KARA・ニコル 撮影/渡邉智裕

 3月9日、半年ぶりとなるソロ楽曲『Mysterious』を発売し、5月10日には日本でシングル『Selfish』をリリースするKARA・ニコル。グループが休止していた間もソロとして活動を続けてきた彼女に、その胸中を尋ねた。

活動再開は「本当なのかな」

 KARAが復活を発表したのは2022年9月のこと。11月にはデビュー15周年を記念したアルバムをリリースし、ニコルは8年ぶりに『KARA』として活動することとなった。

――グループ活動を再開したときの率直な気持ちは?

「正直に言うと、みんなで決めたときは“本当なのかな”って感じだったんですけど、契約書にサインしたときに“あ、本当かも”と感じて、現実的に感じたのはレコーディングが始まったときでした。デモ楽曲を70曲か80曲ぐらいもらったんですが、メンバーで集まってそれを聞きながらアルバムに入る曲を選んだときに、本当にこれからなんだなって」

KARA・ニコル 撮影/渡邉智裕

 カムバック後初のステージは、昨年11月に京セラドーム大阪で行われた『2022 MAMA AWARDS』だった。

「パフォーマンスの前にMVが公開されて、メンバーとみんなですごくドキドキしていました。それからYouTubeの『KillingVoice』というチャンネルで私たちのヒット曲をメドレーで歌ったり、少しずつコンテンツが公開されていくのを見ながら、メンバー同士で“本当に今からなんだ”って。“始まっちゃった”“もう戻れない”って(笑)

――8年前までのKARAと活動再開後のKARAの違いは?

「私もそうなんですけど、みんなすごく大人な女性になったなと思いました。芯の部分は変わらないけれどすごく余裕があって、ステージに立つのは7年か8年ぶりだったけど、やっぱりみんなプロだなと感じました」

 ソロとしても活動してきたニコルに、グループ活動との違いを尋ねると……。

「グループでみんなといると、ちょっとした待ち時間もずっと話していて楽しいです。だから、ソロで活動するときは少し寂しいときもありますね。以前大阪に行ったときも、みんなでハイボールバーに行ったりして(笑)。1人で全部やってるからかな? メンタル的にソロ活動のほうが、スケジュールが終わったときに疲れていることが多いんです」

――でも、疲れているときのがハイボールが美味しく感じたり?

実は、メンバーと一緒にいるとすごく飲むんですけど、ソロのときはそこまでじゃないんです(笑)。ハイボールは本当に大好きなので、美味しい作り方が知りたいです!」

――日本のファンたちの印象は?

「日本のファンのみなさんには、“育てられてる”感じ。パフォーマンス中に声援を送ってくださる様子が、スタッフの人たちからもそう見えるようです。日本のみなさんはちょっとシャイだけど、親みたいに見守ってくれるような感じがあるんだって(笑)

 3月に発売した『Mysterious』の制作中は、心配なこともあったとか。

「正直、ダンスが今までやった曲の中で一番大変でした。ちょっと欲張りだったかもしれないけど、私が23歳くらいのときから1人でいつも練習していた、好きなジャンルのダンスや楽曲だったんです。だから、“今がチャンスかも”と思って挑戦しました。私は普段“大丈夫、このくらいできるよ”と思うタイプなんですけど、今回は“どうすればもっと体力がつけられるだろう”と悩んで、大好きなお酒もやめようかとも思ったくらい。完成したダンスがすごく難しかったから心配だったけど、パフォーマンス的にすごくかっこよくできて、スタイルもちょっとイメージチェンジできたかなと思います」

貴重なオフの楽しみ方

 KARAとしては、2月から3月にかけて日本でファンミーティングツアーも行った。

「私もメンバーも、久しぶりのファンミーティングなので“どうすればファンのみなさんが楽しめるだろう”ってたくさん考えました。練習中も、“セットリストどうしよう?”“どの曲を聞いたら喜んでくれるだろう?”“この曲は入れたほうがいいんじゃない?”“でも、この曲はこういう雰囲気だから……”“いやいや違うよ!”なんて、たまにぶつかりながら(笑)。やっぱりそれぞれ個人的に歌いたい曲もあるから、みんなですごく悩みながら準備しました」

KARA・ニコル 撮影/渡邉智裕

 グループ活動を休止している間、趣味としてカメラにハマったという。

「自分のことはあんまり撮らなくて、相手を撮るのが好きなんです。個人的には、ジヨンちゃんの写真を上手く撮れてると思います! 彼女も認めているので、ジヨンちゃんの専属カメラマンです(笑)」

 さらに、日本に関するこんな趣味も。

「Netflixでいろんな作品を観ます。この前も『今際の国のアリス』が配信されたとき、以前からずっと気になっていたので、休みが取れたタイミングですぐに全話観ました! 1人でソファーの上で、2日間くらいで(笑)」

『今際の国のアリス』は、主人公たちが死と隣り合わせの世界に突然迷い込む物語。もし自分が迷い込んでしまったら……?

「たぶん、すぐやられちゃう(笑)。心理戦のゲームに参加したら、誰かにすぐ騙されちゃってアウトになると思います……。でも、観ているときは“どうやったら勝てるんだろう”“どんなルールなんだろう”って考えるのが楽しかったです」

 あの大人気アニメも欠かさずチェック。

「最近は『鬼滅の刃』を見ました。知ってますよ、水の呼吸! 日本の作品は字幕付きで観るんですけど、疲れてるときは眠くなっちゃうから、集中できるときに観るようにしています」

“言葉の壁”との向き合い方

 昨今は、日本人のメンバーがK-POPグループに所属することも多い。日韓にとどまらず世界を舞台に活動する“先輩”から後輩たちには、こんなアドバイスも。

KARA・ニコル 撮影/渡邉智裕

日本だけじゃなく、ほかの国から来ているメンバーも同じだと思うんですけど、言葉の壁がすごく大変だと思うんです。私も最初は自分の言葉をうまく伝えられなくて、相手に40%くらいしか理解してもらえなくてモヤモヤしました。でも、“会話”というのはそういうこともちょっとずつ受け入れることだし、それも自分の魅力になるかもしれない。焦らず、がんばって少しずつ慣れていくことが大切だと思います」

――最後に、日本のファンに向けてメッセージを!

「日本のファンのみなさんのおかげで、昨年11月に来日したときに私もメンバーもすごく幸せを感じさせてもらえました。今年もソロだけでなく、KARAとしてもメンバーと一緒にファンのみなさんのためのいろいろな準備をしているから、楽しみに待っててくださいね。私たちはみなさんのおかげで今年もっともっと日本に来られるし、大切な思い出を作っていきたいです!」

5月10日リリースのシングル『Selfish』

『Selfish』
シングル<通常盤>
CDのみ¥1,650
※初回封入フォトカードランダム(全4種)