2017年に発売された『クラフトボス』シリーズの大ヒットを皮切りに、飲料メーカー各社が開発に乗り出したペットボトルコーヒー市場。
ペットボトルラテは戦国時代に突入!
現在はコーヒーだけでなく、ミルク入りの“カフェラテ”もペットボトルで登場し、人気を博している。バリスタの野原由美さんは「近年、ペットボトルコーヒーやラテのレベルが格段に上がっています」と話す。
「以前は、屋外で飲むコーヒーといえば缶のコーヒーやラテが主流でしたが、カフェやコンビニコーヒー人気の高まりとともに、コーヒータイムの在り方も多様化しています。
なかでも、ペットボトルコーヒー飲料は、気軽に買えて缶よりも大容量で、キャップつきなので持ち運びしやすい、という最大のメリットがあります。
また、カフェラテにはミルクが入っているので、お子さんでも飲みやすく、コーヒービギナーもトライしやすいという魅力もあります。最近では、各飲料メーカーが製法や豆にこだわって開発に取り組んでいるので、おいしさもどんどんレベルアップしているのを感じます」
今回、飲み比べをしたペットボトルラテも、人気のカフェやトップバリスタが監修した話題のもの、缶コーヒーの老舗メーカーがこだわり抜いたものなどバラエティー豊か。
「実際に飲み比べてみると、ラテの種類の数だけ風味やミルク感、味わいに違いがありました。手軽に購入できるので、さまざまなラテの中から“お気に入りの1本”を見つけ出す楽しさもありますよ」
ペットボトルラテの順位は牛乳の「ミルク感」と、飲んだあとの爽快感の「あと味」、そして量や品質と価格を比較した「コスパ」を★の数で判定。それぞれの★を合計した点数の順にランキングしている。ぜひ、今後のペットボトルラテ選びの参考にしてほしい。
カフェラテとカフェオレの違いは?
「カフェラテは“エスプレッソのミルク割り”で、カフェオレは“ドリップコーヒーのミルク割り”という違いがあります。また一般的に、カフェラテのコーヒーとミルクの配合比率は『2:8』でミルクが多いので、満足感が得られるのもカフェラテの特徴。一方のカフェオレは水の量が多くて飲み口も軽いのでスッキリ感が欲しいときにぜひ!」(野原さん)
※商品の価格は編集部調べ(2023.1月現在)、すべて税込み
※ラテはイタリア語で牛乳を意味しますが、記事中ではカフェラテを省略して「ラテ」と表記しています
【ペットボトルラテ第10〜7位】それぞれ個性が違うラテ
【第10位】ダイドーブレンド クラフト ラテ 世界一のバリスタ監修
170円/ダイドードリンコ
【ミルク感1.5 あと味3 コスパ2】6.5点
ほろ苦さを堪能しつつ、ミルクも感じる1本
「コーヒーの苦味が際立つさわやかな飲み口と、ミルクのハーモニーはトップバリスタの監修ならでは。
焙煎前の生豆を絹で磨く『絹磨き製法』で雑味を取り除いているので、あと味もクリア」(野原さん、以下同)
【第9位】ファイア ワンデイ ラテ微糖
111円/キリンビバレッジ
【ミルク感1 あと味2 コスパ4】7点
600mlでも飲みきれるすっきり感が魅力
「缶コーヒーのファイアと同じ“直火仕上げ製法”で作られているので、鼻に抜ける香ばしさが印象的。
全体的にクセがないので個性は弱めですが、600mlを飲みきるにはちょうどよさそう」
【第8位】UCC COLD BREW LATTE
205円/UCC上島珈琲
【ミルク感2 あと味3.5 コスパ2】7.5点
甘党もおいしく飲めるスイーツラテ
「口に広がる爽快感は、水出し製法を意味する『コールドブリュー』ならではのコーヒーらしい味わい。
甘いカフェラテで午後のブレイクタイムを楽しむときにぴったり!」
【第7位】タリーズコーヒー Smooth LATTE 甘くないラテ
149円/伊藤園
【ミルク感2.5 あと味3.5 コスパ2.5】8.5点
クセがなくスイーツと一緒に楽しみたい味
「タリーズのカフェラテはキリッとした苦味とすっきりしたミルク感が特徴。お店で飲むカフェラテのようにペットボトルラテでも、その味わいは健在。スイーツとの相性もバツグン」
【ペットボトルラテ第6〜4位】有名コーヒー店のラテが上位に!
