澤井直人と南明奈

 テレビ、YouTube、CM業界などの放送作家として、数々のコンテンツを作り出してきた澤井直人(32)。今、ほかの誰よりも「人間」に興味がある平成生まれの彼が「今、話を聞きたい!」と思う有名人と対談する、好奇心と勢いだらけのインタビュー企画『令和にんげん対談』!! 

 第4回のゲストは、今年7月にママとなったばかりのタレントの南明奈(33)。ともに小さい子どもを持つ2人が育児の大変さを語りつつも、南が夫・濱口優との夫婦円満の秘訣を伝授。さらに話題は、かつて南が出演していたバラエティ番組の思い出話に。テレビ業界に関わる2人だからこそ語れる秘話が満載です!!

澤井直人(以下、澤井)「まずはご出産おめでとうございます! いま生後何か月ですか?」

南明奈(以下、南)「ありがとうございます! 7月に産まれたので、4か月ぐらいですね」

澤井「じゃあもう可愛くて仕方ないですね。実は自分も1歳の女の子がいてもうデレデレです(笑)」

「優さん(夫の濱口優)もデレデレですよ~。男の子なんですけど優さんにそっくりで、ウチの両親や友達に見せるとみんな『パパ似だね』って言うんです」

澤井「ウチの娘も僕にそっくりなんですけど、奥さんに似てほしかったですよ…(苦笑)」

「女の子はパパに似て、男の子はママに似るって言いますよね。最近ちょっとずつ私らしい部分も出てきてて、新生児って1日単位で成長を感じられるからびっくり!」

鶴瓶さんや内村さんからおもちゃのプレゼント

澤井「ほんとですよね~、髪が伸びたり、体重が重くなったり。生後2か月だと、おもちゃとかに反応するようになる頃ですか?」

「つい最近おもちゃの動きを目で追うようになりました! 鶴瓶さんからカランカランと音が鳴るおもちゃを頂いて、2人で『師匠ありがと~、鶴瓶さんに感謝だよ~』って息子に語りかけています(笑)。優さんがお世話になっている内村(光良)さんや小川(菜摘)さんからもおもちゃを頂いて、本当に感謝感謝です」

澤井「メンバーが豪華すぎる! お出かけはするんですか?」

「まだ近所の公園とかですね。この間初めてスーパーに行ったんですけど、店内のラジカセから流れる大音量の『いらっしゃいませ~』っていう声と音楽にびっくりして、ギャン泣きしちゃってもう大変。こちらも2人して『わあ~』ってパニックになって、優さんが慌てて外で息子をあやして、私はその隙にささっと買い物して(笑)」

澤井「それは大変だ……。ウチは動物園とかUSJデビューもしましたよ!」

「待ち遠しいなあ~。私は個人的にディズニー好きなので早く一緒に行きたい!」

澤井「僕も娘が生後2か月ぐらいの時は、子育てが大変でしたね」

「とにかく子ども中心の生活になりますよね。子どもがお腹空いたらご飯あげて、泣き始めたら抱っこして、夜も途中で起きたら優さんと2人で『眠いね』って言いながらあやして……。日々、それの繰り返し。ちょっと泣いただけで2人とも飛んでいって、『どうしたの? お腹すいたの? おむつ替える? 寒い?』って、もうつきっきりです」

澤井「泣き止まなかったりすると不安ですよね。ウチも以前、娘がずっと泣いててどうしたんだろうと思ったら、お尻が蒸れて赤くなっていたんです。子どもは話せないから小さな変化を感じ取るのが難しいですよね」

濱口夫婦、円満の秘訣とは

「ねーそうなんですよ。いつ泣くかわからないので、もう毎日がドキドキ。子どもが寝ている間も、ネットで『生後1か月 泣く なぜ』『赤ちゃん ベッド クッション』と調べたりして、常に頭の中は子どものことでいっぱい」

