華やかな芸能界に身を置きつつも「お金を使わない生活が好き」と語る庶民感覚たっぷりのタレントたち。背景にあるのは“過去の貧乏暮らし”。もったいないマインドを大いに学びたい。
元祖“節約女王”として知られる女優・松本明子。倹約家の祖母と母に育てられ、幼少期からもったいない精神が磨かれてきたという。
下着も共有!? 松本明子のオドロキ節約術
一家全員で倹約が習慣化し、洋服を家族内で着まわすなどは当たり前。松本はなんと義母と下着を共有していた。
「息子が小さいころは、私の若いころのTシャツを着せていました。逆に成長した今は、息子の昔の服を“お下がり”としてもらっています」
着られなくなって捨てるしかない古い服でも再利用し、とことん活用する。
「ジーンズを切って、肩掛け用のひもをつければ子どものピアニカケースに早変わり。他にも、伝線したストッキングに新聞紙を詰めればブーツの湿気取りになるし、セーターをほどいて編めば、アクリルたわしとして洗い物に大活躍です」と、そのアイデアは多岐にわたる。
多岐にわたる節約のマインド
また、衝動買い対策のため、いつも財布には5千円ほどしか現金を入れないのだとか。その金額を超える買い物は、いったん帰宅して本当に自分に必要なものか検討する。
「ロスを防ぐため、消耗品は消費できる必要な分だけを購入。あとは、チラシでお得情報をチェックしてタイムセールや特売品、ポイントアップの日を狙います」
食費は家族3人でひと月7万円と、家計調査(総務省)の平均を下回る。レジ袋代節約のため、買い物をするときは自宅にある紙袋を持っていく。
化粧品はほとんど買わず、もらった試供品をためてケアを。感熱紙のレシートは表面で爪を磨くとツルツルになり、ネイルサロンに通わずにすむそうだ。
さらに油汚れがついた食器は、とっておいた紅茶や日本茶のティーバッグで擦り、洗剤と水道代を節約している。
そんな松本が5年ほど続けている節約術のひとつが、ゴーヤの自家栽培。
「ホームセンターで苗を買って5月ごろに植えておけば、7月から9月にかけて100本ほど収穫できます。食費が浮くのはもちろん、健康にも良い。おまけに葉が窓辺を覆い尽くすほど成長するので、日差しよけになってエアコンの電気代も節約できます」
初期投資たったの千円程度で、手入れもカンタンとのこと。数々の節約術を語る松本はとてもいきいきしている。
取材・文/オフィス三銃士