「朝ドラに出たいですねってマネージャーさんともずっと話していたので、とてもうれしかったです」
念願の朝ドラに出演
放送中の連続テレビ小説『舞いあがれ!』の航空学校編から中澤真一役で登場する濱正悟。出演決定のニュースに、周りも大喜びだったという。
「家族や友達、お世話になっている監督さん、常連のお店の方々……みんな喜んでくれて。ただ、家族は“そろそろ出そうだったよ”みたいなことも言っていて、何を知ってるんだろう?って(笑)。でも、すごく楽しみにしてくれてます」
中澤は、妻子がいて役所勤めをしていたが、パイロットの夢をあきらめられず退職して航空学校に入ったという役どころ。主人公の岩倉舞(福原遥)ら航空学校の仲間たちの中で最年長の設定だが、濱は「年はいちばん上だけど、いちばん大人じゃないかも」と笑う。
「空回り系で、よかれと思ってやっていることが、ちょっと違うんだよなぁ、というのが多いキャラなんです。あと、ちゃんとしているように見えて、実はしてないとか。このあたり、けっこう僕は似てるかもしれない。
航空学校の仲間でルームメートの吉田(大誠)くん(醍醐虎汰朗)にもお節介を焼くんだけど、ちょっとずれてるんですよ。でも、人のことを思ってやっているので、そこは魅力だなと思います」
自分と違うなと思う部分は、
「僕だったら、妻と息子がいたら家を出ないです」
と話しつつも、
「それだけ飛行機に対する熱い思いがあったんでしょうね。無謀だけど、勇敢だなと思います」
演じるうえで心がけた点は?
「“こいつ、ちょっとヤバいなあ”と思われそうなキャラクターなんですが、やっぱりどこか愛されるところは作りたいなと思って。ムカつくけど、なんか嫌いになれないと思ってもらえるような。“こういう人、いそうだな”という人物として映ったらいいなと思って、役作りをしました」
パイロットは雲の上の存在だったので
撮影は大阪と帯広で。共演者とはハイスピードで仲良くなったという。
「僕は集中型なので、あまり現場で話さないタイプだったんです。でも仲良くなったほうがやっぱりやりやすいのかなとも思っていたら、今回みんなけっこう話しかけるタイプで。初日から仲良くなってました」
8月には現場で誕生日を祝ってもらった。
「うれしかったなあ。(撮影していた)大阪局おすすめのレトルトカレーをいただきました!」
航空学校のシーンは帯広に実際にある航空学校で撮影。
「帯広は空気が気持ちよくて、ごはんもおいしかったです。ジンギスカン、最高でした!」
また、航空学校の教官たちとの交流で感銘を受けることも多かったという。
「例えば、操縦について質問すると“こういう場合はG(重力)がこれだけかかるので、こうなる”とか、パッと答えてくださるんです。尋常じゃない知識量。パイロットって本当に命を預かって飛んでいるんだなと感じました」
濱自身は、パイロットに憧れたことはあったのだろうか?
「いや、僕にとってはなろうとも思わないくらいの、まさに雲の上の存在でした。なりたかったのは、おもちゃ屋さんかな。子どものころ、おもちゃ屋さんごっこでダブって持っているものを友達に売ったりしてました(笑)。あと、小さく折ってメモ帳みたいにした紙にマンガを描いたり。何かを作ったり売ったりする仕事をしたかったのかな」
誕生日プレゼントでレトルトのカレーをもらった濱。手作りカレーを披露したりカレー連載を3年半ほど持っていたこともあるなど、自他共に認めるカレー好きだ。
「趣味というより、もう生活の一部です(笑)。最近作ったのはインドネシアのルンダンカレー。ココナッツミルクにいろんなスパイスを入れて、ハーブも使って。お祝い事のときに食べるカレーで、おいしいですよ」
作るだけでなく食べ歩きも大好き。今作で共演している佐野弘樹とは、ネパールカレーを食べに行ったという。
「最近、ネパールカレーが来ているらしいですよ。ちょっとサラッとした感じが、特徴なのかな。ほかのカレーとの明確な違いは、ちょっとわかんないんですけど(笑)」
この作品でお茶の間ブレイクが楽しみな28歳。
「お茶の間に浸透したらいいな。というか、そうなると信じてます。葛藤しながらも夢に向かって進む舞と、彼女に影響を受けて変化していく航空学校の仲間たちを、ぜひ楽しんで見てください!」
休みの日の過ごし方は?
「わりと予定を詰めるタイプです。朝は友達と朝活。カフェで最近のことを話したりしてます。そこからお昼ごはんを食べて、家に帰って映画を見たり台本を読んで。集中できないなってときはゴルフの打ちっぱなしに行ったり。で、夜ごはんを食べて、ジムで筋トレして。整体に行くこともあるな。そんな感じで、けっこうギュギュッといろいろやってますね」
連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK総合 月~土曜朝8時~ほか)
〈スタイリスト/徳永貴士(SOT) ヘアメイク/佐々木麻里子〉