サッカーW杯日本代表は、ドイツとスペインに逆転勝利し予選リーグ1位で決勝トーナメントに。クロアチア戦はPKにもつれ込む熱戦で、深夜の生中継は視聴率34.6%を記録。目標のベスト8には届かなかった。

 アイドルの独立、おめでた、世界的なビッグイベントに不祥事の発覚など今年の芸能界、スポーツ界は悲喜こもごも。そのキーマンたちを総まくり!

キンプリメンバー脱退発表

 11月、衝撃のニュースが走った。ジャニーズ事務所副社長で関連会社ジャニーズアイランドの滝沢秀明社長(40)が突然退社。その3日後には人気グループKing&Princeのメンバー平野紫耀(25)、岸優太(27)、神宮寺勇太(25)の3人が来年5月に脱退、永瀬廉(23)、高橋海人(23)の2人での活動が発表されるというニュースが相次いだ。

 2018年のデビュー曲『シンデレラガール』がNo1ヒットし“キンプリ”の愛称で一躍トップアイドルに駆け上がり、個人でも映画やドラマの主演を務めるなど活躍。今年は初の4大ドームツアーと10月にファイナルを迎えたアリーナツアーを行い総動員数は81万人以上を記録した。

King&Princeのメンバー平野、岸、神宮寺が2023年5月22日をもって脱退、ジャニーズ事務所の退所を公表。同年はデビュー5周年を迎えるが、残るメンバー永瀬と高橋の2人で“キンプリ”として活動する。

「キンプリは自分たちで演出をしていて、これまでのいいところを盛り込んだ集大成みたいなステージだったというのを聞いていたので、本人たちは最後のツアーになるとわかっていたのでは。通常ツアーのスケジュールは1年前には決まっているので、昨年から辞めることを話し合っていたと思います」(芸能リポーターの城下尊之さん)

  '19年に87歳で亡くなったジャニー喜多川さんがプロデュースした最後のグループ。ジャニーさんの夢だった海外進出を希望するメンバーと、国内での活動を重視するメンバーとの考え方の違いが脱退の要因とも伝えられている。

「好きなことをやりたいということだと思います。山下智久やキンプリの元メンバー、岩橋玄樹らがジャニーズ事務所から離れても活動している。SNSを使って楽曲などを発信してファンに支持されれば独立しても大丈夫だと思います」(城下さん)

香川の性加害疑惑にテレ朝は“かん口令”

 香川照之(57)、木下ほうか(58)、映画監督の榊英雄(52)らの性加害疑惑が相次いだ。

香川は銀座のクラブホステスに対する性加害により番組やドラマを降板し、出演CMも中止に。個性派俳優の木下ほうか(58)は女優への性加害が明らかになり謝罪し芸能活動を休止した。不倫スキャンダルで離婚した東出は新たな女性問題が噴出し所属事務所をクビに。

 香川は銀座のクラブでホステスの下着を剥ぎ取って匂いを嗅ぐ蛮行が報じられた。キャスターを務めるTBS系情報番組『THETIME'』で謝罪したが、ホステスの髪の毛を引っ張って暴行する様子が写真とともに報じられて番組を降板した。

 トヨタ自動車はじめ出演CMが放送中止になり、出演予定だった同局日曜劇場『アトムの童』の降板も明らかになった。テレビ朝日系連続ドラマ『六本木クラス』に出演中だったが、途中降板はしなかった。

「香川の件は取り上げるなというお触れがあってワイドショーも取り上げませんでした。何事もなかったかのようにドラマ収録を終わらせました」(テレ朝関係者)

 トヨタ自動車のほかに東洋水産やセゾン自動車火災保険など大手企業のCMに出演し、違約金が5億円ともいわれた。

「(テレビ放送やネット配信への)出稿を止めたということで、契約の打ち切りではないので違約金はないと思います。ただ、全国各地のさまざまな場所に貼られたポスターを剥がす必要がある場合は人件費がかかるので、その費用が請求されることはあります」(広告代理店関係者)

 香川は歌舞伎役者、市川中車として歌舞伎座12月公演の舞台に立っているが、映像復帰には時間がかかる。

「新しい命を授かりました」。俳優・松坂桃李(34)と結婚して2年、第1子を妊娠した。発表1か月前の10月27日には東京国際映画祭にピンヒールを履いて出席したが、ウエストまわりがゆったりのドレスは予兆があったのかも。

