「やっぱり日韓戦は特別な試合に思えますね。昨日(中国戦)の球場の雰囲気とは違います」
3月9日に開幕した第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。10日に行われた日韓戦の異様な盛り上がりを伝えたのは侍ジャパン公認サポートキャプテンを務める中居正広。選手たちへの取材や試合でのリポートで大会に花を添えている。
「韓国戦でも選手情報や球場の雰囲気をリポート。村上宗隆選手が得点のチャンスで打席に立つと、“お客さんがひと際盛り上がりますね”と肌で感じたことを伝えていました」(スポーツ紙記者)
中居にとって、WBCは3大会連続の“出場”となる。
「'13年の第3回、'17年の第4回大会に続いての抜擢です。今大会は体調面の不安もあり、辞退をしたという報道も一部でありましたが、1月26日に就任が正式発表されました。休養中もWBCには完全復帰できるように調整して、無事に間に合う形になりました」(同・スポーツ紙記者)
復帰後は野球の仕事に注力して
中居は昨年7月に急性虫垂炎で入院。10月にも体調不良で仕事を休むと、11月には1か月の休養を発表し、最終的に'22年末まで延長するかたちとなった。今年1月に復帰を果たすと、そこからは精力的に活動している。
「中居さんは、TBS系の『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』や日本テレビ系の『ザ!世界仰天ニュース』、テレビ朝日系の『中居正広のキャスターな会』といったレギュラー番組を持っています。WBC関連の仕事はこうした番組の収録の間に行っていたようです」(芸能プロ関係者)
4月からは新たな仕事が決まっている。
「フジテレビ系で、ダウンタウンの松本人志さんとの『まつもtoなかい』がスタートします。さらに、中居さんが過去にMCを務めていた『ラフ&ミュージック』も9月中旬に放送されるようで、体調に支障のない範囲で出演できるように調整しているそうです」(同・芸能プロ関係者)
復帰してからは多忙な日々が続く中居だが、ことさら野球に関しては力を入れている。
「今大会は、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手やダルビッシュ有選手のほか、史上最年少で3冠王に輝いたヤクルトの村上宗隆選手などが選ばれており、“史上最強”ともいわれています。それだけに中居さんも特に気合が入っているようで、宮崎でのキャンプや強化試合、大会が開幕してからも、試合前の練習後に選手や首脳陣に積極的に話しかけて取材していました」(前出・スポーツ紙記者)
試合中も、細かなことまで目を配っている。
「事前に取材したことがびっしり書き込まれたノートを持って試合に臨み、試合中も真剣な表情でスコアやメモを取りながら戦況を見守っています」(同・スポーツ紙記者)
今大会で中居に起きた“異変”
体調面では、一気に食べると吐いたりする、毎日のようにお粥を自分で作って食べているといったことが一部で報道されていたが、取材で出向いた先ではご当地グルメに舌鼓を打っていたようだ。
「3月6日と7日に、大阪にある京セラドームで侍ジャパンの強化試合が行われました。このタイミングで大谷選手などメジャーリーグの選手が出場可能となり、大谷選手はいきなり2本のホームランを打つなどの大活躍でした。これに中居さんもテンションが上がったのか、試合後にお好み焼きを食べていましたね。さらに、大好きなビールも飲んでいたようです。一時期、“激ヤセ”が心配されていましたが、しっかり食べているようで、現在では体重は戻ってきているように見えました」(テレビ局関係者)
戻ってきた中居の大きな役割のひとつが、ベンチ横から試合をリポートする“グラウンドレベル中居”。彼の定位置ともいえるその場所で、今回は“異変”が起こっている。
中国戦では真剣な表情で試合を見たり、メモを取っていたりするのは変わらなかったが、ベンチ横に姿を現したのは、5回裏の日本の攻撃が始まるタイミングだった。これまでの大会と比べると、試合中のリポート時間は明らかに減っている。
「以前は試合開始時からベンチ横にスタンバイしていましたし、気がついたことを話すためカットインしてくることもありました。でも、今大会ではほとんどなく、実況から呼びかけられて話すというケースがほとんどです」(前出・スポーツ紙記者、以下同)
テレビ局側も中居の体調を気遣ってなのか、以前の大会よりも登場回数は減少。さらに、このようなことも……。
「中国戦の翌日にはTBS系の『THE TIME,』で中居さんに密着した映像が放送されていましたが、試合中にベンチ横にいるときは基本的に座って取材を受けていました。強化試合のときから、ベンチ横まできてもほとんどの時間が座ったままなんです」
中居の体調が急変した場合に備えて
試合中は“座りっぱなし”の中居。これまでどおりとはいかないようだ。
「前回大会までは立った状態で試合を見守り、日本代表が得点を挙げるとガッツポーズをしたり、叫んだりすることもありましたが、今回はあまり見られません。全体を通しておとなしい印象です」
テレビ局側も複数のプランを用意していたそう。
「中居さんの体調が急変した場合に備えて、ほかの野球好きタレントをサポーターとして起用できないか調整していたそうです。最悪の事態は免れたようですが、本来なら試合開始時からベンチ横にいてリポートをしてほしかったでしょう。体調面を考えて、試合途中からというかたちにしたのだと思います」(前出・テレビ局関係者、以下同)
体調への不安がぬぐえない中とはいえ、やはり“途中交代”はしたくない。
「日本は'06年の第1回大会と'09年の第2回大会で連覇していますが、中居さんが公認サポートキャプテンになってからはどちらもベスト4止まり。栗山ジャパンの世界一奪還を応援したいという気持ちは強いと思います」
WBCに合わせて執念の“帰還”を果たした中居。ここまでの努力が報われるよう、何としても侍ジャパンが世界の頂点に立つ瞬間を見届けてもらいたい。