《今回、50代最後の誕生日を迎えるに当たり振り返ってみますと、私が、当時の皇太子殿下との結婚により皇室に入りましたのが平成5年6月9日、ちょうど29歳半の時でした。本日の誕生日で、その時からちょうど29年半になります。いつの間にか人生のちょうど半分ほどを皇室で過ごしてきたことに、感慨を覚えております。》（お誕生日に際して公表された文書より抜粋）
12月9日、59歳になられた雅子さま。宮内庁が公表した、お誕生日を迎えるにあたっての文書には、この1年の振り返りや、W杯サッカー日本代表の激闘を印象に残った出来事として挙げられた。今年9月に崩御されたイギリスのエリザベス女王についても言及されている。
天皇ご一家は“幸せな家族”のお手本
「両陛下はイギリス現地を訪れ、エリザベス女王の国葬にご出席。皇后さまは万全の体調で国葬に臨むため、レセプションの出席や弔問を見送られたものの、トンガ訪問以来で7年ぶりの外国訪問となりました。
これは即位後初めての外国訪問で、天皇が葬儀に参列するのは、皇室の慣例からして異例のことです。1993年にベルギーのボードワン国王の国葬に、当時、天皇皇后だった上皇ご夫妻が参列された時だけで、今回が2度目になります」（皇室担当記者）
イギリス王室と日本皇室は昭和天皇の時代から交流が始まり、上皇さま、そして天皇陛下と3代にわたって交流を続けてきた深い絆がある。だからこそ陛下は、雅子さまも連れ添っての英国訪問をお決めになったのだろう。
さらに、今年10月には本土復帰50年にあたる沖縄県を両陛下そろって訪問された。おふたりそろってのご訪問は'97年以来、25年ぶりである。
「天皇皇后にとって重要とされている『四大行幸啓』のひとつである『国民文化祭』に出席されるため。そして、沖縄に到着した当日には沖縄戦最後の激戦地となった糸満市内にある『国立沖縄戦没者墓苑』を訪れ、花を添えて慰霊されました。現地に集まった遺族たちとも懇談し、予定時間を大幅に超えて、ひとりひとりのお話に熱心に耳を傾けられる姿も印象に残りましたね」（同・前）
コロナ禍に入ってから数年はお出ましの機会が減ってしまったが、今年は海外や地方にも足を運ばれるなど、国民と直接交流される機会が増えている両陛下。来年6月には結婚30周年をお迎えになり、12月に雅子さまは「還暦」となられる。
当時外務省のキャリアウーマンだった雅子さまが皇室に入られてから30年。女性の憧れとなり、2001年には愛子さまが誕生されてからは子育てにもご奮闘。現在のご一家は“幸せな家族”のお手本のような存在になっている。
そこで、雅子さまが皇室で歩まれてきた30年を『週刊女性』が撮りためてきた貴重な写真で振り返り、常に国民に心を寄せる国母の“素顔”に迫るーー。
◆秘蔵写真で振り返る、雅子さまの30年
写真は『雅子さま 麗しき愛と絆 30年の輝き』（主婦と生活社刊）から抜粋。
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●『結婚の儀』がとり行われ、雅子さまは十二単をお召しに。平成5（1993）年6月
●那須の茶臼岳ご登山では、山頂の景色に手を合わせられた。平成6（1994）年8月
●オマーン婦人協会のレセプションでは、外国語でご歓談された。平成6（1994）年11月
●初めての海外公務でサウジアラビアの『ディライヤ遺跡』をご訪問。平成6（1994）年11月
●『滋賀県立びわ湖こどもの国』ご視察。子どもの声に笑顔で応えられた。平成7（1995）年10月
幼稚園の運動会で可愛くダンス！
●長野県の『奥志賀高原』で皇太子さまとスキーを楽しまれて。平成13（2001）年2月
●愛子さまのご誕生から103日目のお宮参りのため、母娘で皇居へご出発。平成14（2002）年3月
●オランダでの静養中、同国の女王や皇太子一家と王室馬車庫をご見学。平成18（2006）年8月
●幼稚園の運動会でダンスを披露する愛子さまにご夫妻は笑顔で拍手を。平成19（2007）年10月
●福島第一原発事故による被災者を見舞うため、埼玉県三郷市の避難所へ。平成24（2011）年5月
皇太子妃、皇后陛下として公務にご奮闘
●天皇・皇后両陛下とともに皇太子さまも一員でいらっしゃる学習院OB管弦楽団の演奏会へ。平成25（2013）年7月
●沖縄と本土の子どもたちの交流を目的とした「沖縄豆記者」たちと懇談されたご一家。平成28（2016）年8月
●『全国植樹祭』にご出席。雅子さまが土の中に入れた肥料に殿下が土をかけてお手入れを。平成30（2018）年11月
●福岡県にある障害児向け医療施設で術後の訓練をする子どもたちの様子をご覧に。平成30（2018）年9月
涙を見せられた祝賀パレード
●皇后として初の単独公務となった『全国赤十字大会』で『有功章』を授与された。令和元（2019）年5月
●那須御用邸で静養するためJR那須塩原駅に到着したご一家は集まった市民らと40分近くご交流を。令和元（2019）年8月
●皇居前広場で行われた天皇陛下のご即位を祝う国民祭典でお手ふりを。令和元（2019）年11月
●即位を祝うパレードには沿道に11万9000人が集まり、雅子さまは涙を見せられる場面も。令和元（2019）年11月
