YouTubeで驚きの姿を披露したTBS山本里菜アナウンサー(本人らが歌う配信曲『もうすぐ秋ですネェ』プレスリリースより)

 4月14日にYouTubeで公開されたフジテレビ堤礼実(29)と佐野瑞樹(51)両アナの動画が話題だ。

『【VLOG】佐野アナ&堤アナ 休日二人旅|This is us.』というタイトルでフジテレビのアナウンサーチャンネル(【公式】 フジテレビアナウンサーch.)が投稿したもの。

 堤アナが佐野アナを1日もてなすという設定だが、さすがフジテレビというクオリティ。

 佐野アナを待たせる、「お昼ご飯」としていちご狩りを提案、いちごハウス内では30分の制限時間間近になっても「やだやだまだ食べる」と大先輩を振り回す堤アナ。

 続いて訪れた占い師の店では占い師が、堤アナのラッキーカラー的なものはピンクだが、テレビ出演時にピンクの衣装は難しいので下着に取り入れたら良いと勧めた際にすかさず佐野アナは「それどうやって確認したらいいんですか、下着はピンクかどうかっていうのは」とエッ!?な一言。占い師に「それはあなた嫌われますよ」と嗜められたのだった。

フジテレビの堤礼実(左)、佐野瑞樹(右)アナウンサー

 コメント欄も「この2人でぶらり旅レギュラー化したら絶対見る!」「凄く良いです。この感じの動画増やして欲しいです」などと程よい仲の良さやリラックス感が賞賛されたり、「羨ましいこんな美人とイチゴ狩りとか」「佐野アナへ ガチ羨ましいからしっかり仕事してね!」などまるで上司と部下の禁断のデート!?のように捉えられたり賑やかに。

 佐野アナは、フジテレビ入社30年で『めちゃ2イケてるッ!』や『ネプリーグ』など数々のバラエティ番組を担当した大ベテランアナウンサーだ。現在はアナウンス室バラエティ担当局次長を務めており、実際に堤アナの上司でもある。一方の堤アナはアメリカ生まれの帰国子女で大妻女子大学在学中から『BSフジNEWS』の学生キャスターを務め、2016年にフジテレビへ入社。清楚な雰囲気が人気で、2023年3月からは『FNN Live News α』のメインキャスターに抜擢された。

  さて、こちらの堤&佐野アナの二人旅は、再生回数21万を超え、評判も上々といえるだろう。しかし公開元の『【公式】フジテレビアナウンサーch.』はチャンネル登録者数は7.77万人、他の動画を見ると、再生回数が1万回に満たないことが多く、民放テレビ局の公式チャンネルとしては若干寂しい状況だ。YouTubeの再生回数あたりの広告報酬は1回あたり0.1〜0.5円といわれていることを考えると、とても採算が取れてはいなそうだ。

TBS山本里菜アナが異例の薄着でーー

 しかもこの状況はフジテレビだけではなくTBSの公式アナウンサーチャンネルである『アナウンサーのゆるちゃん/たりかしCh.』も同様。登録者数5.79万人で再生回数はフジテレビよりも健闘の印象だが、5万回以下が多い。

 その一方テレビ朝日の『動画、はじめてみました【テレビ朝日公式】』はチャンネル登録者数115万人で30万回以上再生されている動画も多数。こちらはアナウンサー特化型ではなく、『激レアさんを連れてきた。』『キョコロヒー』など人気番組の未公開企画やオリジナル企画も盛りだくさんのバラエティのノリと勢いに溢れたチャンネルで民放局運営のチャンネルとしては大成功の部類だ。

 アナウンサー特化型のチャンネルは品格を守らなければいけないため、弾けすぎたり、プライベートのコンテンツ化など“攻めた”企画もなかなかできず、その違いが数字にも現れているのかもしれない。

 そんな中、TBSの『アナウンサーのゆるちゃん/たりかしCh.』で別の方向で“攻めた”動画がある。

『【LOOK BOOK】女子アナ山本里菜 夏の1週間コーデ(ひまわり絵文字)156cm(ハート絵文字)』と題し、TBSの山本里菜アナがLOOKBOOK企画に挑戦しているのだが、スタートが最近ユニクロなどでヒットしているブラトップのキャミソール1枚で女性アナウンサーとしては異例の露出ぶりなのだ。LOOKBOOKとは元々1週間コーデなどを1日ずつ実際に着用しながら振り返るYouTubeの定番企画だが、中には下着の段階から「生着替え」のようなことをして再生回数を稼ぐ女性YouTuberも散見される。

 しかも山本アナはさすがに下は短パン着用で「安心してください」という感じなのだが同様の企画を計3回行っているようだ。また山本アナだけでなくTBS近藤夏子アナもこのチャンネル内でキャミソール姿のLOOKBOOKを行っている。

  2017年入社の28歳、昨年結婚し、『サンデージャポン』のアシスタントも務めたことで有名な山本アナだが、この動画では30万再生回数を叩き出している。迷走と見えなくもない方向性だが、今後も続けるのだろうか。

民放テレビ局の動画戦略に今後も注目!

 以前はテレビ局だけの戦いだった可処分時間の奪い合いは、昨今YouTubeやTikTokなどの動画プラットフォームに“食われる”形となった。次々と出現する才覚と勢い溢れるYouTuberやTikTokerにじわじわと追い詰められるテレビ局。フジやTBSのアナウンサーチャンネルの苦戦はそんな劣勢を象徴しているのかもしれない。しかしテレビ局もこのまま手をこまねいているわけではなかろう。強力な資本やタレント起用、テレビ業界で長年培った技術やノウハウを武器に次の手を打ってくることは間違いない。今後もテレビ局とYouTubeの関係は目が離せない。

 

LOOKBOOK企画を行うTBS山本里菜アナ(YouTube、アナウンサーのゆるちゃん/たりかしCh.より)

 

LOOKBOOK企画を行うTBS山本里菜アナ(YouTube、アナウンサーのゆるちゃん/たりかしCh.より)

 

LOOKBOOK企画を行うTBS近藤夏子アナ。(YouTube、アナウンサーのゆるちゃん/たりかしCh.より)

 

 

浴衣姿の堤礼実アナ。(2018年6月25日 ようこそ!!ワンガン夏祭りTHEODAIBA2018制作発表で)