ステージ上のアイドルが、咀嚼したスイカを、口を開けたファンたちの顔面に吹き出す動画がSNSで話題になっている。
「広島を拠点とするアイドルグループ『PLANCK STARS』のライブですね。地下アイドルのファンサービスは、至近距離でのチェキ撮影やハグなど、ファンとの“密”な交流が多いですが、彼女たちは別格。この、スイカを食べさせる動画もSNSで話題となり、“コレだけは絶対無理”“汚い”といった否定派と、“神ファンサ”“ぜひ、自分の推しにもやってほしい”という肯定派に分かれました」(アイドル評論家)
“顔面パイならぬ顔面おパイ”
“推し活”ブームが続く中、他のアイドルとは一線を画す、過激なパフォーマンスが注目されている。アメリカを始め、世界5か国を巡るライブツアーを開くなど、海外ファンの心も掴んでいるようだ。
「別のライブでは、“顔面パイならぬ顔面おパイ”として、自分の胸にファンの顔をうずめさせるサービスを決行。昨年は、メンバー間で特典会でのチェキ売上枚数を競い、最下位となった人が“A Vデビューする”という、突飛なイベントを開催しました。ワールドツアーの台湾公演では、『逆境パラサイト』という歌に含まれる卑猥なワードを、現地のファンと一緒に叫んで盛り上がる場面も見られました」(同・アイドル評論家)
破天荒なパフォーマンスで、キャッチコピーの“自由奔放悪ガキアイドル”を体現。今年3月に都内で開催されたワンマンライブでは、特典内容が騒動となった。
「対象となったのは、1枚1000円の“手売りチケット”。特典が受けられるのは、10枚以上からで、最高は3000枚でした。特典は8段階あり、10枚で“メンバーと添い寝チェキ1枚”、300枚で“貴方1人だけのためのワンマンライブ”などがあり、最高枚数の3000枚は“メンバーとS〇X(遂に…)”という内容でした。伏字になっていたものの、最高枚数の特典に対してネット上では、“下品すぎる”“炎上商法アイドル”といった批判の声があがっていました」(同・アイドル評論家)
運営に直撃すると…
物議をかもした特典の真相も含めて、運営スタッフに話を聞いてみると、誤解が招いた炎上だったようで……。
「最高特典の“メンバーとS〇X”の内容は、メンバーがお客様に、靴下を慎重に履かせてあげるというものでした。楽しみにしていたファンの方々もいたのですが、会場側から“モラルがない”と激怒され中止に。現代のコンプライアンスの厳しさを実感しましたね」(『PLANCK STARS』運営スタッフ、以下同)
“靴下”の正式な英語の綴りは“socks”。確かに略語として“sox”も使われるが、苦し紛れの言い訳のような……。ただ、過激なファンサービスは最初から行われていたわけではなかったという。
「デビュー当初は接触すらNGで、“アイドル”というブランドを守るため、ファンとの交流は距離感を大切にしていました。その窮屈さが、徐々にメンバーたちの欲求不満に繋がったのだと思います。ファンの方は“変態”が多いこともあり“顔面おパイ”や“咀嚼したスイカを食べさせる”サービスは、現場では大盛り上がりでしたが、SNS上では誹謗中傷が殺到しました。心無い書き込みに、メンバーや運営が疲弊している時期もあったんです」
それでも、強烈な演出を続けるのは“アイドル界を盛り上げたい”という思いがあるから。
「希望を持ったアイドルを、運営側が奴隷のように働かせて、収益を搾取しているグループが多いんです。そういった、希望のない現状に警鐘を鳴らしたいと思っています。今は、47都道府県ワンマンツアーの真っ最中で、3月のライブで中止になった特典企画にも再チャレンジしています。ワールドツアーや“AVデビュー企画”の第2弾も進行中ですが、センシティブすぎてタイアップできる相手が限られています(笑)。大手メジャーレーベルさん、ぜひ声を掛けてください。そして、ゆくゆくはアニメ『ONE PIECE』の主題歌を狙いたいですね」
地下アイドル界に一石を投じる“悪ガキ”たち。賛否両論あるだろうが、運営のほとばしる想いだけは伝わってきた。