ZEROの文字が浮かび上がる階段に乗った9人が登場し、岩本の「春の踊りはよぉいやさー」の声とともに150万枚の桜(ドカ桜)が舞いスタートするオープニング(撮影/吉岡竜紀)

岩本照「高揚感とワクワク感と、ちょっと寂しさと。僕たちに限らずスタッフさん、お客さまも同じ気持ちを共有した状態だと思います」

 '06年に『滝沢演舞城』として誕生し、'19年に『滝沢歌舞伎ZERO』として進化を遂げてきた舞台の集大成『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』。4月8日、東京・新橋演舞場で幕を開けた舞台の前日に行われたゲネプロと初日前会見をリポート!

佐久間大介「『春の踊り』からの『いにしえ』というのは滝沢(秀明)くんがやられていたときのオープニングなんですけど、絶対にやりたいっていうのはみんなで一番に決めました」

目黒蓮「僕は個人的に(この2曲に)すごく特別な思いを抱く瞬間があって。Snow Manに入る前に出た『滝沢歌舞伎』では、メンバーが(前にいて)僕はJr.として踊っていて。『いにしえ』のイントロでSnow Manだけがやる振り付けがあって、それを毎回“カッコいいな”と思いながら見ていて。その振り付けを今回(自分も)できています」

9人それぞれに意味を持つ舞台

『滝沢歌舞伎ZERO』と銘打ち、Snow Manが初座長を務めた'19年にグループに加入した目黒蓮、向井康二、ラウール。そして、岩本照、深澤辰哉、渡辺翔太、阿部亮平、宮舘涼太、佐久間大介にとっては、'12年の公演で“Snow Man”というグループ名が発表された特別な舞台が『滝沢歌舞伎』。FINALとなる今作では、メンバーが初めて演出も担当した。

渡辺翔太「『春の踊り』と『いにしえ』は、タッキー(滝沢)が客席上空をフライングしていたんです。それを、(今回)照明さんとかがタッキーが飛んでいるかのようにサーチをしてくれて」

 それぞれが特別な思いを抱くオープニングから深澤、阿部、宮舘による立ちまわり『仇討ち』へ。

宮舘涼太「僕の唯一のこだわりとしましては、やっぱり『仇討ち』の最後の階段から落っこちるシーン。体感では6メートルくらいの高さがあるんです」

 ラウールと渡辺の演目のあと、岩本の変面へと続く。

岩本「6枚が最高だったんですが、今回、滝沢くんとタイの8枚にさせていただきました」

 向井、目黒、佐久間によるCGと合成した『足跡』のパフォーマンスのあとは、『滝沢歌舞伎』の名物のひとつ『腹筋太鼓』に。

ラウール「(初参加時の)15歳のうすーい、細い身体から、だんだん厚みが出てきて成長していることを感じてもらえたら」

『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』(撮影/吉岡竜紀)

“名物”演目を次々に披露する

 大迫力の腹筋太鼓とメガ太鼓のあとは、9人の高いダンス力が光る新曲『DA BOMB』。そして、舞台上で行われる生化粧から“歌舞伎”のパートに。

向井康二「舘さん(宮舘は1月に市川團十郎と共演)とシンメ(立ち位置が対称)を張るので、緊張するところがあるんですよ。負けないように、2倍の腹布団入れてます(メンバー爆笑)」

阿部亮平「例年の『五右衛門ZERO』と『男と女の舞』もありますが、歴代の演目をメドレーにしてギュッと詰め込んでお送りしています。僕たちがバックについていたころのものを自分たちでやるのは、本当に感慨深くて」

 舞台からはけたメンバーたちが花道から登場すると9トンの水を使用し、五条大橋に見立てたセットで『Memories』を。

 深澤が「僕たちにしかできないパフォーマンス」と語る、滝沢歌舞伎とグループの歴史を感じることができる演出が終わると、ついにフィナーレに。ラストの『LOVE』では、出演者全員の“愛”と“感謝”が詰まった10万枚の小判が会場に降り注いだ。

『滝沢歌舞伎』を締めくくる『蜘蛛』では、9人が舞台の中央に集まり見得を(撮影/吉岡竜紀)