「彼らがガーシー騒動で沸いていたときは、妻の症状が悪化して店の経営も崖っぷちでした。そんな中で、あの“一撃”は本当に辛かった……」
3年前の「餃子店事件」で大炎上した『四一(よんいち)餃子』(広島県尾道市)店主の川端眞一さん(49)とその家族は、今も騒動の後遺症に悩まされている。
これまでの経緯を振り返る。事の発端は2020年夏、コロナ禍の真っ只中。店を訪れた堀江貴文氏(50)一行がマスク着用をめぐってトラブルに発展した。入店拒否された堀江氏はSNSで店が特定できるようなかたちで「マジやばいコロナ脳。狂ってる」などと投稿、店はネットで大炎上した。イタズラ電話が鳴り止まず、敷地内に自称ユーチューバーが侵入してくる有様で、休業に追い込まれた。
「当時、妻は対人恐怖症になり街を歩くのも困難な状態でした。今も後遺症は残っていて、特に堀江さんと同じくらいの中年男性を見かけると、パニック症状を起こしてしまいます」(以下、川端さん)
支援をしてくれたひろゆきとは今も繋がっている
騒動後、川端さんは『2ちゃんねる』の創始者、ひろゆき氏(46)の助けもあってクラウドファンディングを実施。約1500万円の支援を受け、店の復活に注力する。
クラファンの資金で‘21年に餃子の無人販売所を設置、昨年12月には対面販売も再開した。現在は治療中の妻と2人で店を切り盛りしている。ひろゆきとは今も繋がっているといい、
「彼には本当に感謝しています。節目、節目には連絡をするようにしていて、店を再開するときには『おめでとう!』と返事をしてくれました。クラファンの返礼品だった『店主1日貸し出し券』はまだ使われていませんが、いつかお店で餃子を食べてもらえたら嬉しいですね」
小学校に通う娘の同級生の間でもひろゆき氏は人気で、有名な「それってあなたの感想ですよね」というフレーズが大流行しているという。
ちなみに店の再開と同じ時期、堀江氏はユーチューバーのヒカルとコラボで渋谷に餃子店をオープン。世間の耳目を集めたが、
「正直、自分のことで精一杯で関心はありませんでしたね」とアッサリした様子だ。
話をもとに戻す。そもそも堀江氏はマスク不要論者としても知られ、過去にはSNSに〈東京駅100%うんこパンツ、、、いやマスク〉〈まじクソしかいない〉と投稿していたこともある。しかし……。
「あのとき、堀江さんはマスクを着用していたんです。私が問題視したのは、マネージャーの“彼”でした」
その人物こそ、ガーシーの後釜として3月に参議院議員に就任した、政治家女子48党の齊藤健一郎議員だ。
「申し訳ないんですけど堀江節としか言いようがない」
実は騒動中の‘20年10月8日、川端さんと齊藤議員は週刊女性PRIME記者の仲介で、秘密の会談が行われていた。どうにかして和解することはできないか──話し合いは『四一餃子』の店内でなされた。
「うちの店で、約1時間。事件の早期解決を願っての対談でした。齊藤さんはマスクを着用していて、喋り方も丁寧で紳士的でした」
ところが、和解には至らなかった。以下、対談の一部を紹介する。ふたりはマスク着用をめぐってトラブルが起きた当日のことについて振り返る。
川端「(私が)『堀江さん?』と尋ねたら『今堀江は関係ないだろ』と怒鳴ったのは?」
齊藤「あれは彼の琴線で、いっつもあれなんですよ」
堀江氏はSNSで〈私が怒鳴ったことにされて、悪者にされた〉と主張していたが、当のマネージャーが怒鳴った事実を認めた。さらに、
川端「コロナ脳狂ってる、あんなこと普通言いませんよね」
齊藤「あれは、もう申し訳ないんですけど堀江節としか言いようがないんです」
川端「(言い争いのときに堀江氏が)スマホを向けてきたことは?」
齊藤「堀江がああいうところで動画を撮るとか一切興味のない人なんで」
川端「ああいうことをされると妻としては、不審者ですよね」
齊藤「人それぞれ見方っていうのがありますからね」