澤井「よく反町隆史さんの『POISON』を流したら泣き止むっていうじゃないですか。ウチは本当に効果ありましたよ(笑)」

「え、ほんとですか!? この前、私が歌ったんですけど効かなくて……。南明奈バージョンはダメみたい(苦笑)」

澤井「子育てが大変な中で、なにか家庭内で決めているルールはありますか?」

「ウチは基本的にルールはないんですよね。子どもが生まれる以前から、家事の分担などもはっきり決めてなかったかな。はっきり規則を決めると『なんで〇〇やってくれないの』と喧嘩につながるし、優さんも仕事が忙しいので、お互いが余裕ある時に出来ることをでやるのが一番良いのかなと

対談する澤井直人と南明奈

澤井「すごく良い関係だな~! 他のメディアでも、まったく夫婦喧嘩をしないとお聞きします」

「個人的に心掛けているのは、尖った口調にならないこと。例えば、優さんってすごく忘れっぽいんですよ。ドアの鍵とかしょっちゅう閉め忘れてて。でもそこで、『なんでまた忘れてるの!』『鍵閉めて!』と言い方がぶっきらぼうになると、向こうも嫌な気分になるじゃないですか。だから『また鍵空いてたよ、私が誘拐されたら嫌でしょ?』みたいな感じで伝えてます(笑)」

澤井「(思わず拍手しながら)めちゃめちゃそのセリフ言われたい!! というかその機転の効き方すごいですね!」

もちろんお互いに意見を言い合ってヒートアップする時もたまにありますけど、『もうこれ以上言ったらお互い止まらなくなっちゃうぞ』というラインでは、1回落ち着いて立ち止まりますね。一度冷静になると、物腰も柔らかく話せるし、そもそも別に大したことじゃなかったと思うときもあるし。私も優さんも感情でぶつかって喋らないように気をつけていますね」

澤井「これが夫婦円満の秘訣なんですね、勉強になります(笑)」

「でも喧嘩にならない1番の要因は、優さんの器の大きさだと思います」

澤井「旦那さんとラブラブな感じも、夫婦でやられてるYouTubeチャンネルを通して感じます、仕事終わりに観ると癒されるんですよ~」

「ありがとうございます~。夫婦チャンネルはゆる~くやってます。『明日の朝ゆっくりだし、今日やっちゃう?』みたいなふわっとした感じなので、告知が5分前になったりしちゃって」

澤井「そのゆるさがたまらない。濱口さんがお子さんを抱っこしたら、めちゃくちゃ噛んでくるシーンとかほっこりして共感しました」

「噛まれるとTシャツがびちょびちょになるんですよね(笑)

バラエティー番組が終わるたびに反省を

澤井「逆に、YouTubeは見られたりするんですか?」

「YouTubeは全然見ないんですよ。テレビでバラエテイとかネタ番組ばかり見ています。『かりそめ天国』とか『アメトーーーク』(ともにテレビ朝日系)とか、あと千鳥さんが出ている番組は見ちゃいますね」

澤井「結構バラエティが多いんですね! なんか意外でした」

「以前はアニメとかアーティストのMVとかも見ていたんですけどね。今はずっと家で子どもの面倒を見ているぶん人と会話しないので、バラエティの賑やかな雰囲気とか、笑いのある人のやり取りが聞きたくなるんです」

澤井「ウチの嫁も『なんとなくお笑いの感じがないと嫌だ』と言って、『ラヴィット!』(TBS系)をつけてますね。静かな感じよりは、賑やかな方が安心しますよね。僕もつい先日、『細かすぎて(ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ選手権)』(フジテレビ系)のオーディションをやってきたんですけど、お笑いを観ると幸せになるんですよね」

対談する澤井直人と南明奈

「日中ずっと家にいると閉塞感もあるし、いつ子どもが泣き出すのか常にハラハラしているので、お笑いは癒しになりますね」

澤井「南さんご自身も、かつては『ヘキサゴン』や『笑っていいとも!』(ともにフジテレビ系)にも出演されていましたけど、育児が落ち着いたらバラエティに復帰したい気持ちはありますか?」

