♪トゥモロー、トゥモロー……の名曲でおなじみ。ミュージカル『アニー』は '76年に生まれたブロードウェイ・ミュージカル。日本では '78年から上演が始まった。11歳の孤児・アニーはいつか両親と暮らすという夢を胸に、前向きに生きる。その姿に毎年、老若男女が魅了されている。
ルースター役で、昨年から続投するのは財木琢磨(30)。アニーのことを気に入った大富豪が懸賞金をかけて両親を捜す中、悪だくみを企てる孤児院の院長の弟だ。
「ずる賢くてお金が大好き。自分のことを“イケメンコケコッコー”と言うくらい自意識過剰で(笑)。でも、なんだか憎めない。映画『ホーム・アローン』の泥棒みたいな雰囲気です。ちょっと抜けてるところは、自分と似てるのかな?」
きょうだいバランスどうしよう?
アニー役を含め、子役がズラリと出演するが、そのパワーに圧倒されると微笑む。
「純粋にお芝居をして、歌やダンスを頑張っている子役たちを見ると、一生懸命積み上げてきたものが見える気がして、泣けてきちゃうんですよね。“この子たちの悪役ができるのか?”と(笑)」
では、父性のほうもむくむくと?
「湧きまくりですよ。こんな子たちが自分の子どもだったらな〜って考えちゃう。男の子も女の子もいいな、きょうだいバランスどうしよう、とか(笑)。
純粋に、こんなに素敵な子たちをわが子に持つご両親、羨ましいですね。こんなに頑張ってる子が家に帰ってきたら、おいしいものを食べさせてあげたいし、欲しいものを何でも買ってあげたい!っていう妄想はひとりでしていました(笑)」
子どもLOVEでも、結婚となるとまた話は別のようで。
「結婚願望は今のところなくて。“なるようになれ”くらいにしか考えてないですね。昔は“25歳で結婚”って思っていましたけど(笑)。今は35歳くらいでいいかな。でも、あと5年後か! それも違うのかなぁ……」
今は俳優として、自分のために時間を使いたいと考えているという。
「純粋に頑張る子どもたちの姿に心洗われる作品です。セットも煌びやかで、一場面ごとに頭に焼きついていく。子どもは想像を膨らませることができるし。大人にはデトックス効果、あります!」
自分がどれだけ活躍するかよりも
『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』('12年)でフォトジェニック賞などを受賞したのは20歳のとき。30歳を迎え、舞台を中心に確実なキャリアを積んでいる。
「“この仕事をずっと続けていくのは並大抵ではない”と周りから言われましたが、それでも腹くくって、上京して、しがみついて。最近は自分がどれだけ活躍するかよりも、作品全体の中で何ができるかを考えるようになりました。
目標?聞かれると“いいことを言わなきゃ”と思っちゃうので(笑)。でも正直、自分でもわからないかもしれません。出会う作品や人によって、それが色や味になっていくと思うので。そういう意味では自分自身でも今後が楽しみなんです」
忙しい日々での癒し
「外気浴が好きです。サウナで我慢して水風呂に入って外に出る。外気のほうが暖かいので、身体の中が温まり、息が口から出ていく感覚が好きです。なんか、身体から嫌なものが出てるって感じがするので(笑)。で、“明日良いもの取り込もう!”って思います」
冬には週2くらいでサウナに通うそうだが、
「でも、家でも“疑似サウナ”はしますよ。暖房つけて、半身浴で汗かいて。外気浴は濡れたまま1枚羽織ってベランダに出て、簡易的に(笑)」
4月22日(土)〜5月8日(月)、新国立劇場中劇場にて。その後、松本、大阪、名古屋、新潟公演あり。https://www.ntv.co.jp/annie/