昨年9月、飲食店を格付けする世界的な美食ガイド『ミシュランガイド』で一つ星を獲得する有名店の店主が準強制性交などの疑いで逮捕された。大阪市浪速区にある日本料理店『榎本』の店主・榎本正哉被告(47)は訪れた女性客に睡眠薬を混ぜた酒などを飲ませて性的暴行をしていたのだ。
3月29日、大阪地裁で開かれた公判で、被告に懲役6年6か月の実刑判決が下った。逮捕当時、『週刊女性PRIME』はこのおぞましい事件を追っていた。
(以下、2022年9月9日に配信した記事を再掲載します)
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9月7日、大阪市浪速区にある日本料理店『榎本』の店主・榎本正哉容疑者(46)が準強制性交などの疑いで大阪府警に逮捕、大阪地方検察庁に起訴されていたことが捜査関係者への取材でわかった。榎本容疑者は昨年12月と今年2月の2回にわたって、来店した女性客に、酒に睡眠薬を入れて飲ませ、抵抗できない状態にした上で、性的暴行をしていたという。
みずからの姓からとって命名した同店は、2年前にオープン。飲食店を格付けする世界的な美食ガイド『ミシュランガイド』で一つ星を獲得する有名店だった。
「榎本さん(容疑者)は大阪で1、2を争うほどの日本料理の名店『本湖月(ほんこげつ)』で20数年も修行を積んで、やっと独立したんやて。彼は名店におる和食の重鎮の一番弟子やったって聞いたで」(冒頭の住民)
『榎本』は浪速区の通天閣に近い場所にあるのだが、
「ここらへんは庶民の店が多いところ。だから珍しいというか、似合わへん(笑)。『榎本』は超高級料理店やからなぁ」(同・住民)
同店はお任せコース1人2万円で、酒代としてプラス5000円という価格帯で、カウンター6席ほどの完全予約制だったという。
女性客がひとりで来る店ではないが…
「大将(榎本容疑者)は気さくで、とても礼儀正しい。店の入り口付近にある植物を毎日きちんと手入れしてはるし、何人かいる店員さんもちゃんと教育されとる。お客さんが帰るときには表へ出て、タクシーまでお見送りしとったしね」(同・住民)
さらに住民は同店では「だいたい1日に1組か2組しか客を取らへんし、会社の接待や金持ちの夫婦かカップル。女性客が1人で来るところやないからねぇ。なんでこうなったんやろう」と語る。
だが、ある食通の女性はこう話す。
「ミシュランなどに出ているような有名店に行ってみたいとき、正規の客としてでは値段が高くて行けないので、店のSNSに“行ってみたいです!”とDMを送ってみることもありますね。ノリのいい店主がたまに“お金はいいから、試しに来てみる?”と返信してくれたりするので……」
榎本容疑者の犠牲になったのは、そういった女性客なのかもしれない。
《みんなに聞きたいな。なんであんなに笑ったん?》
現在は大手グルメサイト『食べログ』から削除されてしまった同店。削除される前に投稿されてたのは事件が起こった今ならばゾッとするレビューだった──。
《エンジンかかった後半は貴重な日本酒の連続に溺れてしまって箸が転んでも笑っちゃう女子学生に全員が大変身。ゲラゲラ大爆笑の連続でした。翌日思い返せば一体ナニが面白かったのか、まったく謎。とにかく楽しかった。大将は帰るな、泊まってけ、とありがたく何度も引き止めて下さる。人生のすべてのウサが吹き飛んでしまいます。でもやっぱりみんなに聞きたいな。なんであんなに笑ったん?》
若い女性たちが訳もわからぬまま突然笑いが止まらなくなる。もしこれがアルコールと睡眠薬を掛け合わせた末に起こる酩酊状態だったとしたら。そして、そのまま泊まってしまっていたら。想像するだけで恐ろしい。他にも「記憶を飛ばした」「最後の記憶がない」といった書き込みも複数みられ、ネットで話題になっている。
榎本容疑者を知る飲食店関係者はこのように証言する。
「榎本さん(容疑者)自身も酒が好きで、接客しながら飲んでいましたね。会話も巧みで、ついつい飲まされて“記憶がない”という客も少なくなかった。終電近くになって帰ろうとする客に“泊まってけ”と声をかけたことも」(飲食店関係者)
榎本容疑者には離婚歴があり、小学生になる一人息子がいると客に話していたという。なぜこのような卑劣な犯行が行われたのか。近々、初公判が始まる。