左から大島麻衣、深田えいみ、三崎優太、たぬかな(本人たちのSNSより)

 ネット上で『デート代を男がおごる・おごらない論争』が連日繰り広げられている。

 事のはじまりは2月12日にセクシー女優の深田えいみがTwitterに投稿した一意見からだった。

《デート代、なんで男が払わなくちゃいけないのって言葉 女性はそのデートの為に準備して洋服、メイク、美容代も入ってると思う 全部安くない。リップだってブランドなら4000円はする 可愛いって言って欲しくて、その為に凄く早起きして準備してる それを考えた上で、女性に出してあげて欲しいって思う!》

 これを受けてネットからはさまざまな意見が寄せられ、深田のアカウントは炎上。投稿を削除し、YouTubeに謝罪動画をアップする事態に。これを皮切りに著名人からさまざまな意見が寄せられた。

「女性の代表ヅラするから燃える」

「デートは男がおごる」の意見について炎上し謝罪した深田えいみ。左はチバニャン、右はRepezen FoxxのDJまる(YouTubeより)

 13日には男性の身長を巡る問題発言で所属していたプロeスポーツチームとの契約を解除された女性プロゲーマー・たぬかなが、配信サイト『Twitch』で《別におごるおごらんは個人の自由やけど、最初のデートでおごってくれへん男とは『別にいかんかなもうご飯』って感じちゃう》とコメント。

 19日には元AKB48メンバーでタレントの大島麻衣がYouTubeの生配信中に視聴者からこの件にコメントを求められ、“デート代を男性が払うべき理由”を挙げた。

デートのために女性は美容室に行きます、ネイルに行きます、自分にお金をかけます。新しい服を買うことだってあると思います。あなたよりも2時間早く起きてメイクをしています。あとは、あなたのために新しい下着を買っています。こっちはデートのために出費が多いんですよ!

 こういった発言はネットニュースになり大きな話題に。男性と思しきネットユーザーからの“反論”が寄せられた。

「男性だって店を選んだり、服を新調したり、場合によってはいつもより早く起きて準備をしたりするだろう。なぜ、女性だけが準備にお金をかけているという理屈になるのか?」

「じゃ、デートの約束さえなければ、この人はネイルも化粧もオシャレもしないってこと? 違うよね。全部自分のため。言ってることおかしい」

 その一方で女性からはこんな意見も。

私は女性だけど、こういう発言は個人の見解として言い切るんなら別にいいと思う。女性の代表ヅラして『多くの女性』とか言うから燃える。奢らない男性と友達になりたくないならならなきゃいい、男性からもそう思われてるだろうしねー。ちなみに私は割り勘がいい。楽。

「男はおごりたい」「女はおごられたくない」?

 深田のツイートから10日経った22日、止まぬ論争に“秒速で1億稼ぐ男”ともてはやされた青汁王子こと三崎優太が別角度からTwitterで意見を飛ばす。

奢る奢られで文句を言ってる世の男性陣に伝えたい。そんなこと議論してる暇があったら金を稼げ。1秒でも早く行動しろ。女性は目先の会計の金を見てるんじゃない、将来金を稼げる男がどうかを見てるんだよ。目の前の会計が小銭に思えるくらいに金を稼げ。すべては自分の努力で変えられる

「デートは男がおごる」論争に三崎優太もツイート


 そんななか、SNS界隈では専門家の指摘がバズっている。それは、独身研究家の荒川和久氏が深田えいみがツイッターの投稿を削除したことを伝えたYahoo!ニュース(『J-CASTニュース』の記事)のコメント欄に書き残した、ある説だった。

 荒川氏はこの件について《いつまでも終わらない論争のひとつ》としたうえで、《「男はおごるものだと主張する女」vs「女はいつもおごられて当然と思うなという男」の対決構図が注目されますが実態は違います》と綴り、こう続けるのであった。

内閣府の「令和3年度性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査」でも調査されてますが、「男がおごるべき賛成」割合は男性37.3%、女性22.1%という結果となりました。私もこの件は2015年から継続的にこの調査してますが、ほぼ内閣府の調査結果と同じです

 確かに内閣府・男女共同参画局の公開資料には全国の男女20-60代10330人(男性5069人 女性5165人 その他96人)を対象としたアンケート結果が掲載されており、「デートや食事のお金は男性が負担するべきだ」の項目は、上記のような割合が記されている。荒川氏はこのデータをもって、こう結論づけるのであった。

つまり、「デートでは男がおごるべき」と考えているのは、女性の方ではなく男性の方が多い。言いかえると「男はおごりたい」「女はおごられたくない」ということになるわけです。論争は「おごられない女」と「金がなくておごれない男」の間で勃発しているのでしょう

独身研究家の荒川和久氏はネットニュースだけでなく自身のツイッターでも持論を展開した

 この一連のコメントが“スクリーンショット”され、Twitterで称賛のコメントともに4.3万リツイート、13.6万いいねと拡散されている。しかし、この意見に対しても、

『男がおごるべき』に賛成しない割合は男性62.7%と過半数なので、『男はおごりたくない』と表現するべきです。どこから『金がなくておごれない男』が出てきたのですか???」と、論理の飛躍ではないかと指摘するユーザーもちらほら。

 やはり“論争は終わらない”。