「えっ、ここの鍼灸師の方が逮捕された? それは知りませんでした。そういえばこの1、2か月の間、院は開いていなかったようで……」
と、東京都北区の『うらら気鍼灸院』近くの飲食店店主は驚いた。
2月2日、警視庁王子署は同鍼灸院院長の児玉豊一容疑者(57)を準強制わいせつの疑いで逮捕した。児玉容疑者は昨年12月4日の午後、同院で施術中の30代の女性に対して、胸や下半身を触るなどのわいせつな行為をしたというもの。
直接、肌に触るなど行為がエスカレートして…
「女性は昨年の5月ぐらいから、週に1回、施術に通っていた。児玉容疑者は当初こそガウンの上からマッサージをしていたようですが、次第に直接、肌を触るなど行為がエスカレートしていき、ついには犯行に及んでしまったようです。被害女性が警察に相談して、警察が慎重に捜査していった結果、逮捕となった」(全国紙社会部記者)
だが、容疑者は取り調べに対して、
「わいせつな行為ではなく施術。逮捕されたことは納得していない」
などと容疑を否認しているという。王子署は真相究明とともに、余罪についても鋭意、捜査を続けているようだ。
同鍼灸院はおよそ4年前に開院している。冒頭の店主によると、
「10年前は同じ場所で中国人の方がマッサージ店をしていたがその後、別の女性が居抜きで店を始めた。児玉さんはその女性の紹介で再び居抜きでマッサージ店をスタートさせています」
家賃は月10数万円、滞納は一度もなかったようで、
「まあまあ客は入っていました。評判もよかったんじゃないですか。特に年配の女性客が多かったですね。児玉さんはスキンヘッドで見た目は怖そうですが、人柄はなかなか紳士でしたから」(別の店主)
この北区の職場からおよそ25キロメートル、電車を乗り継いでおよそ1時間かかる千葉県浦安市から容疑者は通勤していた。自宅は築40数年、11階建ての大規模団地。
容疑者の部屋のインターホンを押すと、中年女性が応対してくれるも、
「はい、そうです。何も話すことがないので、すみません」
と取材を拒否した。
「近所づきあいはしていないですが、10年ほど前から、同居人の女性と住んでいますね。子どもは……いないと思います」(団地の主婦)
容疑者の写真を見せると、
「ふだんは帽子を被っているので、はっきりとは言えないですが、この顔じゃないかしら。以前、鍼灸をやっておられるという話は耳にしたことありますから」(同・主婦)
なぜ施術がエスカレートしたのか
では、なぜ、こんな遠くから、東京の北区まで通っていたのだろうか。児玉容疑者の知人は前述した通り、“女性からマッサージ店を引き継いだことが大きい”としつつも、
「浦安市の住民は比較的、若い世代が多い。その点、北区は年配の方が多いので、マッサージの需要があると考えていたのでは」
児玉容疑者が治療にかこつけた、わいせつ行為に走ったことについては、
「実際にやったかどうかについては、本人も認めていないからまだ何とも言えない。でも、被害女性は他のお客さんに比べて若いから、つい魔が差したのか……」(同・知人)
とはいえ、信頼していた鍼灸師からの裏切り行為に被害女性は深く傷ついたに違いない。心から反省し、被害女性に謝罪した上で、二度と迷惑行為はやめてもらいたい。