2月26日、東京ドームの歴史に新たな1ページが刻まれた。
羽生結弦の『GIFT』に多くの著名人
「昨年7月にプロ転向を発表したフィギュアスケーターの羽生結弦さん(28)が、単独公演『GIFT』を開催しました。Perfumeのライブなどを担当している演出振付家のMIKIKO氏が演出を担当し、東京フィルハーモニー交響楽団による生演奏が行われるなど、各分野の第一人者がそろった、異次元のアイスショーとなりました」(スポーツ紙記者、以下同)
マスク着用のうえで声出しの応援も可能となり、3万5000人の観客が熱い声援を送った。
「国内外でのライブビューイングは計3万人が視聴していました。さらに、動画配信サービスの『ディズニープラス』でもライブ配信と見逃し配信が実施され、世界中のファンに“贈り物”を届けています」
会場には、多くの著名人の姿も。
「羽生さんがエキシビションの楽曲として使用している『春よ、来い』を歌っている松任谷由実さんや、2度目の金メダルを獲得した'18年の平昌五輪で演じた『SEIMEI』の題材となった映画『陰陽師』で主演を務めた野村萬斎さんなどがSNSで来場を報告しています」
また、羽生の控室の近くには……。
「松任谷由実さんや、長年の取材で固い絆が結ばれた松岡修造さん、昨年の『Fantasy on Ice』で共演した宮川大聖さん、羽生さんがファンであることを公言しているback numberのみなさんなどからのお祝いのお花が並んでいました」(公演関係者)
公演は40分の途中休憩を挟んで、2時間半にわたった。
「アンコール2曲を含め、12曲の演技を披露しました。中でも注目が集まったのは、'
22年の北京五輪の“再演”ではないでしょうか」(同・公演関係者)
北京五輪のショートプログラムが行われたのは、昨年2月8日のこと。
「羽生さんは、『序奏とロンド・カプリチオーソ』で演技に挑んだのですが、1つ目のジャンプの4回転サルコウを跳ぼうとした際、他の選手の演技でできた穴にはまり、1回転となってしまったのです」(スポーツライター)
このアクシデントが響き、羽生は8位発進。2日後に行われたフリースケーティングで追い上げるも、メダル獲得には一歩及ばず4位となった。
「先日の東京ドームでは、前半の終わり際に試合さながらの6分間練習が始まり、英語で“日本代表・羽生結弦”というアナウンスが流れ、北京五輪の雪辱を果たすべく、『序奏とロンド・カプリチオーソ』を演じました。そして、ファンが固唾をのんで見守る中、見事ノーミスで滑り切ったのです」(同・スポーツライター)
この“リベンジ”にもっとも心を打たれたと話すのは、羽生を小学2年~高校1年まで指導していた、フィギュアスケートコーチの都築章一郎さんだ。
元コーチも感動「夢を叶えていく姿を見ていきたい」
「今回の大きな目標だったのではないかなと思います。 それほど、オリンピックで負けたことに、葛藤があったのでしょう」(都築さん、以下同)
都築さんは、東京ドームで演技を見守っていたそう。
「羽生から声をかけてくれて、席を取ってもらって家族で見に行きました。直接の挨拶はできませんでしたが、公演後に“私が教えた子どもが素晴らしい青年になって、多くの人たちにフィギュアスケートを見せてくれたことに感謝している”とメールをしました。送ったばかりで返信はまだきていませんが……」
羽生からの“GIFT”は恩師にも届いたようだ。3月10日からは地元・宮城県での公演を控える羽生に、都築さんはこんな期待を寄せる。
「羽生の生きざまとして、新たな挑戦をする気持ちは、小さい時から持っていました。これからも夢を叶えていく姿を見ていきたいですし、どんな夢を見せてくれるのか非常に楽しみです」