「去年のアメフト部、今回の助教授とわいせつ事件を立て続けに起こしてしまって……。同じ大学の人間として恥ずかしいし、大学の名前に泥を塗る行為です」
と同志社大学に通うある現役女子学生は憤っていた。
大阪府警住吉署は1月26日、同大学の助教・中村祐士容疑者(32)を児童買春・児童ポルノ禁止法違反などの疑いで逮捕した。容疑者は昨年の4月9日と5月5日の2回、大阪府内のホテルで同府内に住む10代の女子高生に、18歳未満であることを知りながら、現金計15万円を供与して、児童買春をしたというもの。
同志社大助教が女子高生とパパ活
「被害女子高生がSNSで援助交際の相手を募集して、中村容疑者と知り合った。いわゆる“パパ活”ですね。ところが昨年5月、女子高生の父親がスマホでのやりとりを見つけて、“娘が援助交際をしているようだ”と警察に相談した」(全国紙社会部記者)
被害女性は容疑者の名前も住所も知らなかったようだ。警察関係者によると、
「捜査方法の詳細は言えないが、彼らが利用したホテル付近の防犯カメラを確認するなど所要の捜査をして、容疑者にたどり着いた。任意で容疑者の話を聞いた上で、逮捕に至ったわけです」
容疑者は取り調べに対して、
「児童買春になるのは知っていました」
などと率直に容疑を認めているという。
中村容疑者は三重県伊勢市の出身。地元にある神道系の私立高校を卒業後、同志社大学生命医科学部医情報学科に入学している。卒業後は同大大学院で生命医科学部医工学・医情報学の博士課程を取得。
愛知工業大学の博士研究員、静岡大学の学術研究員を経て、再び母校の同志社大学高等研究教育院の特任助手、2019年からは特任助教に。20年からは生命医科学部医情報学科の助教となっている。
容疑者の専門はバイオインフォマティクス。DNA、たんぱく質など生命が持つさまざまな情報から、ソフトウエアを開発したり、生命の現象を解明していったりすることを目的とした分野のようだ。
昨年は生徒が集団性的暴行事件を起こした“名門”
一貫して学術畑を歩んできた助教が、昨年9月の同志社大アメフト部の学生らによる集団レイプ事件に続くわいせつ不祥事を起こすとはーー。同大広報担当に問い合わせると、
「事件は把握しております。もちろん遺憾は遺憾ですが、学校側としては対外的に公式なコメントは出しておりませんし、取材にも対応していません。申し訳ないです」
と“西の雄”と呼ばれる最高学府の回答としては、頼りない限りだ。
中村容疑者は同大京田辺キャンパスから10キロメートルほど離れた京都府木津川市にある団地から通勤していた。築30数年の1DK、家賃月6万5000円ぐらいだった。
自宅で容疑者本人を直撃!
部屋のインターホンを押すとドアが開いた。その人相は短い坊ちゃん刈りの頭に、黒縁の眼鏡。青白い肌に無精ひげの小柄な男性であった。間違いなく、中村容疑者だ。すかさず、
「中村さんですね?」
と問うと、無言で小さくうなづいた。
「突然で申し訳ありません。少しお話を……」
と述べたところで、ドアを閉めようとしたため、
「もう釈放されたんですね?」
と投げかけると、容疑者は小声で「はい」と答え、再び軽く頭を垂れて、ドアが閉まった。悲し気な表情が印象に残る。
以降、2日にわたって容疑者の自宅を訪れたが、取材に応じることはなかった。それにしても、これほど早く釈放されるとはいたって珍しいケース。
「容疑者は逮捕の翌日に釈放されていて、警察の判断ではなく、検察の判断だった。証拠隠滅や逃亡の恐れがなく、よほど反省して、被害者側に対して謝罪の気持ちを述べているのだろう」(捜査関係者)
ただしいくら反省しているとはいえ、教職の座は失うことになるのは当然。女子高生を自身の性の捌け口にした罪は重く、もう二度と教育者の道を歩んでほしくない。