「思っていた以上に、多くのみなさんが集まってくれて(約400人)“めちゃいる”と思いました(笑)。作品を楽しみに集まってくださったと思うと感動しましたし、とてもありがたい。気持ちよくレッドカーペットを歩かせていただきました」
単独初主演映画で演じた役柄をイメージした和装で『わたしの幸せな結婚』プレミアイベントに登場したSnow Manの目黒蓮。久々の和服姿に、
「久堂清霞(きよか)という役を演じていたころをちょっと思い出すというか、背筋がしゃきっとするような感覚でした」
と、笑顔を見せる。投稿サイトで連載がスタートし、小説とコミックでシリーズ累計発行部数が550万部を突破した同名作品を実写映像化。大正ロマンを思わせる架空の時代を舞台に、周囲がうらやむ美貌を持ちながらも、心を閉ざす冷酷無慈悲な軍隊長・久堂清霞を演じる。
「清霞は、すごく見た目が美しく、カッコいい。そこに僕が近づけるのかなという不安な気持ちが最初はありました。僕は、あんなに冷酷ではないですが、清霞なりに誰かを守りたいと思う気持ちや、思ってからの行動に共感するところもありましたね」
共演者に聞いためめの印象は
名家に生まれながらも家族から使用人のように虐げられ、清霞のもとへ嫁入りすることになるヒロイン・美世(みよ)を演じた今田美桜は、“めめ(目黒)”と共演した感想を聞かれると、
「とにかくストイックです。現場での空気づくりとか(共演者との)距離感を含め、役と向き合っている印象でした」
司会者から「(目黒は)ストイックな方なんですか?」と尋ねられた共演者の渡邊圭祐と前田旺志郎も「はい」とうなずく。すると、渡邊が、
「撮影のセッティングなどの空き時間にした雑談の話をこういった場(イベントなど)で聞かれることが多いんですが、(この作品での目黒が)ずっと清霞だったんです。少し距離を置こうかなと思うくらい、冷たそうな感じがして」
それを聞いためめは、
「僕、そんなに器用ではなくて。“本番、よーいスタート!”でパッと変われるような器用さがなかったので、つねに役のことを考えていて」
その後、撮影の際の印象的な出来事を聞かれた渡邊はふたたび、
「わりと(共演者と)仲良くなりたくなっちゃうタイプで。清霞との撮影シーンが多かったので、どうにかして(目黒と)仲良くなりたいと、いろいろ話しかけたんですが、ハマってなかった。家に帰って、どうしようかなといろいろ考えて、1週間後に現場に行ったら、目黒くんが前田くんとすごく楽しそうに話していて。見たことがない笑顔だったんです。悔しくて、悔しくて……」
笑いながら渡邊を見つめるめめは、
「(渡邊と)役柄的にバチバチだったので。演じやすいように距離感を保っていたんです。前田くんとは、現場で初めて会った日に、清霞と(前田が演じる)五道(ごどう)が信頼しあっている関係性を映像の中で表現しないといけなかったから」
渡邊が今田に「(仲良くなるには)どうしたらいいか」と相談していたと告白すると、「そんなに妬(や)かないでください!」と、微笑(ほほえ)むめめ。そこに前田が、
「正直、僕も(目黒に)ハマっている感じがあまりなくて。声が届いていなかったり……」
慌てながら、「落ち着けって。それじゃ、誰も(自分に)ハマってないじゃん!(笑)」とめめが優しくツッコんだ後、
「僕、本当に1個のことしかできないんです。ごはんを食べながらテレビを見られない。そのときも、たぶん自分が納得いっていないことがあったんです。絶対に。
ずっとそのことを考えていて、前田くんが話しかけてくれているのがまったく入ってこなかった。そういう現象です。(Snow Manのメンバーにも)よく言われますね。1個のことしかできないねって」
疑問に思った前田からの「歌って踊るは、できるってこと?」という質問には、
「たしかに、歌って踊るはできますね。中学2年生からやっているので。ふたつって感覚がなくて、1個っていう感じ」
さらに司会者から「ごはん食べながら、テレビを見るほうが歴が長いと思いますけど……」と、ツッコまれると、
「たしかに!そうですね!!」
天然ぶりを発揮し、会場を和ませる。
お芝居の土台を作ってくれた作品
改めて、自身にとって今作がどんな映画になったか聞かれると、
「こうゆう場だから言うのではなくて、自分にはなくてはならない時間でした。キャストのみなさんもそうですが、塚原監督がお芝居をわかりやすい言葉でたくさん教えてくださった。とても愛のある方で、お芝居の土台を作ってくださったと思っています。最高な時間でした」
と、作品への思いを。その後に行われた舞台挨拶でも、めめの心をつかみたい渡邊と前田のエピソードが披露される場面が。最後に映画について、
「清霞と美世のまったく立場も違えば、環境も違うふたりがどう成長していくのか、ラブストーリーとしてすごく丁寧に描かれていると思います。そして、美しい映像の中でアクションが壮大に描かれているので、大きなスクリーンで体感してもらえたらうれしいです」
清霞とめめの共通点に共演者が納得
目黒:僕も結構、素のときに「何を考えているかわからないね」とよく言われるんです。
前田:“何を考えているかわからない”は、まさに目黒くんを象徴するいい言葉だなと思って納得しました。
渡邊・今田:そのとおりだと思います。納得しました!
