今、世界を席巻している革命的サービス・「ChatGPT(チャットジーピーティー)」。知らないではもうすまされない時代がすぐそばまでやってきた。念のため簡単に説明しよう。「ChatGPT」とは、何か質問や指令を出すと、対話型でAI(人工知能)が答えてくれるサービス(上位互換の有料版「GPT-4」も発表済)である。
わずか2か月で月間1億ユーザーを達成するなど、この勢いはまさに“地球史上最速”。「ChatGPT」に「堀江貴文が書きそうな本のタイトルを挙げよ」と指示を出し、タイトルから本文まですべてをAIが執筆し、あとがきのみホリエモン本人が書いたという。
「ChatGPT」を生み出した最高技術責任者が絶世の美女
「99%AIで作ったビジネス書」が出版されたこともニュースとなった。この凄まじい進化の現状に、非営利組織 Future of Life Instituteは「急成長するAIシステムの開発は社会にリスクをもたらす可能性がある」と、GPT-4より強力なAIシステムの開発を6か月間停止するよう提案する公開書簡を発表。これにはTwitter・テスタのCEO イーロン・マスク氏らも署名するなど、テック業界の重要人物が賛同しているのだ。
そんな「ChatGPT」という、AIチャットボットを生み出したのは、サンフランシスコを拠点とする非営利団体・OpenAIだ。人間の学習能力と推論能力を持つ「汎用人工知能(AGI)」を最初に開発し、すべての人にその恩恵が及ぶように、と鳴り物入りで設立された、世界最高峰の頭脳集団である。そんなOpenAIの最高技術責任者(CTO)が絶世の美女だということは実はあまり知られていない。現在34歳のエンジニア、ミラ・ムラティ氏である。
世界のあり方・我々の生き方を大きく変えるかもしれない、これほどまでに人類の叡智が詰まったものを、容姿端麗・頭脳明晰の超エリート美女が中心となり開発したというのはいかにも現代的な話である。
ちなみに物は試しと、「ChatGPT」に「これまで容姿端麗・頭脳明晰で話題となった日本の女性リーダーは誰か」と問うと、「蓮舫、有村架純、小池百合子、山口真由」らの名前が返ってきた。
今やあらゆる社会のチームにおいて、”ハイスペック女子”がリーダーを務めてるような現状は当たり前であり、今さら論じる必要もない。無論、女性の社会進出・ジェンダー論・ルッキズムに関する発言をこういった女性著名人が行うのも当然の流れである。それはわかった上で、あえて下世話な方へと話を進める。
あるテック系情報誌編集者は「最初、ミラ・ムラティ氏を見たときは、疑いましたよ。これこそAIなんじゃないかってね(笑)」と話を切り出した。
2020年代以降を読み解く鍵は、ズバリAIと何を掛け合わせるかにあると言っていいだろう。金融、農業、医療…と、様々な領域での掛け算により、より豊かな世界を創造すべく我々は邁進しなければいけない。ただ、悲しいかな、最新技術はいつだって、オトコの欲望のそばにある。
「AI美女」である。
自分好みの顔・スタイルで、AI美女が作れる
元米大統領のオバマやトランプも苦しんだ、既存の映像や写真を人工的に合成し、虚偽の映像や写真を作り出せてしまう、いわゆるディープフェイク技術だ。そんなディープフェイク技術(や、それに類するAI技術)で作られた、理想のスタイル・顔で作られる、オトコの欲望の塊こと「AI美女」が爆誕しているのである。
「実際にアパレル業界では、生身のファッションモデルを、AIで作られたモデルが代替していく流れは確実にある」(前出・テック系情報誌編集者)
もちろん、人がモノを購買する意思決定のプロセスにおいてそのモデルの人間味は確実に存在するので、完全に代替することは現実的ではないが、量産型のECモデルなどは淘汰されていく可能性は十分にあるだろう。話はAI美女に戻る。
「各種SNSで、理想の女性の顔やスタイルをAIで作って披露して楽しむ流れがあります。この背景にはチャイボーグ美女やオルチャンメイクに代表されるような、“中華美女”や韓国アイドルのビジュアルに憧れるZ世代のトレンドがある」とはティーン系女性誌編集者。
世界の多様な価値観や、ファッショントレンドにいつでもどこからでも最速でアクセスできる社会的背景もこれを後押ししていると見ていいだろう。今度こそ、話は“オトコの”AI美女に戻る。
「自分好みの顔、自分好みのスタイルで、AI美女が作れてしまう。もうそんなAI美女が動き出す時代に突入している。これは、もうわかりますよね?(笑)」(前出・テック系情報誌編集者)
ファッションモデルがAIとなり、オトコの欲望を満たす“アレ”もAIとなり。あぁ、AIは世界をどう変える? 冒頭での公開書簡には、AIに対するリスクを様々な疑問で言及した箇所がある。その中の一節を最後に紹介する。
「私たちは、いつか私たちを数で上回り、出し抜き、陳腐化させ、取って代わるかもしれない非人間的な知性を開発すべきでしょうか?」