昨年のクリスマス、自宅近くの公園に長女と。現れた篠田麻里子は優しいママの顔を見せて

「麻里子は夫のT氏に脅迫されています。ネット上に流出している音声データは、多額の金銭要求を突っぱねた直後にアップされたもの。私たちは断固として、T氏の理不尽な要求と戦っていく」

 ごく静かに、しかし内に秘めた怒りを隠すこともなく淡々と話すのは元AKB48・篠田麻里子の親族だ。詳しくは後述するが、篠田の夫・実業家のT氏は相対する人間に対し、直接だけでなく周囲も巻き込む形で嫌がらせのような言動を繰り返してきたことを、本誌は複数確認している。

 そのため、万が一の事態を避けるためにも、証言者である同人物のプライバシーに最大限配慮する形を取ることにした。一人称や口調、「麻里子」という呼び名、証言者の人数に関しても実際と同じとは限らない。しかし、同証言者が「篠田と血を分けた肉親」であることは、間違いなく事実だと断言しておく。

長女の監護権は篠田麻里子へ

「T氏は様々な不倫の材料で麻里子を追いつめようとしたものの、私たちは連絡に応じなくなり、引っ込みがつかなくなってしまった。年が明けて以降は、もはや“脅し”の材料も尽きているだろうに、それでも彼は『弁護士を介さない形での話し合い』を求めてきています。もちろん、麻里子や私たちがそれに応じることは絶対にありません」

 篠田の別居は昨年8月に『女性セブン』(小学館)によって報じられた。2019年2月に結婚した実業家で3歳下の夫・T氏は、いつのころからか篠田の不倫を疑うようになり、ついには2歳の長女を連れて自宅を出てしまったということだった。

「当時は“交際ゼロ日婚”として話題になった夫婦ですが、昨年別居が報じられて以降は、篠田の不倫に関する情報が次々と浮上する展開に。T氏が不倫の相手として疑っていたのは、旅行会社社長のS氏で、昨年末には慰謝料を求める訴訟を起こしたと報じられています。

 一方で篠田は、合意なく連れ去られてしまった娘の監護権を見直す調停を申し立て、昨年末には監護者として認められた。ところが、現在この騒動はこうした表面上の部分ではなく、T氏の関係者が流出させた“音声データ”や“LINEのやりとり”など、不倫疑惑とはまったく別の部分が大々的に拡散されてしまっているのです」(スポーツ紙記者)

 昨年末、篠田が長女の監護権を認められた直後に『文春オンライン』と『デイリー新潮』が、それぞれ“T氏の知人”の証言を元に篠田の不倫疑惑を詳報。篠田とS氏のLINEやりとりや、“不貞の証拠”という篠田が記録した生理管理アプリの画像、果ては篠田がT氏から不倫を問い詰められた際の音声の書き起こしまで……。

 今後、S氏の裁判や夫婦の離婚裁判がスタートした際に、T氏が提出するであろう妻の不貞を立証するための証拠が、なぜか知人によって各メディアにばらまかれるという極めて異例の展開となった。

夫からの「8000万円要求」

「さらには音声の一部や、長女の本名が書かれたLINE画像までもが、Twitterのフォロワー数が120万人を超えるインフルエンサー・滝沢ガレソ氏によって次々とアップされている。T氏に追い込まれた篠田が、ベランダから飛び降りようとする修羅場の音声は、現在も各SNSで拡散され続けています」(同・前)

 弁護士法人ユア・エースの正木絢生代表弁護士によると、夫婦間の会話の録音音声を第三者が漏洩する行為は、不法行為に該当する可能性があると解説する。

「会話の当事者ではない者が録音内容を漏洩する行為は、プライバシー侵害の程度が強く、会話者に対する不法行為が成立する可能性があるほか、会話の内容や漏洩の程度によっては名誉毀損罪が成立することも考えられます」

 もはやプライバシー配慮も一切ないT氏サイドによる“暴露攻撃”だが『週刊女性PRIME』は、当初から篠田に近い関係者への取材を続けてきた。そしてついに、冒頭で登場した篠田の家族とコンタクトを取ることに成功した。

昨年の12月25日、自宅からほど近くにある公園で長女と一緒にすべり台などの遊具で遊ぶ篠田麻里子

「結婚の翌年には、麻里子がT氏との夫婦関係について、家族に相談することが増えていました。私たちも当時、伝え聞いたT氏の言動について『少し変だな』と思うことはありましたが、彼女が発していたSOSには気付くことができなかった。今となっては、なんてかわいそうなことをしてしまっていたのかと、悔しい思いでいっぱいです」(篠田の家族、以下同)

