《これを書くとまた子連れ様とか双子ベビーカーで公共交通機関使うなとか言われるんだろうな》
バレーボール女子元日本代表の大山加奈が、11月7日にインスタグラムに投稿した体験が瞬く間に広がり、騒動の様相を見せている。
《バスに乗れなくて泣く日が来るなんて…》との涙の訴えで始まった投稿によると、1歳8か月になる双子の女児をベビーカーに乗せてバスを利用したところ、“乗車ドアを開けてもらえない”“運転手が乗車を手伝ってくれない”などと、2台続けて“乗車拒否”されたのだという。
結局、周囲の乗客の助けもあってベビーカーをバスに乗せて目的地までたどり着いたっようだが、《迷惑な存在だと思われたことがやはりとても悲しくて…あのバスが走り去る光景思い出すとまた涙が出て来ます…》と、運転手の対応に打ちひしがれた様子。
なんでも、以前にも同様の経験があったようで、《晒すようでちょっと気が引けますが 前回は東急バス 今回は都バスでした。》とバス会社の名前も出して批判してみせたのだ。
「“この手”の話は炎上しやすい」とは、ネットトラブルに詳しいITジャーナリストの話。
今度は双子と飛行機に乗る予定
「電車にしろバスにしろ、公共交通機関におけるベビーカーや車椅子での乗車体験は特に賛否の声が上がりやすい。大山さんの元にも同じ境遇にあるママから“me too”の声が寄せられる一方で、“手伝ってもらう前提で行動するな”などと、彼女に非があるといった否定的な声も向けられています。
それでも大山さんは、今度は“双子連れで飛行機に乗る”予定があることを明かして見せるなど、以後もベビーカーの乗車問題を提起していきそうですね」
すると翌8日、騒動が大きくなったことからか、東京都交通局は調査した上で謝罪をするとともに、“乗車時の手伝いが必要な際には、運転手がいる前の扉から声かけを”と呼びかけたのだった。
11月9日には、立憲民主党の蓮舫参院議員までもが参戦。自身のツイッターを更新しては《病院等への外出はベビーカーがないと無理》と、男女の双子を育てた経験を綴りつつ、《ぜひ、多胎児育児にご理解をお願いします》と世間に理解を求めた。
「有名人として影響力がある大山さんが声を上げたことで議論が交わされる、世の中が変わっていくのは歓迎すべきこと。それに、どうも彼女のSNSを見ていると、もとより子育てや支援に関する政策にも興味を示しているようですし、どこかで政治家に接して影響を受けたのかもしれませんね」(前出・ITジャーナリスト)
岸田首相批判にもリツイート
確かに大山のツイッターでは、12月に品川区長選挙の再選挙を控える、2児の母で元日本テレビ記者の森沢きょうこ氏へのリツイートが頻繁に見受けられる。都議会議員を2期務めた森沢氏が政策の柱に掲げるのが、「3つの無償化」を含めた子育て支援だ。
また同様に、少子化対策の一環として「所得制限撤廃法案」の成立を目指す、国民民主党党首の玉木雄一郎衆議院議員のツイート。さらには岸田文雄首相による長男・翔太郎氏を政務官秘書に任命したことに苦言を呈した、泉房穂明石市長のツイートにも“賛同”している。
大山が子育て政策、そして政治家の言動を注視しているのは確かに思えるが……。スポーツマネジメント事業にも携わる広告代理店営業スタッフによると、
「もとより現役を引退してからの大山さんは、全国各地でのスポーツを通じたイベントや講演会で、子どもたちやママさんとも触れ合う機会も多かったみたいですね。2011年からは東日本大震災の復興支援事業にも携わったり、2021年には不妊治療のサポート活動をする企業のアンバサダー就任などの支援活動にも熱心です。
各家庭の子育て事情を見てきて、そして昨年に自身も母親になったことで、出産や子育てがしにくいとされる世の中に思う部分があったのでしょう。それには根本から、つまりは政治を変える必要を感じたとしても不思議ではありませんよ」
栗原恵とともに“メグカナ”として人気を博して、女子バレーボール界を牽引した知名度バツグンの大山。また双子を育てるママとして奮闘し、世間に問題提起する度胸と覚悟もあり、さらには政治に関心もあると見える。となるとーー、
政界進出もあり得る?
「“これは逸材”とばかりに各党、特に議席が欲しい野党は放っておかないでしょう。国民民主党の政策を支持しているように見えますが、蓮舫さんが絡んできたように“自民党憎し”の立憲民主党が口説きにくるかもしれない。
大山さんが政界進出を狙っているかはわかりかねますが、くれぐれも票の取り合いの道具として利用されぬよう、子育てをするママの支えになりたいという純粋な気持ちを持ち続けてほしいですね」(前出・ITジャーナリスト)
問題提起してみせた投稿では、こんな言葉で結んでいた大山。
《批判も来るだろうけどこうして声を上げていきます!!こんな投稿ひとつで何か変わるかはわからないけれど…困っている人が少しでも救われますように。みんなが暮らしやすい社会になりますように》
人を助けたい、人の役に立ちたい。利権に目が眩んだ政治家が忘れがちな、一番大切なハートを持っているのは確かだろう。