「17年続けさせていただいたのは、感謝しかないです」
11月11日、日本テレビは平日午前の情報番組『スッキリ』と『バゲット』が、'23年3月末をもって終了することを発表。この日の『スッキリ』の冒頭では、番組MCの加藤浩次が長きにわたる放送に感謝の言葉を述べた。
吉本興業による“ステルス排除”か
'06年4月にスタートした『スッキリ』は、歯に衣着せぬ加藤の物言いが好評を博し、時間帯視聴率1位を記録する時期もあった。しかし、近年はテレビ朝日系『羽鳥慎一モーニングショー』に大きな差をつけられて苦戦。さらに、番組にはこんな問題も。
「昨年3月、アイヌ民族への差別的表現を放送して批判が殺到。今年6月には、ペットサロンにおける犬の虐待死事件を取り上げたところ、当事者から“事実に反する放送”と抗議を受けました。いずれも放送倫理・番組向上機構(BPO)で審理にかけられる事態になり、番組には相当なダメージがあったと聞きます」(テレビ局関係者)
日本テレビは終了の理由を《テレビを取り巻く環境やニーズの変化に対応するため》としているが、背景には複雑な事情もあるようで……。
「'19年に吉本興業所属の芸人たちによる“闇営業問題”が報じられた際、加藤さんは『スッキリ』で当時所属していた吉本の会社体制を痛烈に批判し“加藤の乱”と呼ばれる騒動に。この一件が世間に与えた吉本興業に対するネガティブなイメージは大きく、今回の番組終了は吉本による“ステルス排除”ともいわれています」(芸能プロ関係者)
加藤は騒動後に吉本と“エージェント契約”を結んだが、昨年3月をもってその契約も終了。すでにマネージメント関係は解消されているが、“排除”が噂されるのには、もう1つ理由がある。
「お笑いコンビ・麒麟の川島明さんがMCを務めるTBS系の朝番組『ラヴィット!』は、吉本所属の芸人を大量に起用していて、放送開始当初からネット上で“加藤潰し”ともいわれていました。こちらは年末にゴールデンタイムで特番が放送されるほどの好調ぶりで、“加藤の乱”以降、じわじわと時間をかけて排除されたという見方をされてしまうのも無理はありません」(同・芸能プロ関係者)
日本テレビの“懐事情”として、こんな話も。
『スッキリ』終了を認めた加藤浩次
「加藤さんの『スッキリ』の出演料は1回あたり100万円前後ともいわれていて、単純計算で年間2億円以上。低迷する視聴率に見合わなくなってきたという本音もあるとか」(前出・テレビ局関係者)
独立から2年後に帯番組という“大仕事”を失うことになった加藤。番組終了の情報をいち早くキャッチしていた『週刊女性』は、日本テレビの発表前日、『スッキリ』の生放送に向かう本人に話を聞いていた。
朝6時ごろ自宅から出てきた加藤は、髪には少し寝グセが残っていたが、記者が声をかけると落ち着いて対応。
─おはようございます。'23年の3月に『スッキリ』が終了するということですが。
「おはようございます、うん」
─17年間を振り返って、いかがですか?
「それはもう、本当に感謝しかないです」
放送終了の事実を認めながら、11日の放送で語った言葉をこの日も口にしていた。
若手時代は、破天荒な言動で“狂犬”とも呼ばれた加藤。『スッキリ』でも、当初は共演していたテリー伊藤との二枚看板でヤンチャな雰囲気を醸し出していたが、17年ものMC生活を経て、今やすっかり“朝の顔”に。しかし、やはり来春以降には不安が。
「吉本という大きな後ろ盾がなくなった今、日本テレビが『スッキリ』の終了に踏み切ったことで、ほかのレギュラー番組の動向にも影響が及ぶ可能性はあります。そもそも、『スッキリ』の司会は吉本が持ってきた仕事。今後は個人事務所で仕事を獲得しなければなりませんし、司会力のある加藤さんでも、帯番組のMCのような大きな仕事は、そう簡単に得られるものではない」(前出・芸能プロ関係者)
53歳にして大きな転機を迎えている加藤。だが彼には、背中を追う憧れの“先輩芸人”がいた。
加藤浩次がYouTuberに!?
「加藤さんは、若手のころからとんねるずの石橋貴明さんを目標にしてきました。昨年5月に石橋さんのYouTubeチャンネル『貴ちゃんねるず』に出演した際、吉本からの独立直後だったこともあって“タカさんにいろいろ相談したいなと思ってた”と悩みを告白。“独立までまねした形になったんですよ”と話した後、“最悪、タカさんの所に行ってもいいですか?”と冗談交じりに相談していました」(制作会社関係者)
動画内で、石橋は加藤の頼みに対し「全然いいですよ」と快諾。「力あるやつは残りますから。加藤の仕事ぶり見てると、ちゃんとしてるから大丈夫ですよ」と、悩む後輩にエールを送っていた。
そんな2人の関係について、加藤の知人はこう話す。
「相談は、あながち冗談でもなかったようです。あれ以降も加藤さんは石橋さんと連絡を取っていて“業務提携はどうか”なんて、かなり現実的な案も上がっているといいます。石橋さんはテレビでの露出は減っていますが、今や“人気ユーチューバー”です。同じくテレビでの仕事が減る加藤さんにとってはお手本にしたい存在です」
さらに、YouTubeではこんな経験も。
「同じ“吉本退社組”の宮迫博之さんや中田敦彦さんとすでに動画で共演しているし、加藤さん自身もチャンネルを立ち上げるのでは。『スッキリ』が終わって生活が落ち着けば、時間的な余裕も生まれるでしょうからね」(同・知人)
SNS上では番組の終了で“加藤なき朝”になることを惜しむ声もあるが、4月以降は活躍の場がテレビから“スッキリ”と移るかも!?
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【出演】
金丸デスク(副編集長)
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【パーソナリティ】
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