「数えたことはないけれど、100万枚は超えていますね」
野生のうさぎが多数生息していることで有名な広島・大久野島で、2000年からうさぎを撮り続けている中村隆之さん&麿矢さんご夫妻。「うさぎ写真家uta」として活動し、ツイッターなどで発信するかわいいうさぎたちの写真が大人気だ。これまでの撮影枚数は100万枚超えという。
卯年!うさぎ写真家に聞いた「うさぎのかわいすぎる魅力」
うさぎの写真を撮り始めたきっかけは、
「ふたりでピクニックがてら大久野島に行ったときに、かわいさにハマって。そこから島に通って撮影するようになったんです」(隆之さん)
もともと写真をやっていたというおふたり。現在は熊本に住みながら、毎月5泊くらいの旅程で大久野島に通っている。
「大久野島のうさぎさんは、頑張って自然の中で生きている姿が魅力的」
と、隆之さん。きゅんとくるかわいいしぐさは、
「顔の毛づくろいをするときに前足でクシュクシュするところや、あくびをするところ。みなさん、好きだと思います」(麿矢さん)
「あと、後ろ姿のおしりもかわいいですね。丸いフォルムに小さいしっぽがポンとついていて」(隆之さん)
撮影で心がけていることを聞くと、
「島のうさぎさんは人慣れしているんですが、私たちは自然な姿を撮りたいので、邪魔をしないように気をつけています」(麿矢さん)
「人の気配がすると食べ物がもらえると思って近づいてくるので、できるだけ離れたところから撮影してますね」(隆之さん)
今は他界してしまったが、熊本では「しろくま」ちゃんといううさぎを飼っていたおふたり。おっとり&おだやかな性格だったという。これはうさぎ全般の気質なのだろうか?
「うさぎさんも、いろいろな子がいるので一概には言えないですね。草食動物なので攻撃的ではないですが、若い男の子(オス)は部屋の中を走り回ったりする子もいますし。
ただ、島だけじゃなく家で暮らしていても、人なつっこい子は多いと思います。だからやっぱりちょっと寂しがり屋なんじゃないかな。さすがに“寂しいと死んじゃう”ことはないと思いますが(笑)」(隆之さん)
日本初の移動型うさぎさん撮影会も開催しているおふたり。そこでは長年のキャリアから生まれた匠の技も。
「20年以上観察を続けていると、“こういうときはこういうしぐさをする”というのがわかってきて。それは家で暮らしているうさぎさんも同じなんですよね」(麿矢さん)
「言葉にできないくらいの小さな動きや表情で、“そろそろ顔洗うな”とか“立ち上がるな”と、次の動作が予測できるので、いい瞬間を逃さずに撮れるんです。
また、撮影会では私が撮影、妻がうさぎさんが危なくないようにケアをしているのですが、かわいい仕草をするようにちょっとした誘導もしたり」(隆之さん)
来年はうさぎ年。抱負をたずねると
「今まで撮影会は関東までしか行けていないので、もうちょっと足をのばしたいなと。“日本一周うさぎさん撮影の旅”ができたらいいねとふたりで話してます。北海道まで行きたいですね!」(隆之さん)
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