このとき、川端さんの妻は唐突にスマホを向けられて恐怖を感じ、今もトラウマになっているという。
川端「そういう状況で、口も丁寧でなく、妻としては威圧感もあって怖かった」
齊藤「はいはい、もちろんね、表れていたと思います」
川端「僕からしたら堀江さんが(投稿を)消して、みんなに(バッシングを)止めようぜと言ったら一番効くと思うんですけど」
齊藤「そこはもう本人の自由。僕は堀江とそういう関係じゃないから、持って帰って(堀江氏に)お話することはない」
川端「齊藤さん、何をされたいんですか?」
齊藤「あのとき思っていたことを説明したいなと、ただただそれだけでしたね。あとは奥さんが早く元気になられて、少しでも早く再開できたら僕的には嬉しい。逆にそれで有名になって、お客さんがたくさん来てくれるようになったよと、良い結果になればなおさら良いし」
そして最後には、
齊藤「いつか餃子でもいただけたらと。せっかくできたご縁なんで、いつでも365日、24時間連絡ください」
そうして問題は解決しないまま、会談は終了した。
ところがその約一ヶ月後。齊藤議員はユーチューブ上で、
「堀江の方が普通に会話をしていたのに、(川端さんが)すごい形相でケンカ腰できた。それを隠して、ウソが入っているのは違うと思います」
と対談のときと真逆の主張を繰り広げていた。さらにその後、川端さんは驚くべき事実を知ることになる。
LINEとツイッターがブロックされて…
「齊藤さんは店に来る前に、炎上騒ぎを起こす“予告”のような発言をしていたんです」
齊藤議員は来店の直前に、マスク着用の是非に関してSNSで《やはりこういった議論を巻き起こすために著名な人が炎上させる必要があるのかもしれません》と投稿していたのだ。
「見たときは驚きました。結果、彼の思い通り日本中が炎上する騒ぎになったわけです。餃子騒動は自作自演だったのではないかと疑いましたよ」
事実を確かめようと川端さんは齊藤議員にLINEを送った。しかし、「これ以上私はこの話題を再燃させたくないので、今後川端さんとの一切の連絡をお断りさせてください」と返答があり、その後、ツイッターもブロックされた。
「本人に悪気がないなら、マネージャーとして堀江さんを止めたはず。でも、彼はそれをしなかった。悪気があったとしか思えません」
川端さんは声を震わせる。
その後も餃子店騒動は続いている。今年の2月11日には堀江氏が自身のユーチューブで視聴者の「あの餃子屋、馬鹿民に同情ビジネスして別荘まで買っちゃってボロ儲けしてる。もう笑い止まらんだろうなww」というコメントをテロップつきで紹介。それに対して、
「あの人(川端さん)はヤバいやつ。あいつ信用しちゃだめだから」
と発言し、ネットでは再び餃子店がバッシングされる事態に発展した。川端さんは、
「別荘なんてとんでもないデマですよ。むしろ昨年は400万円の赤字で、経営はかなり苦しい状況です」
と憤る。
動画の時期、世間はガーシーフィーバーともいえる騒動の渦中だった。川端さんの妻は体調を崩し、店を開けられない日も出るほど追い込まれていたという。そして……。
「ガーシーの除名がトドメでした。これによって、齊藤さんが議員になる、信じられませんでしたよ。妻の状態も最悪で、店の経営も厳しい中、地獄のような状況でした」
ネットでは未だにデマを拡散される中で、現実を直視できなかったという。
「一言謝ってくれるだけでいい。そうすれば、私たちはケジメをつけられます。ただ、それだけなんですよ」
切実な願いを口にして、ため息をつく。
対談での矛盾や“やらせ炎上疑惑”を当の齊藤議員はどう説明するのか。週刊女性PRIMEが電話で尋ねると「その件については取材を受けておりません」と話した。
今や国会議員になった齊藤議員と秘書として裏に控える堀江氏。国家権力を使って、彼らが次にすることは……。