【罪っていうけど、罪も分かんないでしょ? 人の悪口を言ったってやつでしょ? われわれ、陰でいくらでも言ってますから】
3月26日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演した、武田鉄矢が炎上騒動に見舞われている。
この日の番組では、暴力行為等処罰法違反や名誉毀損などの疑いで逮捕状が出ている、前参議院議員の“ガーシー”こと東谷義和容疑者の騒動を特集。話を振られると、ガーシーについて「さっぱりわからない」とした上で冒頭の発言をした武田。
同じく出演者のロンドンブーツ1号2号の田村淳から「(悪口を)公に言ってなければ問題ない」と嗜められるも、
【だけど、公に言わないと言ったって、それだけの差で国際指名手配? パスポート取り上げられるんですか? どう考えたって、法のなんか秤があったら(罪の重さが)合わないんですよ!】
ますます納得がいかない様子で捲し立てたのだった。
「この日は、前週(3月19日)で卒業したダウンタウン・松本人志さんなしの“新体制”でのリスタートを切ったばかり。注目が集まっていただけに、まさかの“ガーシー擁護”とも受け取れるコメントは普段以上に目立ってしまった。
このやりとりがネットニュースで報じられると、コメント欄やSNS上では“陰口と脅迫の違いもわからないの”などと、武田さんの“勉強不足”を指摘する声が上がったのです」(芸能リポーター)
中には、武田の代表作の一つである『3年B組金八先生』(TBS系)で演じた先生役とのギャップからか、《「金八先生」のイメージ完全崩壊》との辛辣なタイトルの記事も踊る始末ーー。
松本を唸らせた武田のコメント力
2013年の番組スタートより、ゲストコメンテーターとして『ワイドナショー』に出演。当初は、それこそ金八先生を彷彿させる格言を残すことも多かった武田。
番組ファンで当時から視聴していたという芸能リポーターによると、
「政治家の失言問題に触れた際も、“人間とは、人に教えるときに必ず間違う”と。なんでも、“人は上から目線に立ったときに、教えたり導こうとすると必ず失言をする”との理由だそうで、“すごくわかります”と松本さんを唸らせていたものです。
ところが、ここ数年は特に独りよがりのコメントも多くなり、はたまた他のゲストが話している最中に割って入ったりと、少々暴走気味な場面も増えたように思っていました」
まだまだ若々しいと言っても今年で74歳を迎える、一般的に後期高齢者とされる年齢に近づいたことも影響しているのか、ガーシーの一件のようなピントが合わないコメントをしてはネットで叩かれることも増えている武田。
それでもテレビ局番組制作スタッフは「松本さんがいたからこそ」と、これまで番組内で“大事故”につながることはなかった理由を明かす。
「武田さんの“スイッチ”が入って危ない発言が飛び出すと、すぐさま松本さんがツッコミを入れたり、ボケをひと言入れて場を笑いに変えていたんです。すると冷静になるのか、松本さんに手を合わせて“ごめんね”“ありがとう”と目配せしていました。
それでもネットニュースでは“切り取られて”過激な見出しになるんですが、文字だけでは伝わらない出演者同士の掛け合いがあるのも事実。武田さんがずっとコメンテーターとして座ってくださったのも、松本さんへの信頼があったからこそ」
張本勲と同じ“炎上要員”扱いか
そんな松本人志不在の“新ワイドナショー”で早速、ガーシーは《悪口言っただけ》発言がニュースとなって炎上した武田。松本とともに番組を卒業する選択肢はなかったのだろうか。
「『ワイドナショー』は松本さんの見解やコメントがあってこそ成り立っていた番組で、視聴者の興味を惹くメインコンテンツを失った感はある。となると、発言が注目される武田さんに頼らざるを得ない状況にあるのでは?」(前出・芸能リポーター)
かつて『サンデーモーニング』(TBS系)に出演して、毎週のように発言が活字に書き換えられてはネットニュースを賑わせた、プロ野球解説者の張本勲さんと同じような“炎上要員”として使われかねない状況にありそうだ。
だとしても、「制作陣からの“期待”は武田さんもわかっていますよ」とは前出の制作スタッフ。どうやら彼自身も“役割”を理解して、演者として出演しているとも。
「ただ、それは松本さんが座っていからこそ安心して、任せて発言できていた部分もあります。他の出演者が同じようにうまくフォローしたり、笑いに変えて和ませられるとは限りません。
責任感が強い武田さんは番組のためにスタイルを崩さないと思いますが、言いっぱなしの損な役回りを引き受けては炎上を繰り返す、番組の“ピエロ”にならないか心配です」
松本の復帰を一番願っているのは武田なのかもしれない。