「どうやらまもなく、魔界へ帰ってしまうようなんです……」
ため息交じりに話すのは、ヘヴィメタルバンドの聖飢魔IIファンの男性だ。
地球征服のため魔界からやってきた彼らだが、1985年のメジャーデビューから今年で38年を数える。
「デビューの翌年に発売されたシングル『蝋人形の館』が大ヒット。奇抜ないで立ちと派手なライブパフォーマンスが注目を集め、1989年にはNHK紅白歌合戦にも出場しました。現在は全国ツアーの真っ最中ですが、チケットは全公演が完売しており、今でも根強い人気を誇っています」(音楽ライター)
ボーカルのデーモン閣下は情報番組のコメンテーターや相撲評論家としても幅広く活動しており、ファンならずとも一度は名前を聞いたことがあるだろう。
「デビュー当時の公約では、1999年7月に解散して魔界に帰る予定だったのですが、キチンと予定を把握していなかったマネージャーが誤って年末のライブ会場を押さえてしまったため、帰還は延期に。同年12月31日に“地球征服が完了した”として魔界に帰還し、解散となったのです」(同・音楽ライター)
5年おきに復活と解散を繰り返す
しかし、5年後の2005年に地球デビュー20年を記念して、再集結。その後も2011年の東日本大震災のチャリティーライブを除いて、5年おきに期間限定での復活と解散を繰り返している。
直近では2020年に5度目の復活を遂げたものの、新型コロナウイルスが猛威を振るい、有観客でのライブが長らくできずにいた。
「昨年10月から始まった7年ぶりの全国ツアーが、1月下旬まで続きますが、気になるのはいつまで活動を続けるのかということ。これまでの再集結はすべて、期間にして1年ほどだったのに対し、今回はすでに3年が経過していますからね」(スポーツ紙記者)
メンバーたちもずっと、終了のタイミングをいつにするべきか計っていたのだろう。開催中のツアーのMCでは“解散”について触れることがたびたびあった。
「昨年12月の東京公演でも、“来年2月で6度目の解散を迎える”ということを、デーモン閣下が言っていました。時期的に考えると、2月に代々木第一体育館で『大黒ミサツアーFINAL』があるので、そこを節目にしたいということなのでしょう」(会場を訪れたファンの男性)
「6度目の解散」は事実なのか
聖飢魔IIの所属事務所に、今年2月の“6度目の解散”が事実なのか確認してみると、
「事実です。1999年の本解散以降、これまでも数回、期間限定で再集結しておりますが、その都度、活動を終えたら再解散し、魔界へ帰還しております」
次のカムバックの予定については、
「これまで5年ごとに再集結しておりますが、これは決まりごとではありません。今後については、時期はもとより、再集結をするかどうかも含め、完全に白紙の状態です」
とのことだった。
「本来なら次の活動再開は2025年ですが、それだとすぐに集結タイミングが来てしまいますからね。そう考えると、今年から数えて5年後の2028年になるのか……。どちらにせよ、彼らならきっとまた戻ってきてくれると思います」(前出・ファンの男性)
しばらくは、魔界で充電ということになりそうだ。