「映画は製作委員会に参加する1社でも難色を示せばキャスティングされない。SNSの影響が大きいことやスポンサーに直接、苦情が寄せられることも多い。テレビ局はスポンサーに配慮するので(香川の復帰は)さらに難しい状況だと思います。

 昔は不祥事を起こした芸能人が早々と復帰して芸能界は甘いと言われたけど、今は簡単にはできなくなっています」(スポーツ紙記者)

 明るいニュースは戸田恵梨香(34)、石原さとみ(35)、蒼井優(37)ら人気女優たちのおめでた&出産ラッシュ。結婚発表はSNSでの報告が主流になった。

「来年は綾瀬はるか、深田恭子といったビッグネームの結婚報告を期待したいですね」(城下さん)

羽生のドームショー挑戦が楽しみに

「今年のスポーツ界は光と影、一喜一憂です」

五輪連覇と世界選手権を6連覇した“体操界のキング”内村。五輪連覇が注目されたスピードスケートの小平。競技生活を退いた後は指導者とは違う新たな道に。内村は体操イベントをプロデュース。小平は母校の信州大学で教鞭をとる。

 そう語るのはスポーツライターの小林信也さん。

 2月の北京冬季五輪は史上最多18個のメダル(金3個、銀6個、銅9個)を獲得し、サッカーW杯ではドイツ、スペインの強豪国に逆転勝ちした日本代表の活躍に日本中が熱くなった。その一方で東京五輪での贈収賄事件が発覚した。

「スポーツ界全体がこんなに悪者になったのはかつてないことです。スポーツはどんなに暗い世の中でも明るい話題でしたが、必ずしもそうではない部分が浮き彫りになりました」(小林さん、以下同)

 選手で注目するのは、体操の内村航平(33)、フィギュアスケートの羽生結弦(28)、スピードスケートの小平奈緒(36)ら五輪のゴールドメダリストが現役を引退した。

 リオ五輪後に体操界初のプロ選手になった内村は普及活動として体操イベントを企画している。

北京五輪で挑戦した4回転アクセルは世界初認定のジャンプに。5か月後の7月、プロ転向を表明し、秋にソロのアイスショー『プロローグ』を開催した。'23年2月の東京ドーム公演も発表し新たなステージでも挑戦が続く。

 プロフィギュアスケーターに転向した羽生はソロアイスショーを成功させ、来年2月に東京ドームでのアイスショーを発表した。

 小平は母校の信州大学特任教授に就任した。

「これまでは現役を引退するとコーチになって次の選手を育てることがスタンダードでしたが、スポンサーがつき、それを維持するためにはタレント的な活動をすることも必要で新しい時代に入ったと思います。

 そうしたなかで勝負を越えた表現の世界に入った羽生くんには彼にしかできない画期的なことをしてもらいたいです。(東京ドームに)ファンを5万人集めただけの自己満足にならない、例えば宝塚のミュージカルみたいにアイススケートを効果的に使って氷上で演じるとか。

 スーパースターがどんな新しいチャレンジをするのか楽しみです」

 サッカーW杯の劇的な逆転勝利は、選手の活躍に加えて日本サッカー界の勝利という。

サッカーW杯日本代表は、ドイツとスペインに逆転勝利し予選リーグ1位で決勝トーナメントに。クロアチア戦はPKにもつれ込む熱戦で、深夜の生中継は視聴率34.6%を記録。目標のベスト8には届かなかった。

「1993年にJリーグが発足しましたが当時、一番人気の野球を覆そうと取り組んできた成果です。30年を経て人気も競技人口もサッカーが野球を上回りました」

来年のWBCは盛り上がらない?

 大リーグの歴史を塗り替えた“二刀流”の大谷翔平(28)、史上最年少で3冠王に輝いたヤクルトの村上宗隆(22)らが日本代表選手として来年3月開催のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場を予定している。

首位打者、ホームラン王、打点王の3冠王に史上最年少で輝いた。ヤクルトをリーグ優勝に導いた若き主砲の活躍は“村神様”と称されて、新語・流行語大賞にも選ばれ年間大賞を受賞した。

ダルビッシュ(有)や鈴木(誠也)も出場しますが、野球日本代表は勝って当たり前の雰囲気があるのでサッカーW杯ほど盛り上がらないかもしれないですね。でもイチローが出場して優勝(2009年)したときには野球を始める子どもが増えたので代表の活躍を期待したいです」

