テク3:「献立のルーティン化で食費が月5万円に」

 なごみーさんは現在、小学4年生の長男、3年生の次男、幼稚園年中の長女、1歳の三男と夫婦の6人家族で、55平方メートルの賃貸住宅に暮らす。物価高が続く去年も、約250万円の預金に成功(世帯年収660万円)。

 今では貯蓄額が計1千万円に達したなごみーさんだが、若いころは浪費家だったと振り返る。

借金100万円から自分のお金の弱点を克服

「27歳のとき、気がつけば消費者金融から100万円借りていました。本当にヤバいと思って、丸1年かけて必死に返済したのです。完済と同時に長男を授かり、結婚&出産。もう借金はできないので、金銭感覚を見直しました」(なごみーさん、以下同)

 いつの間にかクレジットカードの支払いが膨らんだ経験から、まずクレカの使い方を見直そうと考えた。

「借金をしていたころは、買い物をバンバンして、クレカで支払っていました。当時は“魔法のカード”だと思っていたのです」

 その後、雑誌や書籍を参考にして、クレカで支払った金額を手元に現金でプールする方法にたどり着く。

「お金の管理が苦手な人ほど、現金払いに一度戻し、手元からお金が出ていく感覚を刷り込ませたほうがいいですね。そうしないと、いつまでたっても貯金ができないです」

1年以内に使っていないものを手放したら、部屋だけでなく、頭もスッキリ。「買うときに本当に必要かどうかを考えるようになって、無駄遣いが減りました」

食費は月5万円に抑えて赤字家計とは無縁に

「家計管理は月1回、夫の給料日に全額下ろして費目ごとに『袋分け』でしています」

 ひと月の袋分けは、まず日用品費や食費など、「やりくり費」として7万5千円を袋に入れる。そのうち、日用品やガソリン代などその他の予算は2万5千円。

「食費は限界まで削り、以前は月3万円でやりくりしていましたが、物価高もあり月5万円に変えました。子どもが成長して食事の量が増えましたし、もうこれ以上減らすと健康に問題が出てしまうので」

 総務省の家計調査(2021年)によれば、6人以上世帯の月の平均食費は10万円を超えるので、その半分で生活できるのはスゴイのひと言。

「食費を抑えるため、食材は無駄なく使い切るのがモットー。買い物は週1回、月曜日に1人で行き、まとめ買いをしています。わが家の定番料理の食材のみを必要量だけ買い、余計なものは買いません」

 また、1万円の「予備費」を用意しておくと、心の余裕も持てると話す。

「調味料やお菓子などは『ウエル活』で。毎月20日はドラッグストアのウエルシアで、Tポイントを使うと1.5倍の買い物ができるんです」

 ポイントサイトを活用し、現金の出費を抑える。

 また、家計簿は買い物から帰宅後に必ずつける。それは、やりくり費を週ごとに集計して、残高を把握するためだ。こまめに確認すれば、お金の使いすぎを修正できる。

「電気とガス、携帯代は楽天に統一してポイントを稼いでいます。私の携帯代はポイント払いで月0円なんですよ」

 ほかにもさまざまな貯めテクを実行中。現在は生活防衛資金の100万円を残して、つみたてNISAなどに投資する。しかし、年に1回の家族旅行では節約を意識せずに楽しむという。

「正月には家族全員でマネー会議をして、収支を報告します。小さいころからお金の価値を知っていれば、私のような失敗はしないはず(笑)。子どもたちの将来に備え、節約生活を続けていきたいです」

貯めテク1:「クレカ支払い分はやりくり費から出して意識」

 クレジットカードで支払いをしたら、その分の現金をすぐに、やりくり費の袋から、別に用意してある「クレジットカード用」の袋に移動させる。

「このひと手間で、やりくり費が減ったことを意識できて、カード払いによるお金の使いすぎを予防できますよ」

テク1:「クレカ支払い分はやりくり費から出して意識」

貯めテク2:「モノの量と出費は比例!使わないモノは売って手放す」

「モノが多いと部屋が狭くなるうえ、私が管理できず存在を忘れてしまったことも。もったいないので、かなり処分しました」

 時間があるときはフリマアプリに出品。まとめて手放すときはリサイクルショップを活用。子ども服は数を減らしお下がりを残さず、着倒すようにしたほうが、被服費の削減に。

テク2:「モノの量と出費は比例!使わないモノは売って手放す」

貯めテク3:「献立のルーティン化で食費が月5万円に」

 料理は得意ではない、というなごみーさん。買い物では特売品は買わずに、この定番料理の食材のみを購入。食材を無駄なく使い切ることができ、いつも買っていれば安値もわかるので、食費を抑えられる。

「作る献立を定番化しました。家族が好きなものなら、レパートリーが少なくても喜ばれますよ」

テク3:「献立のルーティン化で食費が月5万円に」

貯めテク4:「狭めの賃貸で固定費を節約!」

 都内から郊外の賃貸物件に引っ越して、住居費を年8万6000円下げることに成功。しかも、Wi-Fi代が無料の物件なのでお得。6人家族で55平方メートルは狭い部屋という印象だが、

「リビングに家族が集まっており、エアコン1台で暑さ寒さがしのげて、光熱費の節約になっています」

貯めテク5:「私服を制服化!半袖と長袖を3~7パターン」

 家族全員の洋服代は、組み合わせをパターン化して節約。洋服の枚数は気候に合わせて、半袖と長袖で、それぞれ3〜7パターンのみ。

「洋服の着回しに迷わなくなって時短に。成長が早い子どもの服も最小限の枚数だけそろえ、くたびれてきたら雑巾へ。リサイクルに出す手間も省けます」

テク5:「私服を制服化!半袖と長袖を3~7パターン」

貯めテク6:「財布を出すのは1日3回、週3回まで」

「私は、買い物をしているうちに財布のひもが緩むタイプ。そこで、財布を出す回数制限を設けています」

 財布を出すのは1日3回まで、買い物は週3回までに。回数を決めていれば、買いすぎを抑えられ、お金を使わない「ノーマネーデー」が増え、節約できるように。

テク6:「財布を出すのは1日3回、週3回まで」

貯めテク7:「お得アプリでお菓子と米は激安購入」

 子どものお菓子や必需品のお米などを買うときは、人気アプリ「カウシェ」を利用し、激安価格で購入。

 カウシェは、食品や日用品などを安くシェア買い(共同購入)できるお得なアプリ。決済や配送は個別に行われるので安心だ。クーポンもあり、使用すればさらに安く買えるのも魅力。

なごみーさん●38歳のインスタグラマー。WEBライター。整理収納アドバイザー1級。夫と子ども4人とともに賃貸住宅に住み、節約術や家計管理の方法をインスタグラムなどで発信。雑誌やテレビなどでも紹介されている。
教えてくれたのは……なごみーさん●38歳のインスタグラマー。WEBライター。整理収納アドバイザー1級。夫と子ども4人とともに賃貸住宅に住み、節約術や家計管理の方法をインスタグラムなどで発信。雑誌やテレビなどでも紹介されている。

(取材・文/松澤ゆかり)