「帰る場所があるって、すごくありがたいなって思います。今回の『帰ってきたぞよ!コタローは1人暮らし』しかり、関ジャニ∞というグループもそう。年を重ねれば重ねるほど、本当にそう思いますね」
関ジャニ横山裕「ブランクを感じなかった」
ワケがあって、ひとり暮らしをする5歳の幼稚園児・さとうコタローと同じアパートの隣室に住む売れない漫画家の狩野進。ふたりと周囲の人々の心の交流を描いたハートフル・コメディー『コタローは1人暮らし』。一昨年放送されたドラマの続編を願う多くの声から、パワーアップして帰ってくることに。小学生に成長したコタローと狩野の姿が描かれる。
2年というブランクを感じることなく、すんなりと狩野というキャラクターに入り込むことができたという横山。だが、コタローを演じる川原瑛都くんには成長を感じたという。
「2年前は“まだ”と思って言えなかったことを瑛都に伝えることができていますね。例えば、画面に映っていないときで、集中力が続いていないと感じたとき“相手がお芝居をしにくくなるから、ちゃんと見てあげていないといい作品ができひんよ”とか。役者の仕事が増えてきている瑛都に僕が教えてあげられることは、全部伝えたいと思って。
『コタローは1人暮らし』をやったあとにほかの現場に行って、“そういうところでやっていたんだ”と思われるのはかわいそうですから。僕は基本、甘やかさないです」
先輩俳優として愛情を注いでいる瑛都くんには「しっかり頑張ったら、ご褒美をあげる」と約束をしている。
改めて、ふたたび演じている狩野の魅力を聞くと、
「ちょっと抜けているところがあって、情にもろいところ。狩野のような漫画家さんってヒーロー像みたいなものが自分の中に絶対にあると思う。だから、コタローをほっとかれへんのやろうし。そういうところを意識して丁寧に演じています」
未来の家族について思っていること
前作では、同じアパートに住む喫茶店の店員・美月(山本舞香)に恋心を抱いていた狩野だが、今作ではどうなるのだろうか。
「たしかに匂わせるようなシーンがありましたね。ただ、今回は狩野と美月よりも、狩野とコタローの関係が明らかになっていく。前作から見ていただいている方には、すごく衝撃的な結末が待っているやろうと思います。僕自身も正直ビックリしましたから。どうなるかは、聞かれても答えられないですけど(笑)」
両親のネグレクトにより、かつて児童養護施設で生活していたコタロー。そのあいだに彼を残し亡くなってしまった母と、接近禁止命令が出ている父とともに暮らすことを夢見て、ひとり暮らしをするコタローにひとつの答えが出される。“家族”や“人と人とのつながり”を描く作品。自身の家族についても思いをめぐらすことがあるのだろうか。
「弟が2人いるんですが、どちらも結婚していて。あとは僕だけ。早くに他界したおかんも心配してるやろうと、どっかで思ってますし、弟たちからも“兄ちゃん、親戚とかにめっちゃ心配されてんで”と言われて。相手がいたら、結婚したいんですけど……。いかんせん仕事が充実して楽しいので、結婚に目を向けられないというのも事実で。そうは言っても、子どもの運動会で走るとか、そういう経験もしてみたいという願望は少なからずありますよ」
笑顔にしてくれるあるモノと言葉
今年3月まで出演していたNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』でヒロインの兄・岩倉悠人を演じ高い評価を受けた。
「みなさんにいろいろと言っていただけて感謝しかないです。声をかけられることも増えましたし。いい経験になりました」
頑張った自分へのご褒美に何か欲しいものがあるのか尋ねると、
「きれいごとじゃなく、自分が出たドラマや作品が評価されたり、たくさんの人に見ていただけることが、一番うれしいです。それで十分。思いを込めて作品を作ってくださっているスタッフさんたちが、ちょっとでも報われてほしいなと思います」
それでは、目の前の横山を笑顔にするための方法とは?
「酒です。お酒と“もう終わりです”という言葉で笑顔になります。いまから飲みにいけるので(笑)。僕、夜しか食事をしないんです。夜ごはんを目標に1日を頑張ってる。今、なに食べようかなと考えてます(笑)」
自分がわからなくなること
仕事以外でしたいことが、ぜんぜんない。最近、仕事がしたい人なのか、休みたい人なのかもわからなくて。休日は、ギター練習をしたあとジムに行くことが多いですね。
ギター練習をして、ごはんを食べて、1日が終わる。これがずっと続いたらめっちゃええ なって思うんです。「このまま仕事したくない」って自分もいるんですけど、ドラマや作品に入れば、充実してて、生きてる感じするなって思う。自分がよくわかんないんすよね。
事務所の後輩・松島聡(Sexy Zone)とふたたび共演
(松島は)“ド”がつくほど、めちゃくちゃまじめです。お芝居のこととか、僕に聞いてくれるんですけど、そんな答えられるレベルじゃないので。「できるだけ自然にいられるように頑張ってるよ」って言うしかない。僕もいろんなチャンスをいただいて、場数を踏んできた。誰だって初めからうまい人なんかいない。だから、失敗したっていい。そのぐらいの気持ちで楽しんでほしいです。
撮影の合間の過ごし方
共演者の誰かがおったら、その人と話すか、ひとりでぼーっとしてるか、台本を読んでるかです。僕、撮影の合間にセリフ覚えることが多い。そのほうが自分には合っているんですよね。だから、家に帰って台本を読むことはほぼないです。