 28年ぶりに完全試合を最年少で達成したロッテの佐々木朗希(21)、男子ゴルフ日本オープンで '95年ぶりのアマチュア優勝を果たした蝉川泰果(21)、女子ゴルフの馬場咲希(17)は全米女子アマチュア選手権を日本人選手で37年ぶりに制覇など新星たちの活躍は来年も期待したい。

【結婚した主なカップル】

1月11日 桜井ユキ/女優&黒羽麻璃央/俳優 

1月12日 鷲見玲奈/タレント&一般男性

1月26日 新井貴子/モデル&稲垣啓太/ラグビー選手

3月30日 石川あんな/タレント&ゆってぃ/お笑い芸人

5月27日 久慈暁子/タレント&渡邊雄太/NBA選手

7月5日 滝沢カレン/タレント・モデル&一般男性

8月10日 朝日奈央/タレント&一般男性

8月12日 峯岸みなみ/元AKB48&てつや/ユーチューバー

8月23日 中田クルミ/女優・モデル&浅野忠信/俳優

8月23日 本郷杏奈/タレント&EXITりんたろー。/お笑い芸人

9月3日 NON STYLE井上裕介/お笑い芸人&一般女性

9月5日 蜂谷晏海/モデル&スピードワゴン井戸田潤/お笑い芸人

9月28日 伊達公子/元プロテニス選手&一般男性

9月30日 弘中綾香/テレビ朝日アナウンサー&一般男性

10月22日 沢井美優/女優&ティモンディ高岸宏行/お笑い芸人

10月22日 池田美優(みちょぱ)/タレント&大倉士門/タレント

11月6日 ももいろクローバーZ高城れに/歌手&宇佐見真吾/プロ野球選手

11月23日 西野未姫/元AKB48・タレント&極楽とんぼ山本圭壱/お笑い芸人

12月12日 南海キャンディーズ山崎静代/お笑い芸人&佐藤達/俳優

【2022 惜別】

1月9日 海部俊樹さん/元首相/享年91

1月10日 水島新司さん/漫画家/享年82

2月1日 石原慎太郎さん/元東京都知事・作家/享年89

2月5日 西村賢太さん/作家/享年54

2月17日 松鶴家千とせさん/漫談家/享年84

2月20日 西郷輝彦さん/歌手・俳優/享年75

2月26日 川津祐介さん/俳優/享年86

3月3日 西村京太郎さん/作家/享年91

3月5日 志垣太郎さん/俳優/享年70

3月14日 宝田明さん/俳優/享年87

3月21日 青山真治さん/映画監督/享年57

3月31日 山本圭さん/俳優/享年81

4月7日 藤子不二雄(A)さん/漫画家/享年88

4月16日 柳生博さん/俳優/享年85

5月1日 イビチャ・オシムさん/元サッカー日本代表監督/享年80

5月3日 渡辺裕之さん/俳優/享年66

5月11日 上島竜兵さん/お笑い芸人/享年61

6月9日 升田尚宏さん/TBSアナウンサー/享年55

6月27日 葛城ユキさん/歌手/享年73

6月28日 佐野浅夫さん/俳優/享年96

6月29日 野村昭子さん/女優/享年95

7月4日 山本コウタローさん/歌手/享年73

7月8日 安倍晋三さん/元首相/享年67

7月25日 島田陽子さん/女優/享年69

7月30日 小林清志さん/声優/享年89

8月1日 市田ひろみさん/タレント・服飾評論家/享年90

8月5日 三宅一生さん/ファッションデザイナー/享年84

8月23日 古谷一行さん/俳優/享年78

9月27日 江原真二郎さん/俳優/享年85

9月30日 三遊亭円楽さん/落語家/享年72

10月1日 アントニオ猪木さん/元プロレスラー/享年79

10月8日 松原千明さん/女優/享年64

10月19日 仲本工事さん/タレント/享年81

11月11日 村田兆治さん/元プロ野球選手/享年72

11月12日 大森一樹さん/映画監督/享年70

11月27日 崔洋一さん/映画監督/享年73

11月28日 渡辺徹さん/俳優/享年61

12月6日 水木一郎さん/歌手/享年74

12月9日 佐藤蛾次郎さん/俳優/享年78

〈撮影/週刊女性写真班、JMPA〉