2020年9月、航空機内でマスクの着用を拒否し客室乗務員にケガを負わせ、運航を妨げた事件で、元祖“マスク拒否男”こと奥野淳也被告(36)の公判が大阪地裁で行われている。
26日の裁判で、検察側は「きわめて悪質」として懲役4年を求刑。一方、“ノーマスク”で出廷した被告は約30分にわたってマスク着用は同調圧力だと持論を展開。
「私は無実。機内で着用を拒否したことを誇りに思っている」と反省の色はまったくなかった。
逮捕当時、『週刊女性PRIME』はやはり反省しない“マスク拒否男”の素顔を追いかけていた。
(以下は、2021年4月27日に配信した記事の再掲載です)
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「“このクソオヤジ!”と叫んで、こっちから電話を切ってやりましたよ」
と語気を荒らげるのは、東京都新宿区で『定食酒場食堂』を経営する天野雅博さん(53)。マスク着用要請に従わずに何度もトラブルを起こして、2度も逮捕された元祖“マスク拒否男”こと奥野淳也容疑者(34)。その身元引受人となった天野さんは、挨拶も兼ねて容疑者の父親に電話をしたという。
父親には息子を守ってやろうという気持ちがない
「本当にありがとうございます。息子のことを、よろしくお願いします」
最初こそ感謝の気持ちを口にする容疑者の父だったが、
「いや、私も年ですし、コロナが怖いので息子には会えません……。あとは弁護士の先生にすべてお任せしておりますので……」(容疑者の父)
親としての責任をとろうとしない態度に、天野さんが激怒。このときの心境について、
「自分の息子が逮捕されたのに、息子を守ってやろうという気持ちが微塵も見えてこないんですよ。身内でもない私が身元引受人になっているというのに。世間体とかが気になるのか……本当にクソヤローだなと思いました(笑)」(天野さん、以下同)
この一件以降、容疑者の父親と連絡は取っていないという天野さん。一方、いまだ勾留中の容疑者とは手紙でのやりとりをしているが、その内容にも腹を立てている。
「たぶん弁護士と相談したのでしょうが、私にこうしてくれとか、ああしてほしいといったような要求しかない。何様のつもりなんだと。まずは事件への深い反省、迷惑をかけたところへのきちんとした謝罪。これがすっぽり抜けています」
容疑者は小心者でへそ曲がり
容疑者は4月10日、飲食店で起こしたトラブルで肋骨を骨折していたことが判明。
「“結構、痛いです”と書いていました。今の彼の心境としては、とにかく不安で不安でしょうがない。びくびく怯えているんじゃないですか。意外に自分が世間にどう見られているのか、気にする小心者ですからね。だけど、へそ曲がりだから、こういった事件を起こしてしまう」
いずれ裁判になっても、
「“裁判官よりもオレのほうが頭がイイ!”なんて思うんでしょう。そんなやつは1回、鼻をへし折られたほうがいいんですよ」
それでも“容疑者を憎めない”天野さん。
「私の店に来ると、ほかのお客さんと和気あいあいとやってますよ。礼儀正しくてかわいいやつでね。でもいつも“ノーマスク”での来店ではありましたが……(笑)」
容疑者の今後について、天野さんはどういう見通しを立てているのだろうか──?
「まずは、トラブルを起こしてしまった飲食店に対して心から謝罪をする。そして、しっかりと店の損失を補償してほしい。次に、昨年9月に運航を妨害した航空会社への謝罪にも臨むべきです」
天野さんが容疑者に送った手紙にはこう書かれていた。
《かならず、マスクをして下さい! 奥野さんの反省心を見せて下さい。マスクね》
容疑者の“マスク着用”は謝罪への第一歩だ。
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“マスク拒否男”にどのような裁きが下されるのか。判決は12月14日の予定だ。