1月19日発売の『週刊文春』が、昨年の『第73回NHK紅白歌合戦』に初出場を果たしたK-POPグループ『LE SSERAFIM』のリーダーであるキム・チェウォンの熱愛写真を報じた。
「頬に手をあててウインクしているチェウォンさんが、男性に寄り添っている2ショット写真です。報道によると、お相手はかつて『Young Blood』の名でラッパーとして活動していたオ・ハラムさん。インスタグラムの24時間で消える投稿・ストーリーズに、閲覧者を限定した状態で2ショット写真が頻繁に投稿されていたそうです」(芸能記者)
個人で楽しむ場合も罪に問われる
所属事務所はこの熱愛報道を否定しており、ファンの間でも疑問の声があがっている。
「いちばん大きく掲載された熱愛写真は、同じグループのサクラ(宮脇咲良)さんとのツーショットから、チェウォンさんを切り取り反転させたものだと見られています。その他の写真も、次々と“元画像”が特定されています。そのため、熱愛ではなく“ファンが推しとの妄想として合成して楽しんでいただけ”なのではないかと言われています。
SNS上ではオ・ハラムさんと見られる男性がこの報道について答えたDMのやりとりも出回っており、“ただのファンなのに”と困惑している様子がうかがえます」(同・芸能記者)
『週刊文春』の報道の真偽は定かではないが、推し文化が一般的となっている昨今、この男性のように自らの“推し”との合成写真を作った経験のあるファンも少なくないだろう。このように報道されると、“推し”に迷惑がかかることは想像に難くないが、個人で楽しむ範囲なら問題はないのか。
芸能問題に詳しいレイ法律事務所の河西邦剛弁護士は、
「場合によっては、偽計業務妨害罪や名誉毀損罪などの犯罪になる可能性すらあります」(河西弁護士、以下同)
と、指摘する。
「アイドルにとっては、恋愛がスキャンダルになりますし、それにより仕事に支障が生じる可能性が濃厚です。実際に、これまで恋愛報道によりグループを脱退したメンバーもいました。
真実ではない情報を合成写真として作り出し、それをSNS上に投稿すれば、拡散されることは容易に想定されますので、“嘘の情報を流したことによりアイドル活動を妨害した”という偽計業務妨害罪になる可能性があります。また、仮に社会的評価を下げるような合成写真であれば名誉毀損罪にもなります」
仲間内だけでも罰則が
今回のように報道されるか否かは関係なく、罪に問われることが考えられるという。また、ニュースになってしまうと大きな問題になることも。
「より業務が妨害され損害も拡大されることになりますので、刑事でいえば量刑が重くなったり逮捕の可能性が上がったりしますし、民事でいえばより損害額が上がることになります」
『週刊文春』の記事については、合成だと気づいていなかった可能性が指摘されているが、その写真が合成であると明記して投稿していれば問題ないのでは?
「法的にはそうは言えません。合成だと説明文を加えたとしても、写真やその一部のみが切り取られて真実のように受け取られる可能性は十分にあるので、同じく業務妨害罪に問われたり、さらに“勝手に写真を使った”という意味で肖像権や著作権侵害という民事の損害賠償の話にもなります」
では、SNSへの投稿ではなく仲間内だけで楽しむだけならばよいのだろうか。
「ファン同士で楽しむだけという意図で友人に合成写真を提供したとしても、その友人がさらに別の第三者にどんどん広めていくことは、容易に想定できます。その場合、いちばんはじめに合成写真を作成した人が、結果的に法的責任を追及される可能性があるので、特定少数の仲間内での提供でも非常に危険です。もし仮に、本当に自分1人だけで楽しむのであれば、法的には問題になりにくいですが……」
“文春砲”の信頼は“ANTIFRAGILE(簡単には壊れない)”ではなかったのか……。