 本誌取材班は1月、不倫疑惑の真相やT氏の正体を確かめるべく、九州地方の某都市へ向かった。そして取材場所となったホテルの1室で証言者から明かされたのは、T氏によって行われている「法外な金銭要求」という実態だった。

昨年12月、離婚の条件としてT氏が麻里子に求めてきた慰謝料は8000万円。恐喝になってしまわぬようにという配慮なのか、第三者を通じてメールが転送されてきたのです。そのメールには『麻里子の芸能活動やママ事業を守るわけですから』『この件が公になった際麻里子が与える(※受ける)影響や将来得られる収入、周りからの信頼を考えても打倒(※妥当)な金額』など、脅しとも取れるような文言が複数書かれていた。

 麻里子は完全に『暴露されたくなければ金を払え』という脅迫だと感じたし、私たちにしてもそれは同じです。そして、T氏のこうした要求を突っぱねるたびに、麻里子に対するプライバシー侵害、つまり一連の暴露が行われていきました

 前出の正木弁護士にT氏から第三者を通じて送られてきたメールの内容に違法性があるのかを聞いてみると、

「一般論として、正当な権利に基づく正当な請求であっても、度を超える内容の請求については恐喝罪や脅迫罪に該当する可能性があります。メールの文面からは、篠田さんが芸能活動などを継続するためには『8000万円を支払え』と言っているようにも読めるので、脅迫罪に該当する可能性があります。ただ、はっきりと『録音データを暴露する』等の文章がないため、このメールだけで恐喝や脅迫と判断することは難しいでしょう」

夫が弁護士を関与させない理由

 しかし同メール以外にも、T氏による金銭要求は複数回行われてきたが、決まって「弁護士を介入させないこと」と注文が入り、さらには「すべてが公になってしまう前に」「週刊誌に出る前に」と、暴露を予告するような注釈がつけ加えられていたという。

 12月28日、篠田は一連の騒動についてインスタグラムで初めてコメントを発表。

《私が不倫したという事実はありません。今後、私が法廷に立つことになっても、そう主張していきます》

 と書かれていたが、これはT氏に対する「不当な和解金での解決などあり得ない。裁判で争う」という“意思表示”だったのだ。

12月25日、自宅近所の公園に娘を連れて現れた篠田麻里子

この麻里子の対応は、司法や弁護人を介入させたくないT氏にとって最悪の道筋だったのでしょう。一般的な離婚裁判で、数千万単位の慰謝料など認められるはずがない。しかし、彼はでっちあげに等しい証拠で、麻里子との関係を疑っていたS氏に対しても訴訟を起こしてしまっている。『和解金を払えば要求をすぐに取り下げる』ということなのでしょうが、S氏にしてもT氏とはとことん争う姿勢のようで、実際に追い詰められているのは他ならぬT氏の方だったんです」

 事実、暴露や訴訟提起の裏で年末年始から、自ら申し立てた離婚調停の最中にありながらT氏は、各方面に「麻里子と連絡が取りたい」と打診を続けているという。

「共通の知人や関係者、果ては麻里子の兄にも連絡がありましたが、すべて無視しています。ここまできてなお、彼からのメッセージには謝罪の一言すらないし、『長女のためにも弁護士を挟まないで解決したい』と持ちかけているからです。なぜ弁護士を関与させないのか? 不当な慰謝料の要求が通らなくなるからに決まっています。

 立て続けの暴露で、麻里子は『これで彼との縁が切れるのであれば……』と、金銭要求に応じるべきかと弱音を吐いたこともありましたが、不倫が事実でないのなら最後まで戦うべき。私たちの意見に、麻里子も改めてT氏と決着をつける覚悟を決めたようです」

 T氏に「8000万円要求メール」の事実関係や「音声データの流出」の件について問い合わせたが、期限までに回答はなかった。

 正々堂々と裁判で争う覚悟を決めた篠田に対して、頑なに司法を介させたくない意向である夫のT氏は今後、どのような動きを見せるのだろうか。

※1月17日配信記事につづく

正木絢生代表弁護士
弁護士法人ユア・エース代表。第二東京弁護士会所属。bayfm『ゆっきーのCan Can do it!』にレギュラー出演するほか、ニュース・情報番組『news イット!』(フジテレビ系)などメディア出演も多数。相談しやすい身近な弁護士

 

 

篠田麻里子の夫が第三者を通じて送られてきた「8000万円要求メール」

 

父と兄と一緒に篠田家のお墓参りに行く4歳の篠田麻里子こういった行事も欠かさない家庭だった(親族提供)

 

篠田麻里子の夫のA氏がテレビ番組で顔出しを