暖かい風が吹き始め、いよいよ春本番。まもなく卒業・入学シーズンに突入するなか、高校球児たちの目は甲子園へ向いている。
ABEMAが高校野球放映に参入
「3月18日からは、地方予選を勝ち抜いた36校が日本一を目指して“聖地”甲子園で戦うセンバツが開幕します。連覇を狙う大阪桐蔭高校がどこまで勝ち進むことができるのか、今大会の見どころの1つでもありますね」(スポーツ紙記者)
甲子園を楽しみにしているのは選手だけではない。高校野球ファンも、開幕の日を今か今かと待ちわびている。
「コロナ禍の影響で、‘20年は中止、'21年は無観客での開催でしたが、昨年からは観客を入れて開催できることになりました。アルプススタンドでの楽器を使っての応援も解禁になり、にぎやかな甲子園が戻ってきそうです」(同・スポーツ紙記者)
8月には“夏の風物詩”とも言える『全国高等学校野球選手権大会』が行われるが、今年は例年以上の盛り上がりが期待できそうだという。
「これまで夏の甲子園のテレビでの放映権は、NHKと大阪の朝日放送の2社だけが持っていました。それがなんと今年は、インターネットテレビのABEMAが参入するというんですよ。確かに、ウェブメディアで中継を行うところはこれまでなかったので、ある程度の需要はありそうです」(制作会社関係者)
サッカーW杯で盛り上げたABEMA
ABEMAといえば、昨年行われたサッカーW杯の放映権を獲得して、日本中を盛り上げたことが記憶に新しい。
「全64試合を無料で生中継。支払った放映権料は200億円とも報じられ、思い切った経営戦略に驚く人も多かったですね。スマートフォンのアプリから視聴できる手軽さに加えて、解説に元日本代表の本田圭佑さんを抜擢。試合をわかりやすく解説してもらい、普段サッカーにあまり興味がない層にも届くようにしたことで、大きな話題を呼びました」(ネットニュース編集者)
昨年6月には、那須川天心と武尊が拳を交えた『THE MATCH2022』を独占生中継。昨今は格闘技イベントの放映にも力を入れている。
「スポーツ中継は、視聴者や業界関係者から評判がよく、ABEMAの上層部も手ごたえを感じているようです。現場スタッフにも、今年の方針として“スポーツ中継を強化していこう”という号令が出されたそうなので、甲子園の放映権獲得もそういった流れなんでしょう」(前出・制作会社関係者)
ワールドカップでは、モデルの貴島明日香がキャスターとして起用されたが、今夏の大会はというと……。
「甲子園のキャスターも貴島さんが担当するようですね。日本テレビ系の『ZIP!』のレギュラーを卒業し、昨年8月に『ABEMA公式アナウンサー』に就任していますから、違和感はないでしょう。ほかにもアンバサダーとして、著名なスポーツ選手などを呼ぶかもしれません」(同・制作会社関係者)
NHK、朝日放送、ABEMAと高校野球が3つの媒体で見られることになれば、視聴者の奪い合いは避けて通れないだろう。
「ABEMAの魅力は、中継の解説にアッと驚く人を起用してくれるところ。元中日監督の落合博満さんや元マリナーズのイチローさんなど、テレビ放送には出演しなそうな大物をキャスティングできれば、話題性で多くの視聴者を囲い込めると思います」(同・制作会社関係者)
夏の甲子園を放映することについて、ABEMAに問い合わせたところ、
「回答できることはございません」とのことだった。
ABEMAなら、甲子園中継を“ヒット”させられる!?