「不安しかないけど、ステップアップするための経験にしたいと思います」
こう語るのは真弓孟之。9人組アイドルユニット、AmBitiousのメンバーで関西ジャニーズ Jr.として活動中だが、単独初主演舞台『サンキュー・ベリー・ストロベリー』(4月16日まで東京芸術劇場ほか)でミュージカルに初挑戦している。
自分にはホンマ何があるんやろうって考え込む
不安は初ミュージカルだけではない。
「今までの仕事はメンバーがいて頼れたけど、ひとりだけ東京にいてそれもできない」
韓国ミュージカルの日本初演で、独居老人の女性のもとにやってきたおちゃめなケアロボットを演じている。
「ロボットといっても人間に近い。不器用なところがあって自分の素に近くて似ています」
アイドルとしてダンスも歌もこなし、不器用とは思えない。
「ダンスも歌もできていないです。最近、自分にはホンマ何があるんやろうって考え込んでいます。スポーツは考える前に身体が動くけど、ダンスや歌は頭で考えていると急にできなくなったりすることがあります」
ジャニーズ事務所に入るきっかけは、真弓が部活で使うバドミントンのラケット。それを買う条件が事務所のオーディションを受けることと母親に言われて、2018年に入所した。
「当時は軽い気持ちでした。でも入所したら一生懸命に活動するので責任感が湧きました」
中学時代に打ち込んでいたバドミントンは地元の大会でベスト8に入るほどだったが、進学した高校にバドミントン部がなかったこともあり諦め、アイドル活動と高校生活を両立させて今春、卒業した。
「コロナ世代だけど僕の学校では、行事も通常どおり行われて校外学習や文化祭、体育祭もできて3年間、楽しく過ごすことができました」
メンバーは一緒に夢を追いかける大切な仲間
憧れて目標にしているのは関ジャニ∞の村上信五(41)。
「しゃべりが面白い。周囲を明るくして気配り目配りができる。誰でも面白くできる能力に憧れます。僕自身は人前で話すことや取材も苦手だったけど出演番組やコンサートなどの機会を与えてもらって場数を踏むことで徐々にできるようになり、入所当時と比べたら格段によくなったと思います」
ジャニーズ事務所に入所して5年。センターを務めるAmBitiousでのデビューを夢見ている。
「入所する前はライバル意識がめちゃくちゃ強いイメージがあったけど、そんなことは全然なくてみんな仲がいいし、一緒に夢を追いかける大切な仲間です。デビューするにもまずはみなさんに自分を知ってもらうことが重要。そういう意味でも今回のミュージカルをちゃんと成功させることだと思っています」
主役の重圧のなか暗中模索しながら成長の階段を上がっていく。
ストロングポイントと休暇にしたいこと
自分に何ができるのかを探している真弓だが、自身の強みについては「ステージでの元気だけは誰にも負けません」ときっぱり。
弱点は「ダンスや写真撮影でカッコつけるポーズを頑張っています。でもそれも場数を踏んだら変わるのかも」 舞台公演で忙しいが、もし1週間の休みが取れたらという問いには「2日は寝て過ごします。残り5日はボイストレーニングに通います」
初鑑賞は『オペラ座の怪人』
ミュージカルは学校の校外学習で見た『オペラ座の怪人』が初めてだった。
「僕はじっと座っていることが苦手だけど、『オペラ座―』は集中して見ることができました。その時は自分がミュージカルをやると思っていなかったから意識することはなかったけど、ミュージカルは歌がいちばん大事な要素なので、僕も死ぬ気で歌いたいと思います」
ミュージカル『サンキュー・ベリー・ストロベリー』
【東京公演】東京芸術劇場 シアターイーストで4月16日(日)まで
【大阪公演】サンケイホールブリーゼで4月26日(水)~30日(日)
【出演者】真弓孟之、土居裕子/高橋由美子(ダブルキャスト)、原田優一、まりゑ