「虐待された子はひとりっ子やと思っていたけど、上に女の子がおったんや。2人ともほとんど見たことなかったけど……」
と、近隣住民は目を丸くした。
19日、奈良県警捜査一課と同県警高田署はとび職で父親の南畑優冶容疑者(25)を、1歳の次女への傷害の疑いで逮捕した。
1歳次女の太ももを踏みつけて骨折させた
「犯行は今年の4月8日ごろから13日までのあいだ。南畑容疑者は自宅などで次女の太ももを踏みつけるなどして骨折させて全治3か月の大怪我を負わせた」(全国紙社会部記者)
4月13日、容疑者が次女を病院に連れていったのが発端だった。
「容疑者は“次女はベッドから落ちた”と説明したのですが、病院が不審に思い、児童相談所を通じて警察へ通報したことから事件が発覚したのです」(同・社会部記者)
警察の取り調べに対して南畑容疑者は、
「泣きやまないから、イライラして蹴ってしまった」
と容疑を認めているという。かわいい盛りの、わずか1歳のわが子を虐げた父親とは、いったいどんな人物なのかーー。
容疑者は奈良県御所市にある一戸建ての市営住宅に住んでいて、家賃は月2万円ほど。
「ここは奥さん(内縁の妻)の実家。祖父母の代から住んどって、3年ほど前から彼(容疑者)と奥さんが住むようになった。そのときは、すでに長女もおったんやろ。奥さんは彼よりも3歳ほど年上で、専業主婦やわ」(前出・近所の住人)
取材を進めると、容疑者一家は近隣住民といくつかトラブルがあったようだ。別の住民はこう打ち明ける。
大型犬3頭がよく吠え、鹿の頭部の骨がずらり
「ドーベルマン2頭、オオカミみたいな大型犬1頭がいるんだけど、散歩をさせないから、よく鳴くし、吠えてな。あんなん怖くて近づけんのよ。
あと犬には鹿を買ってきて、彼(容疑者)がさばいて与えとる。あの家の庭には鹿の頭部の骨がずらり並んどるやろ。あれはゴミ収集車が持っていってくれへんから残ってんねん。怖すぎるやろ」
また、容疑者一家は車4台を所有しているのだが、常に路上駐車していて、
「近くに年1万円で借りられる駐車場があるのに路駐するなんて、迷惑以外の何ものでもない。警察もときどき注意に来ているが、いっこうに直らへん」(同・別の住民)
今回の次女虐待について、冒頭の近隣住民はこうも話す。
「子どもの鳴き声は聞いたことないけど……奥さんが怒鳴る声はたまにあった。気が強くて、容疑者を尻に敷くような強い女性やから。彼(容疑者)が怒鳴る声はほとんど聞いたことない」
事件の全容を知るべく容疑者の妻を訪ねた。だが門が施錠されていて、玄関のインターホンに近づくことさえできない状態だった。
次女は現在、児童相談所で隔離されている。心に大きな傷を負っていなければいいが……。