'18年のドタキャン騒動後、自宅近くの公園で取材を受けた沢田研二

 6月25日にバースデーライブを開催する沢田研二。『まだまだ一生懸命』と銘打った、昨年から続く全国ツアーのファイナル。沢田が75歳になる“生誕祭”でもある。

スペシャルゲストとして、瞳みのる、森本太郎、岸部一徳の参加が発表されています。『ザ・タイガース』のオリジナルメンバーの3人です」(レコード会社関係者)

 会場は、さいたまスーパーアリーナ。沢田にとっては“因縁の場所”だ。

「2018年に予定していたコンサートをドタキャンした会場がここ。チケットが売れておらず、十分な集客ができなかったことが理由でした。後に“僕がアリーナをやる実力がなかった”という謝罪会見をしました」(スポーツ紙記者)

 翌年のツアーでは、ステージに大きな赤い旗が掲げられていた。これは「白旗を揚げない」という沢田の“宣言”と見られているという。

曲によって赤い旗が揺れる演出があるのですが、それは“さいたまスーパーアリーナでの出来事”を意識しているといわれています。ドタキャンだと叩かれたけれど、自分のやったことは間違っていないというメッセージだと思っています」(沢田のファンのひとり)

 沢田のライブにタイガースが再結集すれば、間違いなく盛り上がる。

「途中から加入した岸部四郎さんが亡くなったものの、タイガースはメンバーが現役です。『ザ・テンプターズ』は萩原健一さんが、『ザ・スパイダース』はかまやつひろしさんが亡くなっています。タイガースのメンバーも70歳代中盤になり、ステージで集まれるのは、いつが最後になるかわかりません」(前出・レコード会社関係者)

岸部の電話に出ない元メンバー

 ただ、発表されたゲストの中に、ジュリーとともに中心メンバーだった『トッポ』こと加橋かつみの名前がない。

「加橋さんは、1969年にタイガースを脱退。芸術家気質の彼は、バンドがアイドル化するのに反発したんです。その後、期間限定の再結成に参加したことはありますが、基本的にはジュリーと距離を置いています」(同・レコード会社関係者)

 雪解けの機運が見えたこともあったが、今回は参加せず。

 2月上旬、岸部一徳に自宅マンション前で話を聞くと、こんなことを言っていた。

トッポはいくら電話しても折り返しが来ないんだよ。あなた、トッポを知っているの? よろしく伝えてくれ。オレのプライベートなんかより、トッポを記事で取り上げてくれよ

都内ライブハウスや定期的なGSイベントで今もステージに立つ元タイガース・加橋かつみ

 そこで週刊女性は加橋に電話をしてみた。

─岸部さんが、加橋さんに電話しても折り返しがないと話している。

「ああ、そうですか(笑)」

 沢田のライブにゲストとして加橋だけが参加しない理由について聞こうとしたが、

「いま忙しいんで、ちょっと、いいでしょうか……」

 と、一方的に電話を切られてしまった。沢田も加橋に“出てくれ”とお願いしているのだろうか。

「タイガースのメインは自分だ」

「当然、ジュリーからも連絡はしています。今回は特に力が入っており、何度もお願いしたそうです。でも、トッポからのいい返事はもらえなかったようです」(コンサート会社関係者)

 加橋は定期的に開催されているグループサウンズのイベントには出演している。それでも沢田のライブには出たくないようだ。

「トッポは、もともと群れることが苦手なタイプ。タイガースの代表曲である『花の首飾り』はトッポがボーカルです。“タイガースのメインは自分だ”というプライドもあるのかもしれません」(同・コンサート会社関係者)

 岸部の所属事務所に加橋について改めて聞いてみると、

「加橋さんに電話しても折り返しがないというのは、こちらも聞いています。6月の『さいたま』は、岸部にとって最後のライブになると思うので、タイガースのメンバー全員が集まって演奏したいと思っています。ジュリーの誕生日に、最後にもう1度だけ、ライブをやりたい。当日まで何が起こるかわかりませんから、ひたすら待っています

 ファンも貴重なライブに“勝手にしろ”と思っていない。

『OH!ギャル』の衣装とメイクをお披露目。タバコ片手に歌うスタイルは今ではNG('79年撮影) 写真/週刊女性写真班

 

'67年デビュー当時のタイガース。2曲目の『シーサイド・バウンド』で人気が爆発

 

10年ぶりにザ・タイガース再結成。後列左から沢田、故・岸部四郎さん、岸部一徳、前列左から森本太郎、加橋かつみ('81年撮影) 写真/週刊女性写真班

 

音楽バラエティー『沢田研二ショー』制作発表で'82年デビューの中森明菜と一緒に('83年撮影)写真/週刊女性写真班