【第6位】ジョージア ジャパンクラフトマン カフェラテ
117円/コカ・コーラ
【ミルク感2 あと味3 コスパ4】9点
ドリップのコクと水出しのWのうまさ
「ミルクや砂糖の甘さもありつつ、さっぱりした軽い飲み口が魅力。
コクのある『ドリップ』と、クリアなあと味の『水出し』で作られたコーヒーなので、双方の良さがしっかり表現されています」
【第5位】スターバックス(R) CAFE FAVORITES カフェラテ
160円/スターバックス・コーポレーション、サントリーフーズ
〈セブン&アイグループ限定〉
【ミルク感3 あと味4.5 コスパ2】9.5点
カフェの味に近い味と香り
「スタバコーヒーの特徴でもある、深煎りエスプレッソのほろ苦さと香ばしさが印象的。そこにミルクのコクとやさしい甘さがプラスされて、飲みごたえも十分」
【第4位】職人のカフェラテ(甘くない)
280円/猿田彦珈琲
【ミルク感4 あと味4 コスパ2】10点
控えめな甘さがミルクを引き立てる
「猿田彦珈琲の店舗で飲む味を目指したカフェラテ。甘さを抑えているぶん、ミルクの味が口の中に広がり、あと味はとってもさわやか。カフェラテ本来の良さが存分に感じられます」
BEST3の前に…《こちらもオススメ》
■R COFFEE BOTTLE 日々の彩りブレンドカフェラテ
299円/P2C Studio
「希少なゲイシャ種の豆をブレンドしたラテ。スペシャリティコーヒーが300円以下で飲めるのはお得」
250円/UCC上島珈琲
「甘さが際立つ1本。ジュース感覚で飲めるのでお子さんのコーヒーデビューにも」
117円/サントリーフーズ
「大ヒットを記録したクラフトボスシリーズの定番ラテ。あと味にクセがなく500mlも飲みきれそう」
■FAMILY'S BOSS クラシックブレンド ラテ
149円/サントリーフーズ
【ファミリーマート限定】
「甘さ控えめでスッキリした味わいが魅力のエチオピア豆を60%使用。高品質のコーヒーが手軽に」
【ペットボトルラテBEST3】プロもうなるハイレベルなラテ!
【第3位】ボスコーヒーファーム カフェラテ完熟豆のコク
149円/サントリーフーズ
【ローソングループ限定】
【ミルク感2 あと味3.5 コスパ5】10.5点
手摘みの完熟豆をぜいたくに使用
「バランスの良さが魅力のブラジル産の豆を使用。甘さは強めですが、良質な豆を厳選しているからか雑味がなくキレのある飲み口が堪能できます。
また、香料不使用なのでコーヒー本来の味も生かされています」
【第2位】ダイドーブレンド ラテ 世界一のバリスタ監修
160円/ダイドードリンコ
【ミルク感5 あと味3 コスパ3.5】11.5点
ミルクのコクとさわやかさがクセになる
「生クリーム仕立てのミルクは口当たりなめらかで、濃厚だけどしつこさがなくて飲みやすいです。コーヒーのコクとミルクの甘みも感じられるので、コーヒー好きに飲んでほしい1本」
【第1位】コスタコーヒー カフェラテ
171円/コカ・コーラ
【ミルク感4 あと味4 コスパ4】12点
ロンドン生まれの味が手軽に楽しめる
「甘さは控えめですが、ミルクとコーヒーのバランスが絶妙! 一般的な製品の1.3倍の豆を使用しているので、コーヒーの味をしっかり感じます。
同じシリーズの『エスプレッソラテ』は、苦味が強いのでブラック好きにおすすめです。バッグに入れて持ち運びやすいスリムボトルも高ポイント」
コーヒーが苦手な人にも!フレーバー系ラテ
●UCC COLD BREW ハニーミルクラテ
172円/UCC上島珈琲
「はちみつの風味が楽しめる。コーヒー感は薄めなので、お店のハニーラテを想像するとギャップが」
205円/サントリーフーズ
「バターキャラメルの香り高い1杯。コーヒー感は控えめですが看板に偽りなし」
●クラフトボス ミルキープレッソ 甘熟バナナラテ
149円/サントリーフーズ
「完熟バナナの風味をしっかり感じさせるコーヒー。味のバランスが良くてすっきり飲みやすい」
判定してくれたのは……
取材・文/大貫未来(清談社)