愛称の“バンビちゃん”の由来となったスマートな身体は3段腹に……。
'09年の末から'10年にかけて、スポーツ紙などを通じて芸能界引退後の変わり果てた姿を公開された元タレントの小阪由佳。突然のキャラ変更がさまざまな臆測を呼び、自身のブログのコメント欄が荒らされるなど大炎上したが、本人は当時をこう振り返る。
「私は'04年に講談社主催のコンテスト『ミスマガジン2004』で賞を取ったことがきっかけでテレビに出るようになったんです。しかし、急に売れたため、私自身にタレントとしての方向性が定まっていなくて、当時はテレビ側が求めるキャラを演じ続けていました」
デビュー以降、CMやバラエティー、映画など多方面で活動を続けていたが、'00年代の後半から、芸能界ではAKB48といったバラエティーも演技もできるアイドルが台頭。今後の展望に希望を見いだせなかった小阪は、芸能界に入って5年後の'09年の初頭に、ひっそりと引退する。
暴食を繰り返し20キロ太り、そううつ状態に
「私ってもともと責任感が強かったんです。それもあってタレントをやめても習慣で染みついた“目立たなきゃ”という自己プロデュースの感覚が抜けませんでした。それで知人から“太ったら話題になる”というアドバイスを真に受け、暴食を繰り返し20キロ太ったんです。あのころの私はそううつ状態で、思考も正常じゃありませんでしたね」
キャラの迷走で苦しんだ小阪。火元となったブログを閉鎖し、少しずつ立ち直った彼女は、芸能界入り前から興味があった保育業界に挑戦。保育の現場や保育コンサルタントとしての仕事を始めることに。
「コンサルタントをすることで子ども目線の環境をつくろうと向き合っていました。でも徐々に国から補助金が出るようになるなど、保育園を取り巻く環境が改善され、私の中で危機意識が減っていったんです」
芸能事務所を立ち上げて
'20年からは芸能事務所の代表として再び芸能に携わるようになる。
「以前から周囲に“芸能人になるにはどうすればいいのか”とか“芸能界で気をつけることは?”といった相談を受けていまして。それで私が現役時代にマネージャーなど大人たちに求めていたことを、自分が対応できればと思い、事務所を立ち上げました」
小阪は若手を指導するにあたって、掲げているポリシーがあるという。
「この業界で大事なのはプロ意識と責任感。どうすれば芸能の世界で活躍できるかノウハウや心構えを教えています。もちろん、私が現役だった時代と違って、今の芸能界はお給料面などシビアだと思うのですが、可能な限り新人全員にチャンスを与えて、どんな結果になっても絶対に後悔させないようなマネジメントをしていきたいです」
'22年1月に結婚するなど充実した日々を送る小阪だが、さらに新しいチャレンジを始めるという。
「最近、コメンテーターとしての活動を考えているんです。撮影の際に見栄えがよくなるようダイエットし、現在の体重は49キロ。私の仕事への向き合い方などを新人に見てほしいですね!」
多くの経験を積んだ小阪は、ようやく自分の方向性を見つけたようだ。