「これまでたびたび打ち切りがささやかれてきた『スッキリ』(日本テレビ系)ですが、来年3月がいよいよXデーになるようですよ……」(芸能プロ関係者)
日テレ朝の情報番組『スッキリ』の炎上
2006年3月に極楽とんぼの加藤浩次(53)をMCに迎えてスタートした朝の情報番組『スッキリ』を巡っては、これまでさまざまな問題が噴出したこともあり、何度も打ち切り説が報じられてきた。
2021年3月の放送でのアイヌ民族への不適切な表現がBPOから「放送倫理違反」と指摘され、日本テレビは検証番組を放送するとともに、再発防止策の一環としてアイヌ民族の歴史、文化を伝える企画を放送していくと発表。
2021年12月と今年3月には『スッキリ』内で検証番組『先住民族アイヌを知る』が放送されたが、これも再発防止策の一環だったという。
また、2021年7月に行なわれた東京五輪の卓球・女子シングルス準々決勝で、試合中の伊藤美誠選手(22)が報道陣のライトの眩しさを指摘する場面があったが、これも『スッキリ』のクルーだったことが明らかになるなど、問題が相次いで発生していた。
アイヌ騒動を受けて上層部の異動も取りやめに!?
前出の芸能プロ関係者が続ける。
「こういったトラブルが立て続けにあるような番組は、すぐに打ち切りになってもおかしくありません。何よりやはり、BPO問題になった不適切発言の件は大きかったですよね。『スッキリ』は昨秋や今春の改編期に終わっても仕方がないような状況だったといいます。風前の灯火とも言われた同番組がここまで続いてきたのは、アイヌ騒動にしっかりと向き合う必要があったからだともっぱらです。
情報番組トップの情報局局長は、本来であれば昨年に異動する予定だったものの、アイヌ騒動が勃発して異動が取りやめになったと言われています。局長が騒動の責任を取り、最後まで向き合って真摯に対応する――という意味合いもあって、異動がなくなったとささやかれていましたね」
ここ数年、『スッキリ』は世帯視聴率も低迷しつつあった。かつては世帯8~9%ほどを取っていたものの、最近は5%いけばいい、という状態が続いていた。
テレビ各局が重視する13~49歳のコア視聴率は2%後半と横並びトップだが、16年以上続く長寿番組ということもあり、マンネリ化も指摘されていた。
「コア視聴率はまだ勝っていますが、かつてからのパワーダウンは明白ですよね。当然ながら、加藤さんが、生放送内で突如として展開した吉本批判、いわゆる“加藤の乱”も非常に問題でしたよね」(前同)
『スッキリ』は加藤に来た仕事ではなかった
2019年の6月から7月にかけて、芸人の闇営業問題が取り沙汰された際、加藤は『スッキリ』の生放送で「今の社長、会長体制が続くなら会社を辞める」と啖呵を切り、これがきっかけとなり専属エージェント契約へ移行。2021年3月末にはエージェント契約も解除され、以降は個人事務所を設立して再スタートを切った。
「そもそも『スッキリ』は加藤さん本人ではなく、吉本上層部が取ってきた仕事だといいますからね。日テレサイドから吉本に、朝の情報番組をやるという話がきて、“誰か適役はいないですか”となり、当時サッカー番組のMCなどで存在感を示しつつあった加藤さんに白羽の矢が立ったと言われています。
つまり、加藤さんを指名して直接来た仕事ではなかったわけです。にもかかわらず、仕事を取ってきてくれた吉本上層部を批判。こういったことも重なり、日テレ上層部の間でも終わらせる話が以前からあったとされます」(前出の芸能プロ関係者)
新番組は『ラヴィット!』を意識した明るい情報番組に?
さまざまな役目を終え、来年3月にも『スッキリ』は約17年の歴史に幕を下ろそうとしているという話だが、気になるのは後任の新番組だろう。
制作会社関係者はこう話す。
「『スッキリ』が放送されている午前8時から10時25分は、会社員や学生が慌ただしく外出の準備をして、すでに出かけているような時間帯です。つまり、そもそもテレビの前に客が少ないわけで、夜のゴールデンやプライム帯などと比べ、そこまでシビアに視聴率を問われるものではない。もちろん数字が取れるに越したことはありませんが。それ以上に今のテレビ界で重視されているのが経費削減です。
それに、『スッキリ』が終わるとして、新番組もワイドショーにして『めざまし8』(フジテレビ系)や『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)とバチバチ戦っていくのは“違う”という声もあるようです。これは、朝8時からのバラエティ番組『ラヴィット!』(TBS系)の成功が大きいでしょうね。
そのため、『スッキリ』が終了するとなれば、新番組は、エンタメ色の強い明るい情報番組になるのではとささやかれています。現実的な可能性は低いのかもしれませんが……『スッキリ』のあとに放送している情報番組『バゲット』(日本テレビ系)の放送時間を拡大することもあるのでは、と聞こえてきていますね」
放送時間を拡大したほうが安上がり
『スッキリ』受けて始まる『バゲット』は、日本テレビとしては初の局アナのみによる情報番組として2018年10月にスタート。現在は田中毅アナウンサー(44)と笹崎里菜アナ(30)がMCを務めており、日替わりレギュラーとして出演するのも日本テレビの局アナ、という番組だ。
「出演者は局アナですから、当然ギャラはゼロ。だから制作費がかなり安くて済むんです。その点で『バゲット』は日テレ内でそれなりに高い評価を得ているんです。
また、新番組をイチから立ち上げるよりも既存の番組の放送時間を拡大するほうが、新しいセットなどを用意する必要もなく、圧倒的に経費を節約できるんです」(前出の制作会社関係者)
オードリー春日、『バゲット』に加入した意味
フジテレビでも、安藤優子(63)と高橋克実(61)がMCを務めた『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)が終了し、坂上忍(55)MCの『バイキング』が『バイキングMORE』へとリニューアルし、放送時間が約1時間拡大した。
「『スッキリ』を打ち切り、局アナだけの『バゲット』の放送時間を拡大する可能性もゼロではないのかもしれません。もちろん、その場合には芸能人のレギュラーを起用することも考えられます。
そしてこの11月には、オードリーの春日俊彰さん(43)が『バゲット』の準レギュラーに加入しましたが、このタイミングでの加入には“何か意味があるのではないか”ともささやかれていますね。もしかしたら『スッキリ』終了後の新生『バゲット』のMCに春日さんが就任する布石ではないか、とも……。
ただ、破天荒キャラの春日さんが日テレの朝の情報番組のMCをやるとはさすがに考えづらい。というか、想像がつかないですよね(笑)。裏の『ラヴィット!』にもほぼ準レギュラーといった頻度で出演していますから、さすがにないとは思いますが……『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)でもオードリーは水曜レギュラーを務めていてハマっていますから、日テレの明るい情報番組との相性はよさそうですよね」(前同)
「テレビ出演本数ランキング」で「1位を獲りたい」と野望を掲げていた春日。上半期は帯番組のレギュラーがないにもかかわらず、バナナマン・設楽統(49)に次いで2位と迫っていたが、もしかすると、『スッキリ』終了後の新生『バゲット』でいよいよ1位を狙う!?