「カニカマのない生活は考えられない!」というほどカニカマ愛にあふれるのは、食文化研究家のスギアカツキさん。
数百円で楽しめるかに超えの味!
幼少のころから食べ続け、食卓には必ず登場してきた食材だそう。そんな長年、カニカマを食べ続けてきたスギさんが力説するのが、「最近のカニカマの進化には目を見張るものがある」とのこと。
「カニカマは白身魚から作られたかまぼこの一種で、食感や風味、見た目をかにの身に似せたもの。“かにのイミテーション”というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、最近は“かに超え”のカニカマが続々出ています。
味、見た目ともに、“かにだよね?”と思ってしまう商品がたくさんあるんです」
以前はかまぼこっぽい食感のものが多かったが、今はジューシーで、口に入れると、ほろっとほぐれる本物食感を楽しめるものばかり。
「形状も昔ながらのスティックタイプから、かにのむき身そっくりなもの、フレークタイプ、親爪タイプなど種類が豊富。おまけに値段も100~300円程度と手頃!」
味がついているので、袋から出してすぐに食べられるのも便利な点だ。白身魚からできているのでタンパク質が豊富で、育ち盛りの子どもや、“タン活”を気にする大人世代にはもってこい。
「のり巻きやサラダ、酢の物が定番ですが、油で揚げるとモチッとしてまた違った食感が楽しめます。味がついているので、だし代わりに使ってもいいですね」
数ある優秀カニカマの中から、特にイチ推しの逸品や、カニカマを使ったおすすめレシピもご紹介。今夜の食卓に、さっそく取り入れてみてはどうだろう。
《ランキングについて》
口に入れたときの甘みや塩味、うまみのバランスが適度で、おいしいと感じられるかを評した「味」、食感や香りから“かに”と感じられるほど加点がつく「かに感」、味やボリュームに対してお買い得だと感じられる「コスパ」。以上の3項目を10点満点で独自に評価し、その合計点で決定。
〈第10位〉カニかまにしたらば/紀文 68g 138円
“タラバ”ファンならこの1本!
タラバガニを思わせる力強い味わいが楽しめる。重量感があり1本で満足できるサイズ。ワンハンドで食べられる形状も便利。
〈第9位〉オホーツク/一正蒲鉾 125g 257円
ロングセラーの安定感。
ズワイガニペーストを使った、ジューシーな1品。色味はトマトリコピン色素を使用し、骨粗鬆症予防に欠かせないカルシウムも配合。
〈第8位〉香味焼 焼きがに風味/ニッスイ 96g(48g×2パック)198円
食欲をそそる香ばしさ。
焼いたかにのようなふっくら&ジューシーな味わい。あぶり焼き感がありおつまみに最適。
〈第7位〉ほぼカニ/カネテツデリカフーズ 98g 350円
温めると、かにの風味がよりアップ。
弾力がややかまぼこ寄りだが、食感とうまみのバランスがよい。特製黒酢入和だしカニ酢付き。
〈第5位〉大人のカニカマ/スギヨ 5本66g 158円
かに酢付きかにの香りは弱いが上品なうまみ。
かにの太い脚を再現。薄味で食べやすいが、味がぼんやりしている印象も。かに酢付きなのがうれしい。
同率〈第5位〉ガブリッチ 魅惑のカニかま/一正蒲鉾 6本入り252g 537円
ごちそう感満点の断トツの大きさ。
切らずに丸ごとトースターで焼いて焼きがに風にしたり、天ぷらにしたりして、口いっぱい頬張れる幸せを楽しみたい。
〈第4位〉かに風味かまぼこ/ヤマサ蒲鉾 3本45g×2 316円
繊維の1本1本までかにのエキスがたっぷり。
かにの煮汁を凝縮したエキスをたっぷり含み、繊維1本1本にうまみが染みている。かにの繊維に近い細断で食感も秀逸。
〈第3位〉香り箱/スギヨ 12本96g 321円
練り物業界の革命児本物超えの出来栄え。
元祖カニカマメーカー・スギヨが生み出した最高級カニカマ。間近で見てもかにと区別がつかず、寿司ネタとしても十分イケる。魚介の風味から濃厚な食感まで、本物を追求した最高級品。
〈第2位〉しなやカニ 風味かまぼこ/トライデントシーフード・ジャパン 6本入り180g 298円
繊維感がまさに超リアル食べ応えのあるサイズ。
アラスカ産スケソウダラすり身100%を使用。弾力のある食感としっとりとした口当たりが秀逸。いろいろな料理に合う薄めの味つけ。
〈第1位〉フィッシュスチック/大崎水産 8本入り132g 308円
かにのうまみや甘みを上品に再現ジューシーさに感動!
