平手友梨奈、“SAKURA”こと宮脇咲良

 2022年12月21日、元『欅坂46』(現・櫻坂46)の絶対的エースとして君臨し、グループ卒業後の2020年からはソロアーティストとして活動する平手友梨奈が、韓国の大手芸能プロダクション『HYBE』に移籍したことが発表された。

 同事務所には、かつて『AKB48』と『HKT48』メンバーを兼任し、2022年4月からは韓国を活動拠点にする『LE SSERAFIM』のメンバーとして活動し、大晦日に放送されるNHK紅白歌合戦にも、同グループの一員として出場する“SAKURA”こと宮脇咲良もいる。

 しかし、同じHYBE所属になるとはいえ、平手と宮脇はどうやら勝手が違うようだ。スポーツ紙・芸能デスクの解説。

「厳密に言うと、平手が所属するのはHYBEの日本法人となる『HYBE JAPAN』の新レーベルとして立ち上げられた『NAECO』。同社には2つの男性グループが所属していますが、いずれも結成から間も無いために日本国内で広く知られているとは言えません。

 そこで知名度が高いアーティストを引き入れて日本支社の底上げを図りたいHYBE側と、世界進出も視野に入れた平手側の思惑が一致した結果ということでしょう」

 世界的人気を誇る『BTS』も所属しているだけに、海外とのパイプもあり、なおかつマーケティング戦略も長けているであろうHYBE。たしかに海外志向が強いアーティスにとって近道になるのかもしれない。

「最強のセンターがHYBEに揃った」

 2022年7月には、韓国ドラマ『梨泰院クラス』のリメイク版『六本木クラス』(テレビ朝日系)に出演した平手。韓国でも注目されたドラマだけに、エンタメ事情に詳しい芸能ライターによると、現地での知名度も上がっているようで。

「平手さんの移籍ニュースは韓国でも報じられたのですが、SNSでは“衝撃的”“これは楽しみ”“ぜひ、韓国に来て”などと歓迎ムードですね。また“最強のセンターがHYBEに揃った”“SAKURAのおかげだね”などと、宮脇咲良さんを引き合いに出す声も見受けられます」

 2018年の日韓合同アイドルプロジェクト『PRODUCE 48』でのオーディションに合格し、『IZONE』メンバーとしてデビューした宮脇。以降は、日韓を行き来してのアイドル活動を根気よく続けた甲斐あってか、2022年3月にHYBEとの専属契約を締結して、LE SSERAFIMのSAKURAとして再出発に至ったのだ。

韓国でのアイドル活動はまさにアウェーで、宮脇さんもまた決して推されていた訳ではありませんでした。AKBやHKT時代にも“毎日泣いていた”という彼女ですが、挫けることなくレッスンを積み重ねて実力で韓国でも居場所を作ったのです。

 メンバーやファンとコミュニケーションを取るために、必死に韓国語を勉強して今ではペラペラ。そんな努力家の性格と、韓国文化を受け入れようとする謙虚な姿勢が“韓国人に応援される日本人”になり得た要因だと思います」(前出・芸能ライター)

 片や、欅坂のデビューシングル『サイレントマジョリティー』(2016年)でセンターに抜擢されて以降、その才能を高く評価されて常に“席”が用意されてきた平手。周囲の大人からは“天才”と称され、ファンからも崇められる一方で、時に代表曲『不協和音』を体現するかのように、心身に不安定な一面をのぞかせることも。

“孤高の天才”キャラが誤解される場合も

 HYBE移籍が発表された12月21日にも、蜷川実花が監督を務める、佐藤健とのW主演映画の撮影現場に姿を見せないという“ドタキャン”疑惑を『文春オンライン』に報じられてしまった。

「報道内容が事実であるのならば、おそらくは移籍の際の契約事項も関係したトラブルなのかなと思いますが、これからHYBEの一員となる時に、不義理を働いたというニュースは韓国内でもいい印象は持たれないかもしれません」

 先の芸能ライターによると、韓国芸能界では日本以上にタレントとの契約がシビアのようで、もしも違反事項があった場合は例え人気グループでもバッサリ契約が打ち切られることもあるという。 

「韓国では、誰もが応援したくなうような好かれる才能も必要だと思います。宮脇さんを真似ろとは言いませんが、日本では受け入れられていた“孤高の天才”のキャラクターで押し通していれば、いくらアーティストの才能がずば抜けていても、その言動から誤解されて反発感情を持たれる可能性もあります。

 また基本的に日本を拠点にするのでしょうが、2023年からは韓国ファンに向けたSNSも順次発信していくと聞きます。ひとつ対応を間違えたら一転して炎上する恐れもありますし、それこそバッシングの熱量は日本の比じゃありませんから(苦笑)」(同・芸能ライター)

 デビュー間もない頃は、テレビでもケラケラと笑うような愛嬌を持ち合わせていた平手。新人だったころの気持ちを思い出して、日本と韓国を調和するような“協和音”を奏でてほしい。