5月9日の夜、大阪・泉佐野市の集合住宅で職業不詳の立花花華さん(18)の遺体が見つかった事件で、大阪府警は女性を殴ったとして、この部屋に住む交際相手の山中元稀容疑者(22)を傷害の疑いで逮捕した。
「警察によると9日の午後7時ごろ、山中容疑者から“女性が冷たくなっている”と通報があり、駆け付けた消防がベッドで仰向けに倒れている女性を発見。女性の顔や腹部などに殴られた跡があり、その場で死亡が確認されました。取り調べで山中容疑者は、“8日の夜に被害者と口論になり、十数発殴った”と話しており、府警は遺体を解剖するなどしていきさつを調べるとともに、11日に容疑を傷害から殺人に切り替え、容疑者を大阪地検堺支部に送検しました」(全国紙社会部記者)
「1時間くらい殴り続けた」
山中容疑者は調べに対し「1か月ほど前から(立花さんと)付き合い始めた」「口論になり、相手が刃物を持ち出したので止めようとして殴った」「1時間くらい殴り続けた」と供述しているという。
凄惨な犯行から約1日後、ようやく立花さんの異変に気づいた容疑者。2人の間にいったい何があったのか、また容疑者の素性を探るべく、『週刊女性PRIME』は事件現場のアパートへ向かった。
5月12日。アパートは一部がブルーシートで覆われ、警察が現場検証を進めていた。近所の住人に話を聞くと……。
「1年くらい前に出来た新しいアパートで、住民は出入りが激しくて誰が住んでいるかもわからず、交流はありません。容疑者が過去に周辺でトラブルや問題を起こしたこともありませんでした。事件当日、特に物音は聞いていないけれど、翌日午後7時に遺体が発見されたときは、パトカーや救急車が来てみんな騒ぎを知りました。その日は、マスコミが殺到していました。アパートの住人は、この事件の影響で半分くらいは帰って来ていないようです」
人気の少ない現場アパートの様子を伺うと、中には玄関前に塩を置いている部屋も。取材を進めていると、ちょうど帰宅した住人により詳しい事情を聞くことができた。
「容疑者は、被害女性のほかにも数年付き合っている彼女がいたようです。昨年10月に引っ越してきたときは、別の女性と同棲していました。20代のギャル風で、殺された女性も似たタイプでした。私は事件当日、午後9時くらいに帰宅しましたが、物が落ちるような音は聞こえたけど叫び声などは聞こえませんでした。木造の割に、防音はしっかりしているので……」(同じアパートの住人)
地元では“悪評”も
容疑者は、1時間にわたって立花さんを殴り続けたと話している。立花さんは暴力を受けてすぐ声を上げられない状態となり、容疑者はそんな彼女に手を上げ続けたのか――。
容疑者の印象について尋ねると、こう話した。
「引っ越してきた際にたまたま会ったら挨拶してくれましたし、その後もゴミ出しのときに会うと挨拶とか、“いま仕事おわりましたよ”なんて世間話したり、特に変な印象はありませんでした。見た目はホスト風の茶髪で、『GUCCI』のジャージを着ていたり、ハイブランドなものを身につけていたイメージ。仕事は、食品のコンサルタントと車の貸出などをしていると話していました。仕事に使っていた車には、彼女を乗せることもあったみたい。被害者の女性は、美容系の学校に通っていたようです」(同・住人)
非情な殺害方法とは裏腹に、普段は温厚な顔を見せていた山中容疑者。しかし、彼の地元で話を聞くと、幼少期についてこんな話が。
「山中容疑者は両親と兄、妹の5人家族で、子どものときに空手をやっていました。近所では結構有名な“ワル”で、中学生のときには保護観察がつけられて警察が探しにきていたこともありました。地域の住民は、当時警察に聞き込みをされたことがあります。中学卒業後は高校に進んだけど、1年生のときに中退したみたい。当時は女にモテるとか、そういうタイプではなかったですね」(山中容疑者の実家の近隣住人)
空手の経験者である男性が1時間にわたって女性を殴り続ければどうなるのか、容疑者には想像ができなかったのだろうか。2人の間に起きた“トラブル”の真相が明かされる日は来るのか――。