WBC(ワールドベースボールクラシック)野球日本代表チーム「侍ジャパン」不動の1番打者として、1次ラウンドでは大谷翔平選手にも劣らぬ活躍を見せたラーズ・ヌートバー選手。
メジャー仕込みの全力プレーと明るいキャラクターで一躍、世間の人気ものとなったヌートバー選手だが、早くも有名人としての“洗礼”を受けてしまったようだ。
《自宅で ヌートバーの母 久美子さんのものまねを自主的に研究している様子です。
ノリノリのミニキンには若き日のヌートバー選手役をやってもらいました。》
3月13日に自身のブログに綴ったのはモノマネ芸人のキンタロー。そこには肌を浅黒く塗り、ボブヘアにやや大きめのメガネを着用し、そして白いトレーナーの胸部分にお手製の日の丸シールをつけたキンタロー。と、次女の姿が。
どうやらヌートバー選手の母・久美子さんのモノマネ練習中の風景のようで、大きく口を開いて次女に笑いかける、またカメラ目線のどアップを披露する画像が投稿されていた。
「東京ドームで行われた日本代表戦を観戦し、テレビ中継ではヌートバー選手の活躍を喜ぶ、満面の笑みの久美子さんがたびたびカメラに抜かれていました。オーロラビジョンにも大映しされては“ペッパーミルパフォーマンス”を披露するなど、すっかりスタンドでもお馴染みの光景となっていますね。
確かにサービス精神も旺盛で、大会前にもメディア取材を受けたりと露出も多いように見えた久美子さん。ですが、彼女はあくまでも選手の母親で、一般人だけにモノマネのネタにされるのはどうなのか……」
一般人の誇張モノマネは不快
スポーツ紙・野球担当記者が心配したように、キンタロー。のブログが『デイリースポーツ』Web版で報じられると、Yahoo!ニュースのコメント欄には、
《旬な人を取り上げて話題にしたいのは分かるが、ヌートバーのお母さんに何のメリットがあるのだろうか。一般人の方はよくないでしょ。》
《ヌートバー選手のお母さんがメディアに出てるのは、こういうイジリをされるためではないと思います。悪意があるかないかは別として、誇張されがちなモノマネを特定の一般人にするのは不快です。》
“一般人”である彼女をネタにし、さも芸能人を真似るように大袈裟に誇張したビジュアルを披露したことへの批判が多く見受けられる。さらにーー、
《許可を取っていたとしても素人の方をイジるのは失礼かと。内容によっては家族愛のヌードバーが激高して問題になるのでは?》
メディアに取り上げられた際に、久美子さんをはじめとした家族を大切にしている、愛している姿が物語られたヌートバー選手だけに、最愛の母を“イジられた”ことを知った時の胸中を心配する声も。
「スポーツ選手に限らず、特に外国人は家族を“口撃”されることに不快感を示すイメージはあります」とは、ハリウッドを含めた海外エンターテイメント事情に詳しい芸能ライター。
家族をネタにされて激怒したウィル
2022年3月の『第94回アカデミー賞』授賞式で、ウィル・スミスが司会のクリス・ロックに平手打ちをお見舞いする騒動が起きたのは記憶に新しい。
「この時、司会を務めたコメディアンのロックは、ウィルの妻で脱毛症に悩むジェイダ(・ピンケット・スミス)に対して、髪を短く刈り上げた女性兵士が主人公の映画に例えてジョークを飛ばしてしまった。
不快の表情を浮かべたジェイダを見て行動に出たウィルですが、もちろん如何なる理由があろうとも暴力行為は許されませんが、“家族の尊厳を守った”と彼を擁護する、称賛する声も多かった印象ですね。
彼らは時に自分自身がジョークのネタにされる、それこそモノマネされることは許容しますが、愛する妻や子どもら家族がバカにされる、好奇の目に晒されることは許せないというケースは多いと思います」(同・芸能ライター)
久美子さんのインタビューも掲載した『文春オンライン』の記事(3月9日配信)によると、現地時間の2023年1月15日に開催されたセントルイス・カージナルスのファンイベントで、
《僕はママズボーイ(=お母さんっ子)だから。彼女を笑顔にしてあげられるのは、とてもクールなことなんだ》との、母への感謝を述べていたというヌートバー選手。
キンタロー。によるモノマネは正式披露されたわけではないのだろうが、“外野”が余計な水を差して親子の笑顔を奪わないようにしてもらいたい。