自分だけの「宝地図」を作って、夢を叶えよう!

 夢や目標なんて簡単に見つからない……それでも「夢を持つべし」と言うのは、「宝地図」作成法を伝授する『1日3分見るだけ! 今すぐ夢がみつかり、叶う 宝地図 完全版』の著者、望月俊孝さん。

大事なのは“いつも楽しい気分”でいられること

「現代はテレビやインターネットなどに数多くの情報があふれていて、振り回されてしまいます。しかもネガティブな情報も多いので、つい悪いほうへ考えたり、権威のある人の意見に流されたりして、自分が何をしたらいいのかわからなくなり、お金、時間、エネルギー、人脈を無駄に使ってしまいがちなんですね。でも夢を持つと焦点が絞れ、不思議と不要な情報が入ってこなくなるんです」(望月さん、以下同)

 夢や目標を持つと、気持ちがポジティブになるのだ。

「大事なのは、あなたがいつも楽しい気分でいられること。なので“夢”や“目標”は、自分が良い気分でいられること、楽しめることを基準に選べばいいんです」

※写真はイメージです

 人には“うまくいっていないこと”に焦点を合わせようとする傾向があるという。そうするとつまらない考えばかりが頭の中を循環して、もっと悪いほうへ考えてしまう。

「楽しいことがあればそれをとどめておけるばかりか、夢や目標を決めると脳が自然にそれらに関連した情報を見つけ、どんどん集まってくるようになる。

 例えば欲しい車や洋服、自分の趣味などについて考えていると、それに関連した明るい情報が引き寄せられる。楽しい情報を取捨選択する力が働くようになるんですよ」

夢が行動を促し、成果が行動を持続させる

 夢や自分の気になることを決めても、面倒になって先送りしたり、誰かに否定されるのではと考えたり、日々の忙しさに流されて忘れがち。

 でも好きな言葉、写真、理想の自分像などで構成した“宝地図”を1日3分見ると、誰でも簡単に、楽しく続けられると望月さんは言います。

望月さんの「宝地図」。いつも目に入るよう目立つ場所に飾っている

「じっと見続ける必要はありません。よく見る場所に置いておけば、1日に何度も目にして、3分見続けたことと同じになるんです。

 あのときは楽しかった、成功したといった夢のリストを“宝地図”に入れていつも見ていると、脳が楽しいことで連鎖反応するようになるのです」

 そして毎日小さな成果を認めて、良い体験を繰り返し脳に刻み込む。つまり夢が行動を促し、成果が行動を持続させるようになるのだ。

天才は頭の中で宝地図をイメージできますが、普通の人にはなかなか難しい。それを自然に見られて、自動的にうまくいくよう具現化したのが“宝地図”なんです。

 また自分のやりたいことの芽が出ていないときはつぶされることもあるので、相手を選んで夢を話すようにしましょう。そしてある程度行けそうだと思った段階で周りに宣言したり、憧れの生き方をしている人に会いに行ったりすると、夢の実現が加速するんです」

《毎日が楽しくなるコツ3》
【1】日々の「うまくいった探し」をするべし
【2】ポジティブな夢を語り合える仲間を見つけるべし
【3】夢を叶えている人に会いに行くべし

たった1%が“明るい未来”を作る

望月さんは「宝地図」をスマホの待ち受けにも

 望月さんは「時間がない、やる気が出ない、自信がない人こそ宝地図を作ってほしい」と強調します。

まずは1日15分でいいので、生活の質を変えてみてください。1日は1440分で、15分はその約1%。それくらいなら、忙しくてもなんとかなりますよね?

 それがすぐ夢につながらなくていいんです。日々やっていることの中で、ちょっとした楽しみを見つける。ここが変わって良い気分でいられるようになると、残りの99%、23時間45分の質も変わってきます

 多くの人は自分の夢を追いかける前から諦めてしまう。憧れるようなものを目にして『ああ、いいなぁ……でも私には無理』と思ってしまいがち。そうやって悪いところばかり見てしまう傾向がある。

「失敗したこと、ダメだったことを繰り返し考えていませんか? 他人と比べるのは、いろんなことに“苦ラベル”を貼っているようなもの。

 その日にあった良かったことや感謝したいこと、ちょっとワクワクすることなどを考えてみてください。そのたった1%が、明るい未来を作るんですよ」

ネガティブな感情を断ち切るコツ

  完璧主義や1番以外は意味がないと考えたり、他と比べて全然できていない、私なんて、と思わないこと。良かった探しをして、その体験を繰り返すことが自信につながります。

 “宝地図”は夢を持ち、新たな一歩を踏み出すための人生の羅針盤。あなたも前向きな気持ちを持って、夢を叶えましょう!

夢が叶う宝地図の作り方

 台紙となる用紙やコルクボード(A1サイズなど大きなものを)、ペン各色、付箋、貼り付けるためののり、画鋲などを準備しましょう!

《夢が叶う!宝地図の作り方》

【Step0】本当に叶えたい“夢”を見つける
「夢が何かわからない」という方は「こうなったらいいな」という願いでもOK。あなたがワクワクすることを思い浮かべて!

【Step1】“キャッチフレーズ”を書き込む
 準備した用紙の目立つ場所に自分の名前と、「世界一の〇〇」「超一流の□□」など、あなたがなりたいと願う具体的な夢を書こう。

【Step2】最高の笑顔をしている顔写真を用意
 あなた自身が一番すてきだなと感じるものでOK。家族や友達と一緒でも構いません。できれば自撮りより誰かに撮影してもらったものを選んで。

【Step3】写真や絵を貼る
 行ってみたい場所、すてきな洋服、なりたい自分など、あなたの夢や目標、こうなったらいいなということを表す写真や絵を自由に貼ってみよう。

【Step4】夢の期限や条件を書き込む
 ダイエットや貯金などの積み上げ型はいつまでに夢を実現するのか。結婚などの引き寄せ型の夢は焦らず、条件を具体的に書いて可能性を探って。

【Step5】周りの人へしてあげたいことを書く
 あなたの夢や希望が叶ったら、周りの人たちにどんな影響があるのか、どんなことをしてあげたいのか、具体的に書き込もう。みんなの笑顔を想像して!

【Step6】心の声を聞く
 夢が叶った未来のあなたはどんな気持ちか、周りの人は喜んでくれたか、その姿を思い浮かべて……ポジティブな想像ができたら実現可能性大。

【Step7】いつも目に触れる場所に飾る
 ここまでできたらあなただけの特別な宝地図は完成。部屋やパソコン、スマホの待ち受け画面にするなどして一日に何度も、そして毎日眺めよう。

【Step8】第一歩を踏み出す
 宝地図に書いたことを実現するための具体的なことを1つやってみよう。小さなことでOK。日々やる気を持って、踏み出し続けることが大事。

教えてくれたのは……

望月俊孝(もちづき・としたか)さん◎もちづき・としたか 1957年生まれ。大学卒業後に自動車販売会社勤務を経て能力開発セミナー会社へ入社。その後起業するも投資の失敗で6千万円の借金を抱える。そのときに中学時代に習得したイメージトレーニングを駆使して1年でV字回復。現在は人材教育に携わる。著書は37冊、7か国語に翻訳され、累計90万部を突破。

取材・文/成田 全