植栽に向かって立ち小便をするランナーたち(Twitterより)

《東京マラソンじゃなくて東京マラションやん》

 第16回目となる『東京マラソン2023』が、3月5日に開催された。今年はコロナ禍前と同じ規模に戻し、従来の定員の約38,000人となる市民ランナーが参加。海外からの参加者も多く、全体の3割ほどに上った。

東京マラソンで立ち小便者続出「不快」と批判の声

 市民ランナーにとってはあこがれの東京マラソン。しかし、終了後に投稿された動画によって、SNSでは悪い評判が立っていて……。

「そもそも、東京マラソンは、東京都庁から浅草雷門や銀座を通り、東京駅前行幸通りを目指すフルマラソンと、都庁から日本橋を目指す10.7kmの2つのコースがあります。普段走ることができない東京の公道を走ることができるため、参加倍率は10倍と言われることもあります。参加者には、大迫傑などのスター選手の他に、猫ひろしや井上咲楽といった芸能人も参戦。交通規制もされる東京都内の一大イベントのひとつです」(スポーツ雑誌記者)

 そんな東京マラソンのスタート地点で事件は起きていた。

 スタート地点の都庁前。大勢の観客も見ている中、植栽に向かって立ち小便しているランナーが複数人見受けられたのだ。

 1人、2人ではなく、ズラリと並んだ男性ランナーたちの直立後ろ姿。外国人らしき人物もチラホラと映るが、その前で手を振るマラソンスタッフがなんとも奇妙な光景だ。拡散された動画だけでも10人は超えている。あたりには大量のゴミも散乱していており、一大イベントにもかかわらず、マナーの悪さが目立ってしまった。

 この惨状に、ネットではこんな声が

《参加費1人23000円取って何に使ってんのかね?東京マラソン開催して、東京中しょんべんだらけ、笑。東京都が率先して汚ねー街を作り上げてる笑》

《女性はどうしてるんだろ?仮設トイレの数が足りないのか?衛生環境悪すぎ、高額な参加費の使い途を公表して欲しいですね。》

《こんだけ植木おしっこだらけってことはここらへん絶対臭いよね?植木手入れする人っているよね?え。なんかもぉ。》

《警察も居たはず、見て見ぬふりかな?立派な公然ワイセツだぞー!周りにも女性ランナーが居たはず、きっと誰しもが不快に思っただろうに、、、!次回からは、オムツ持参で走ることだな!》

 残念なことが露呈した東京マラソンだが、運営サイドはどのように考えているのか。東京マラソン財団に問い合わせると、以下のような回答が返ってきた。

ーースタート地点で、植え込みに向かって立ち小便をする参加者を見て運営側としてどう思ったか

「事前の参加案内や案内サインで、ランナーマナーを呼び掛けてまいりましたが、多くのランナーの方にルール、マナーを守ってご参加いただいている中、このような事態が発生したことは、大変残念なことであり、重く受け止めております。大会終了後、散水し、清掃を行っております。ご迷惑、ご心配をおかけしました皆様には、心より深くお詫び申し上げます。今後はこのようなことが無いよう対策を検討し、注意喚起および対応を徹底してまいります」

ーー運営側としてどのような対策を取っていたのか。

「仮設トイレを合計1114基[スタート650基、コース上397基、マラソンフィニッシュ67基]に加えて常設のトイレもご案内しています。また事前の参加案内にも“トイレ以外のところで用を足すことは禁止です。”と記載しております」

ーーこのような問題をなくすために、次回はどのような対策をとるのか。

「今後の運営上の優先順位の高い事項としてとらえております。今後はこのような行為が無いよう対策を検討し、さらなる注意喚起および対応を徹底してまいります」

 実際に立ち小便のあった植栽を見に行ってみると、一見きれいになっているようにも見えるが、よく見てみるとたばこの吸い殻やゴミが散乱していた。

 運営財団の努力も無駄になってしまった東京マラソン。中には「マラソンはそういう競技」と擁護する声も見られたが、街を汚すことはスポーツマンとしてどうだろうか。

植栽に向かって立ち小便をするランナーたち、あたりにはゴミも散乱(Twitterより)

 

植栽に向かって立ち小便をするランナーたち、足元を見るとずらっと並んでいることがわかる(Twitterより)

 

植栽に向かって立ち小便をするランナーたち、外国人の姿も(Twitterより)

 

トイレ設置場所の詳細(公式HPより)

 

スタート地点は一見きれいになっているように見えるが……

 

道路の隙間にはゴミが放置されていた

 

植栽にはタバコの吸い殻が大量に捨ててあった