「え~どうだろう。今のところは週1ぐらいのペースでお仕事はさせてもらっているんですけど、とりあえずバラエティとかにくくらず、頂けたお仕事をこなしていけたらなと」

澤井「めちゃめちゃ謙虚ですね(笑)」

「いやーバラエティに自信がないんですよ。もう当時から番組が終わるたびに反省ばかりで。『なんであの時にこんな事を言ったんだろう』とか『こうした方が話が広がったなー』とか。私、結構“気にしい”なのかもしれない。人と会った時は基本的に反省したり、余計なこと言ってないかなとか、すごく考えてしまうんです」

澤井「かなり早い時期から、バラエティで活躍されていましたよね」

「確か、『いいとも』が19歳ぐらいの時かな。当時、平成生まれ初のレギュラーだったのを覚えてます。生放送だし、毎週緊張していて、タモリさんとも会話するどころじゃなかったですね。いま思えばもっと喋っておけばよかったなあと

今後もずっと続けたい仕事

澤井「今でも記憶に残っている思い出はありますか?」

「『いいとも』はやっぱ出待ちがすごかったですね。アルタ前に観客がブワーッといらっしゃって、その日のゲストの方が豪華だと勢いが凄まじくて。演者ながら『すごい…!!』と、他人事のように思ってました(笑)」

澤井「いやいや! 僕からしたら、南さんは同世代なのに大舞台に出ててアイドルって感じでしたよ! 『ヘキサゴン』では歌も歌っていましたよね」

「私みたいな歌手でもない人間が、大きなステージに出させてもらう機会なんて普通ないので、思い出に残ってます。他にも、24時間テレビ内の企画で『12時間耐久三輪車レース』をやったり、ヘキサゴンでは色々な体験をさせてもらいました。紳助(島田紳助)さんとも緊張して喋れませんでしたが(笑)」

澤井「実は、僕も昔のバイト先に、紳助さんが訪れてくれた時があって。その時に店員をめちゃくちゃ笑わせてくれて、サービス精神旺盛な方でした。芸能人のトップの方ってすごいなと今でも覚えています」

対談する澤井直人と南明奈

「紳助さんはじめ、周りの芸能人の方々は子どもの頃からテレビで観ている方も多かったので、収録中に不思議な気分になったりするんです。『テレビで観ていた人が隣にいる』とか、『あ、私って芸能人なんだ』と思ったり。今でもたまにそういうことを感じたり」

澤井「まさに今の自分がそんな気分ですよ(笑)。今後、南さんがテレビに出てるのをみたら『あの時対談したんだよな~』と絶対に思い出します」

「(笑)。でもテレビの仕事はもう少し先になりそうですね。拘束時間も長いので」

澤井「直近ではどんな仕事をされているんですか?」

割とファッション系が多いですね。もともとデビューしたのがファッション誌ですし、その後もずっと楽しくお仕事させてもらってます。誌面の出来上がりを見るのがとても好きで、テレビとはまた違う面白さがあるなと。今はなかなか雑誌が厳しい状況ですが、ファッション誌の仕事はずっと続けていきたいですね」

澤井「いや~楽しみですね。今は子育てが大変だと思いますが、またメディアに本格的に戻られるのを楽しみにしています。今日はありがとうございました!」

「ありがとうございました!」

澤井直人 
 テレビ、YouTube、広告などの放送作家として活動。2022年より対談作家の道へ。『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ(フジテレビ)』、『タクシー運転手さん一番うまい店に連れてって!(テレビ東京)』、『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの!?(日本テレビ)』、『高校生クイズ2022(日本テレビ)』、『ダウンタウン vs Z世代 ヤバイ昭和 あり?なし?(日本テレビ)』などを担当。

https://twitter.com/onaona525(Twitter)
https://www.instagram.com/gui_nao1990/(Instagram)


構成・文/佐藤隼秀 撮影協力/備屋珈琲店 恵比寿店