渡邊:何が好きで、どんな会話だったら、どんだけ笑ってくれるのかが、ぜんぜん透けて見えてこない。だから、いろいろなところを突っつきたくなっちゃう。そこが(目黒の)魅力だと思います。
前田:僕、五道という役じゃなかったら、途中でコミュニケーションを取るのを諦めていたかもしれません(笑)。
目黒:諦めないで!(笑)
前田:頑張ってよかったと思っています!(笑)
目黒:前田くん、僕のことすごくいじってくるんです。明るくて面白い前田くんだったから、これだけコミュニケーションを取れるようになったと思います。
スクリーンで“めめ”を独占!“わた婚”の見どころを紹介
●大正ロマンをイメージした美しい映像
●孤独な者同士、繊細に描かれる恋物語
●本格アクションのめめも、カッコいい!
完成披露舞台挨拶で出演者が語った、注目シーン
目黒:清霞が美世と初めて出会うシーン。ふたりの物語が始まっていく、映画の代表的な場面だと思っています。実際にこのシーンを演じたとき、清霞はほとんど美世を見ていない。(背後にいる美世を)背中で感じながらお芝居をしていました。
今田:(清霞と美世が)初めて外に出かけてあんみつを食べるシーンがあるのですが、奥ゆかしいふたりに通じ合うものがあったりして、一歩、距離が縮まったのかなと。(ふたりが初めて出会うシーンを振り返り、清霞は)冷たい人ですよね。
目黒:僕も演じていて冷たいなと思いました(笑)。
渡邊:鶴木としては、清霞とのパワーバランスみたいなものを大切にしたいと思っていました。対等じゃない、僕のほうが上なんだということを体現したくて。その感じがいちばん顕著に出ているのが、(鶴木と清霞が)握手するシーン。ぜひ見ていただきたいです。
大西:国(帝都)を導いていく最高権力者の息子(堯人)の役。ある出来事から衣装がアップデートされて、めちゃくちゃ歩きにくくはあったんですが、重圧が堯人に背負わされていると伝わります。この映画のオールアップのシーンでもありました。
前田:約2時間を通して清霞と五道の関係性を理解していただけると、最後がとてもいいシーンになるのかなと。ゴールを目指して目黒くんと一緒に話しながら作っていったので。
●目黒蓮(Snow Man)……演じる久堂清霞は、27歳にして陸軍の特殊部隊・部隊長を務める能力があり、女性たちが振り返る美貌を持ちながらも冷酷無慈悲。婚約者候補の女性たちが何人も彼のもとから逃げ出したという悪評が……
●今田美桜……ヒロインの斎森美世を演じるのは、今田美桜。両親が特殊な才能を持つ名家に生まれながら、自身にはその才能が現れないことから継母(山口紗弥加/写真右)や義母妹(高石あかり/写真左)から虐げられる。さらに、厄介払いのようなかたちで清霞のもとへ嫁入りを命じられる
●大西流星……次代の帝位を継ぐ皇子・堯人をなにわ男子の大西が好演。清霞とは幼なじみ
●渡邊圭祐……貿易会社『鶴木貿易』の若き社長で謎に包まれた人物・鶴木新は、物語のキーマン
●前田旺志郎……清霞の部下で、明るくお調子者なところもある、右腕的な存在の五道佳斗。清霞に憧れている
目黒蓮(Snow Man)初単独主演『わたしの幸せな結婚』3月17日(金)公開