口に入れるとほろりとほぐれ歯応えはかなりやわらかく、ジューシーさも感じられる。てんぷらや刺身など、幅広い料理に使えるのもうれしいポイント。
最近のイチ推し!技あり3選
アレルギー対応や形状にひと工夫されたカニカマや、かにではなくサーモンに似せた練り物など、注目の新商品をご紹介。楽しみがさらに広がること間違いなし!
サラダスティック スモークサーモン風味/一正蒲鉾 70g 208円
カリフォルニアロールにいかが?
サーモンをイメージした濃厚なうまみと、スモークの豊かな香りが癖になる。
かにかま 花咲タイプ/ジェフダ 500g 598円
ほぐし身で使いやすい!
細かい格子状の切り込みが入った花咲の形状なので、サラダに加えると彩り鮮やか。
のんカニ(TM)/MSC(カネテツデリカフーズ)8本入り 213円
甲殻アレルギーに配慮。
通常は使用する、かに・エビエキス不使用でかにのうまみを再現。
カニカマを格上げ!食べ尽くしレシピ8
使ったのはコレ……スティックタイプ
そのまま巻き物に入れたり、ダイス状にカットして食べ応えを楽しんで。
カニカマチーズ春巻き
ジュワッとほぐれるカニカマが美味。
材料/2人分
・カニカマ(スティックタイプ)……12本
・プロセスチーズ……50g
・春巻きの皮……3枚
・小麦粉……大さじ1
・揚げ油……適宜
・レモン……お好みで
【作り方】
(1)春巻きの皮は1/4に切っておく。チーズはカニカマの長さより少し短めの短冊形に切る。小麦粉に水大さじ1を混ぜ、のりを作る。
(2)春巻きの皮にカニカマとチーズをのせ、左右を折り込みつつ、くるくると巻く。巻き終わりをのりで留める。残りも同様に作る。
(3)揚げ油を170度に熱し、(2)を入れて色よく揚げる。器に盛りレモンを添える。
頑張らないちらし寿司
すべてダイス状に切るだけ、お手軽で華やかなひと皿。
材料/2人分
・カニカマ(スティックタイプ)……5本
・サーモンの刺身……5枚
・きゅうり……1本
・卵……1個
・でんぶ……大さじ2
・すし飯……1合分
・塩……少々
【作り方】
(1)カニカマ、サーモン、きゅうりは5mm角に切る。卵は器に割りほぐし、塩を加えて混ぜ、サラダ油少々(分量外)を熱したフライパンで卵焼きにし、1cm角に切る。
(2)皿にすし飯を敷いて、(1)、でんぶを彩りよく散らす。
無限カニカマ
歯ごたえのいいたくあんで箸が止まらない。
材料/2人分
・カニカマ(スティックタイプ)……10本
・ピーマン……4~5個
・たくあん……5枚程度
・塩……小さじ1/4
・ごま油……大さじ2
【作り方】
(1)カニカマは細くほぐして半分の長さに切っておく。ピーマンとたくあんはせん切りにする。
(2)ボウルにピーマンを入れて塩をふり、10分ほどおいて、水けをしっかりと絞る。そこにほぐしたカニカマ、たくあん、ごま油を加えて混ぜる。
鶏とカニカマのヘルシーバーグ
カニカマの弾力で お腹にたまる食べ応え。
材料/2人分
・カニカマ(スティックタイプ)……10本
・鶏ひき肉……300g
・溶き卵……1個分
・長ねぎ(刻む)……3cm分
・塩麹……大さじ2
・しょうゆ・こしょう……各少々
・トマト・パセリ……各適宜
【作り方】
(1)カニカマ6本は縦半分に裂いて、トッピング用にする。残りのカニカマは手で細かく裂く。
(2)ボウルに細かく裂いたカニカマ、鶏ひき肉、溶き卵、長ねぎ、塩麹、こしょうを入れ、粘り気が出るまで練り混ぜる。1/4量ずつ楕円にし、上にトッピング用のカニカマをのせる
(3)サラダ油少々(分量外)をフライパンで熱し、(2)を弱火でじっくり焼く。仕上げに表面に刷毛でしょうゆを塗り、焼き色がついたら取り出す。
使ったのはコレ……フレークタイプ
風味が強くよりかに感が味わえるタイプ。本格的なかに料理に活用しても遜色なし!
