JRAの女性騎手では唯一、違反をしていなかった藤田菜七子騎手

 JRA(日本中央競馬会)で前代未聞の騒動が起こった。

「5月3日、JRAは6人の騎手を5月13日から6月11日までの30日間、騎乗停止にしたと発表しました。処分されたのは、今村聖奈騎手、河原田菜々騎手、小林美駒騎手、角田大河騎手、永島まなみ騎手、古川奈穂騎手。全員若手で6人中5人が女性騎手でした」(スポーツ紙記者、以下同)

 JRAの発表によると競馬開催中にスマホを使用していたのが理由。多額の金銭が賭けられている公営競技では、通信機器の使用に関して厳しいルールが定められている。

「JRAは八百長などを防止し、公正確保のため、競馬開催中の騎手の外部との接触について厳格な決まりを設けています。競馬場にある騎手控え室や、開催日の前日21時までに入らないといけない調整ルームでは外部と通信ができる機器の使用を禁止しています。携帯電話やスマートフォンはもちろん、ネット接続が可能なゲーム機などの使用も制限されます。河原田さん、小林さん、永島さん、古川さんが騎手控え室でスマホを使用。今村さんは同じ日に別の競馬場でスマホを使用したことに加えて、前日に調整ルームに入っていた角田さんと通話をしていたことが処分の理由です」

男性騎手の場合は監視の目が多いが…

 発覚のきっかけは何だったのか。

4月23日に福島競馬場の開催執務委員から“女性騎手の控え室でスマホを使用しているのではないか”という情報があったため、事情聴取を行ったところ、使用を認めたようです。スマホが使用できないはずの時間にSNSで“いいね”をしていたことで発覚したという噂もありますが、‘15年にはルメール騎手がツイッターで知人のツイートをリツイートしたことで処分を受けたこともありました

 現在、JRAに所属している女性騎手は6人で、そのうち5人が処分を受けるという結果に。このような事態になったのはどうしてなのか。

控え室は男女別になっており、男性騎手の場合は他の騎手も含めて監視の目が多いですが、女性の場合はJRAの職員も控え室に入りにくいようです。そうした閉鎖的な環境だったことが、禁止されているスマホの使用につながった可能性はあります

JRAは公式ホームページで違反をした騎手の処分を発表した

 女性騎手でただ一人処分を受けなかったのが、藤田菜七子。

「‘16年にJRAでは16年ぶりの女性騎手としてデビューしたこともあって、根強い人気があります。違反をしていなかったことで《藤田菜七子騎手だけは秩序を守ってくれて本当によかった》などと胸をなでおろすファンも多かったようです」

 一方で、肩を落とす男性ファンも。

「処分の対象となった通話をしていた今村さんと角田さんは以前から交際疑惑がありました。昨年10月に今村さんが京都を訪れた際に写真をツイッターに投稿していたのですが、そのツイートに返信する形で角田さんが、今村さんと思われる人の後ろ姿の写真を投稿。一緒にいたという“匂わせ”がファンの間で話題になっていましたが、疑惑がより濃厚になりました。また、今回の件で処分されたほかの女性騎手たちも、恋人と連絡を取っていたのではないかと穿った見方をするファンもいます。昨年は藤田さんにも交際報道がありましたし、男性ファンにとっては、違った意味でつらいニュースかもしれません」

 公正確保を揺るがす重大な違反はなかったようだが、ルールを破ったことは大いに反省してほしい。