【実はね、パスポートの返納(命令)が来たんで、パスポート探してたんですけど、ガチで、ガチで紛失しちゃったんですよ。“返納せなあかんな”という意思のもとで(返納)しに行こうと思ったら、パスポートを紛失してしまって】
【まあ、あの〜、家ん中、引っ越した後だったんでね。どこに入れたかな〜思うて、バァーっと探したんですけども、見当たらんかったわけですよ。パスポートが、まったく】
【返納しないとか、そういう気はまったくさらさらないので。きちっとお返しします】
旧NHK党の元参議院議員だった“ガーシー”こと東谷義和容疑者が、4月10日にインスタライブにて動画配信を行った。
現在、複数の著名人へ常習的脅迫行為をした疑いで逮捕状が出ているガーシー。本人曰く、UAE(アラブ首長国連邦)圏内だという生活拠点からの配信となったが、その内容は“命令に従ってパスポート(旅券)返納しようと、およそ1週間かけて探したものの紛失したために返納できない状況にある”というもの。
国際手配がかけられようとしている彼が、外務省からパスポート返納命令を言い渡されたのが3月下旬のこと。4月13日の返納期限を目前に控えた今、弁護士を通じて日本総領事館からの指示を仰いでいる最中であることも含めた、いわば“アリバイ”として証拠を残すための配信なのだろう。
「帰国する意思はあります」
本来は、返納命令に従わなかった場合はパスポート失効、不法滞在を問われる可能性もあるのだが、配信では状況説明とともに、
【返納に応じなければ犯罪とかになりうるわけですけども、こちらとしては返納のために必要な手続きを教えて、と言っている話】との弁護士の見解も公開するなど、あくまでも“返納する意思はある”ことを主張して終えたのだった。
この“意思はある”という文句だが、議員時代に国会欠席を続けた懲罰として「議場での陳謝」を求められた際にも「帰国する意思はあります」と言い放っていたガーシー。しかし、結果はご存知の通りに3月15日に「除名」処分が正式決定している。
「ガーシーが起こした“BTS詐欺騒動”にも通じる部分があります」とは、ニュース番組で取材を重ねる報道記者。
2021年、韓国の人気アイドルグループ『BTS』に「会わせる」と女性たちに信用させて、ギャンブルの軍資金欲しさに多額の金銭搾取していたことを告発されたガーシー。後に支援者の援助を受けて、被害額4000万円を弁済したことを報告。
BTSに会わせる“意思はあった”
「騒動の経緯説明をした動画では被害者に謝罪する一方で、“会わせようと思っていた”と、さも女性たちに“BTSに会わせる意思はあった”ことを示唆するかのような発言も。
とはいえ、これは一般的には詐欺師の常套句とも言える手口で、取り調べに対して“お金を騙し取るつもりはなかった”“返す意思はあった”と、ニュースでもよく聞く言葉だと思います。意図的に詐欺行為をしたつもりはない、との言い逃れと似ていますね。
ましてやYouTubeなどで著名人たちの暴露を繰り返し、国会議員としての責務を果たさなかったガーシーです。本当にパスポート返納の“意思はあった”と訴えてみせたところで、果たして信じる人はどれだけいるのか」(前出・報道記者)
インスタライブでは多くの視聴者が反応したことに、【まだみんな、こんなに見てくれているんだ、俺のインスタ】と顔を綻ばせたガーシー。今なおいる“支持者”の期待に応えるためにも、ここは正々堂々と帰国して警察に身の潔白を主張してほしいものだが。