意見が相次いでいる。岸田首相のお家芸「聞く力」は本領発揮とはいかなかったようだ。
クーポン政策の本当の理由は…
ネット上では迷走する優柔不断な政策に批判的な意見が目立つなか、そもそも“クーポン”か“現金か”という選択肢の狭さにも批判が集まっている。
「いつまでもクーポンやら現金やらバラマキばかり。1番効果が見込まれる減税は検討しないつもりだろうか?」
「減税が一番いい。クーポンや現金配布にすると役所が大変になるのが分からないかなぁ」
「現金でもクーポンでもなく、減税しなよ…」
また中には政府が頑なに減税という方向に舵をきらない理由として、
「現金やクーポンの場合、結局は課税対象なので財務省にまた税金として還流するよね。クーポン政策の本当の理由はそこじゃない?」
といった意見も。
本当に同クーポンがGoTo事業などと同じく「一時所得」扱いで課税対象となるかは明言されていないものの、否定しきれないのも事実。国民の利便性ではなく、あくまで“政治家が損しない”ように動いているのでは? と疑う声には、多くの共感が集まっている。
岸田政権はもっと“耳の穴をかっぽじって”真摯に国民の声に耳を傾ける必要があるのではないだろうか。