だし旨もち巾着
巾着からジワッと染み出るかにのうまみ。
材料/2人分
・カニカマ(フレークタイプ)……50g
・油揚げ(いなり用の
・開きやすいもの)……2枚
・餅……2個
・枝豆(さやから出す)……大さじ4
・白だし……大さじ4
・みりん……大さじ2
・水……500ml
・つまようじ……4本
【作り方】
(1)餅は半分に切り、カニカマは細かく裂く。半分に切った油揚げの袋の中に餅1/2個、カニカマ、枝豆各1/4量を詰めてつまようじでとじる。同じものをあと3つ作る。
(2)鍋に白だし、みりん、水を入れ、(1)を加えてフタをして火にかける。ぐつぐつと煮立ったら弱火にして10分煮る。
カニにぎりの漬け卵黄のせ
濃厚な黄身をからめつつどうぞ。
材料/2人分
・カニカマ(フレークタイプ)……100g
・米……2合
・卵……4個
・白だし……大さじ2
・のり……1枚
・めんつゆ(ストレート)……適量
【作り方】
(1)漬け卵黄を作る。卵は殻のまま冷凍し、完全に凍ったら常温で解凍して殻をむき、卵黄だけを清潔な容器に取り出す。めんつゆを黄身が隠れるくらいまで注ぎ入れ、1日程度おく。※漬け卵黄は冷蔵保存で2~3日ほど持つ。
(2)炊飯器に米と細かく裂いたカニカマを入れ、寿司用の水量に合わせて白だしと水を注いで炊く。炊き上がったらおにぎりを作り、のりを巻いて、漬け卵黄をのせる。
カニカマの卵黄酢みそあえ
菜の花のかわりにアスパラ、小松菜でも。
材料/2人分
・カニカマ(フレークタイプ)……50g
・菜の花……1/2束
・卵黄……1個分
・酢みそ……大さじ3
・塩……少々
【作り方】
(1)菜の花は洗って根元のかたい部分を切り落とす。鍋に湯を沸かして塩を入れて、30秒~1分ゆでる。水にさらしてざるに上げ、水けを絞って長さ4cmに切る。酢みそと卵黄を混ぜ合わせる。カニカマは細かく裂く。
(2)器に菜の花を盛り、上にカニカマをのせ、酢みそ卵黄をかける。
カニカマカクテルサンド
マヨケチャのシンプルソースがベストマッチ。
材料/2人分
・カニカマ(フレークタイプ)……100g
・ホットドッグ用パン……4本
・マヨネーズ……大さじ2
・ケチャップ……大さじ2
・こしょう……少々
・ラディッシュ……適宜
【作り方】
(1)カニカマは細かく裂いてボウルに入れ、マヨネーズ、ケチャップ、こしょうを混ぜる。
(2)パンの間に(1)を挟んで器にのせ、ラディッシュを添える。
撮影/廣瀬靖士 取材・文/樫野早苗 ※値段は全て編集部調べ