偕楽園を訪問し、桜の植樹式典に出席された(3月16日・水戸市)

 東京・港区にある赤坂御用地の一角――地上2階、地下1階の鉄筋コンクリート造りの建物が、昨年9月に改修を終えた秋篠宮家の“新居”だ。

 工事中に仮住まいされた『御仮寓所(ごかぐうしょ)』から、それぞれの荷物を運び出し、新生活をスタートされたご一家。しかし、そこに次女・佳子さまのお姿はないという。

「私室部分の機能も一部残す」との公式発表

 一連のお引っ越しについて、ある皇室担当記者が振り返る。

「ご一家が御仮寓所に住まわれていたのは、'19年2月からの約4年間。約9億8千万円をかけて新築された御仮寓所は、鉄筋コンクリートの3階建てです。延べ床面積は1400平米で“仮住まい期間後は、事務所と収蔵庫として使われる”と公表されていました」

 この建物が広く知れ渡ったのは‘21年10月。長女の眞子さんが結婚当日、佳子さまと“別れのハグ”をされたのが、御仮寓所の玄関だった。

「一方、新居となる秋篠宮邸の『本邸』は、'20年3月から2年半をかけて、大規模な改修工事が行われました。令和へのお代替わりに伴い『皇嗣(こうし)』となった秋篠宮さまのご公務や、秋篠宮家に仕える職員数が増えることを受けての増築です。延べ面積はそれまでの約2倍にあたる2972平米、総工費は約30億円にも及びました」(同・皇室担当記者)

 改修を終えて間もない昨年11月、宮内庁は「御仮寓所に私室部分の機能も一部残す」と公表。突然の方針変更にもかかわらず、その理由は説明されなかった。

 その後、着々と荷物の搬出を進められる秋篠宮ご夫妻と悠仁さまに対し、佳子さまの引っ越し作業がなかなか進まないことから、「佳子さまのみが御仮寓所に残り、ひとり暮らしされる」と、繰り返し報じられるように。

「秋篠宮ご夫妻や悠仁さまと別々に暮らすとなれば、警備費や光熱費なども余分にかかるため、“税金のムダ遣いでは”と、世間からの視線は冷ややかでした。とはいえ、“公務でお忙しくて、引っ越し作業が遅滞するのも無理はない”との声も上がり、親子の別居報道の真偽は闇に包まれていたのです」(皇室ジャーナリスト)

 転居のタイムリミットを迎える中、「秋篠宮家の引っ越し状況」や「佳子さまが'23年4月以降も御仮寓所に残られること」について、宮内庁に問い合わせたところ、

《改修後の御本邸への必要な引っ越し作業は、終了しております。改修後の御本邸並びに御仮宮所の私室部分の具体的な使われ方などについては、私的な事柄であることから、お答えは控えます》

 との回答が。

両親と姉妹の溝は埋まらず

 一見、佳子さまもすでに本邸へ移られたかのようにも思えるが、そうではないという。

「宮内庁の認識として“必要な引っ越し作業に、佳子さまの荷物の搬出が含まれていない”と言い逃れできる表現ですよね。結局、佳子さまは本邸への転居を固辞され、今も御仮寓所での生活を続けられているとも読み取れます」(宮内庁関係者)

 宮内庁OBで皇室解説者の山下晋司さんは、私室部分についての言及を避ける宮内庁の姿勢に疑問を呈する。

「皇族方のプライベートを守るのは大切です。ただ、当初の方針を変更した以上、佳子内親王殿下が、御仮寓所を引き続きお使いになるのなら、その理由を公表すべきでしょう。たとえ批判の声が上がるとしても、国民へきちんと説明し、堂々と使っていただきたいです」

 そもそも、佳子さまはなぜ、秋篠宮ご夫妻や悠仁さまとの“別居”を決断される必要があるのか。

改修された『本邸』へ移られた秋篠宮ご夫妻と悠仁さま(写真は'22年3月)

「一部では、親子仲の悪化が原因だと言われています。眞子さんの結婚騒動を機に生じたご両親と姉妹の溝はなかなか埋まらないんだとか。ご家族とひとつ屋根の下で暮らすことを窮屈に感じておられたのでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)

 今年12月に29歳をお迎えになる佳子さま。

「同世代の結婚・出産ラッシュに焦り始める時期ですし、親元を離れての自立に憧れるお気持ちは理解できます」(同・皇室ジャーナリスト)

 前出の宮内庁関係者は「単純な話」と前置きし、続ける。

「4年間住まわれた御仮寓所は居心地もよく、目と鼻の先にある本邸に移られるのがご負担なのでしょう。佳子さまは、昨年の夏ごろから公務を立て続けにこなされていますが、1つの公務に臨むにしても、大量の資料を読み込まれます。そういった資料やお召し物の整理は、国民が想像するよりはるかに大変です」

 御仮寓所での生活を始められたのは'19年2月。佳子さまはそれから、大学卒業や就職という人生の節目を迎えると同時に、コロナ禍でのオンライン公務にも取り組まれた。

いつ結婚発表があってもおかしくない

宮内庁内では、そう遠くないうちに佳子さまも結婚されるだろうと囁(ささや)かれています。現行法では、女性皇族は結婚後に皇室を離れることになっており、佳子さまも赤坂御用地を出られる必要がある。そうなると、“短期間に何度も引っ越すのは非効率”と考えられるのは自然な流れです」(同・宮内庁関係者)

 秋篠宮さまは昨年11月の誕生日会見で、佳子さまのご結婚について問われた際、「今、特に何か話し合っているということはありません」と語られたが、以前から佳子さまには“本命の恋人がいらっしゃる”と噂されている。

「意中のお相手と逢瀬を重ねられる様子はなく、もっぱら“リモート交際”が中心だと聞きました。今後、秋篠宮ご夫妻と佳子さまとの距離は物理的に遠のきますし、恋愛のご動向を掴みにくくなることは想定内。眞子さんと小室圭さんの件もあり、ご両親としてはもどかしく感じておられることでしょうね」(秋篠宮家関係者、以下同)

小さい窓が特徴的な秋篠宮家の『御仮寓所』。私室部分の使われ方について宮内庁は公表していない

 このままいけば、佳子さまが“電撃婚”される可能性も十分にあるという。

「御仮寓所内での出来事が、簡単に外部に漏れるとは思えず、佳子さまのプライベートをキャッチするのは相当困難になるかと。来年には、眞子さんが結婚した年齢と同じ30歳を迎えられます。もはや、いつ何が起こってもおかしくありません」

 結婚街道を突き進むプリンセス。その道中に国民が取り残されないことを願いたい。


山下晋司 皇室解説者。23年間の宮内庁勤務の後、出版社役員を経て独立。書籍やテレビ番組の監修、執筆、講演などを行なっている。