「“地元でも出産できる”という選択肢を増やしたい」
9月に発行された地方紙で『湯河原町に助産院を!プロジェクト』が取り上げられた。
少子化対策の一環として進められているそうだが、そのなかで、かつて世間を騒がせた、とある人物の名前があがったというのだ。
「助産院の候補地として、町内にある舛添要一さんの別荘が検討されているそうなんです」(湯河原町の住民)
候補にあがったのは「事実です」
舛添の別荘といえば、'16年に「公用車で毎週のように通っていた」と報道され、結果的に辞任に追い込まれた“いわく付き”の場所。本当にそのような計画が進行しているのか湯河原町に問い合わせたところ、町議会の土屋由希子議員が答えてくれた。
「助産院をつくる計画は確かにあります。県西部である箱根や湯河原、真鶴には助産院がなく、出産のためには町外に行かなければならない。この現状を改善するためです」
来年秋の開業が目標で、現在は場所探しの段階だという。
「候補地に舛添さんの別荘があがったのも事実です。もともと、広めの一軒家を対象に場所を探していまして。舛添さんを最近見かけないので、“あの別荘はどうかな”と提案しました。ただ、間取りや値段などがわからないので、ぜひ一度お会いしてお話しできたらと思っています」(土屋議員)
舛添を直撃すると笑顔をみせて
舛添は'20年7月に放送されたバラエティー番組で、別荘を売りに出しているが「まだ売れていない」と明かしていた。
「湯河原町だと、近年の売れやすい価格相場としては3000万円台までの物件です。舛添さんの別荘は、坪単価だけで計算すれば1億円以上の価値がありますが、その価格で買える人は現実的に少ない。せめて5000万から7000万円台に価格を設定しないと厳しいところですね」(不動産関係者)
今回の助産院計画のために別荘を安く売り出す気はあるのか。10月下旬の夕方、都内の自宅から散歩に向かう舛添を直撃すると「はいはい」と、少しうれしそうに対応してくれた。
─実は、湯河原に助産院をつくろうという計画が立ち上がっているんです。
「あっ、そうなんだ」
プロジェクトの話は知らなかったようで、記者が見せた資料をのぞき込み、興味深そうな笑みを見せた。
─開業場所として、舛添さんの別荘が候補にあがっているそうなんですが。
「そうなの……。でも、急に言われてもね。町から連絡をもらえたら、話をしますよ」
突然のことで戸惑いながらも、悪い感触ではなさそうだ。
─現在は、湯河原には行っていない?
「東京での生活が中心ですよ。最近の日課は、インターネットで国際情勢の記事を書くことと、夕方の散歩かな。政界復帰? いやいや、年ですから。もうすぐ74歳ですよ」
─こうして散歩をしていたら、声をかけられるのでは?
「私のことなんか誰も覚えていませんよ。世間を騒がせたのも、6年くらい前でしょ。テレビの仕事もないから、静かに暮らしています。だから、久しぶりに声をかけられて、ちょっとうれしいですよ。ハハッ!」
そう笑みを浮かべると、帽子を目深にかぶり直して、日課の散歩に歩を進めた。少子化対策への貢献で、過去の風評も払拭できる!?