川上麻衣子さん

 アラカン、アラ古希を迎えても、見た目はもちろん気持ちも若い芸能人。その生活を垣間見ると、多忙な中でも、周りに振り回されることなく貫く「自分時間」の確保が幸せにつながっているもよう。そこには「おひとりさま」だからこその心の余裕も。女優の川上麻衣子さん(57)は「自分にとって心地よい空間」を追求しているという。彼女の生活の秘密を伺った。

 女優の川上麻衣子さん(57)は、ガラスデザイナーでもあり、東京都の谷中にあるスウェーデンの小物ショップ「SWEDEN GRACE」の経営者でもある。

 仕事や暮らしぶりを発信中のSNSや連載中のエッセイでは、白い壁の室内に白の収納家具と木のぬくもりが感じられるテーブルなどが置かれていて、まるでインテリアショップのような自宅の様子が見られる。

“自分にとって心地よい空間”を追求してとにかく住まいを整える

「シンプルで機能的な暮らしにこだわっているんです。収納を充実させて、細々としたものをできるだけ隠すことを心がけています。また、スウェーデンの雑貨など、好きな置物を置くようにしています」(川上さん、以下同)

 スウェーデンの雑貨はキッチンでも活用している。

「お店ではキッチン関連の商品を多く扱っているんです。私もヨーロッパ特有の大判のキッチンタオルやトレイなどを活用しています」

 猫に関する情報発信や猫関連のイベント活動などを行う一般社団法人「ねこと今日」の代表理事でもあり、2匹の愛猫、ココロちゃんとタックくんと一緒に暮らしている川上さん。実は近々、引っ越しを控えており、現在は新居のDIYの真っ最中。

「新居は昭和の名残を感じられる古いマンションなのですが、DIYが自由で猫の飼育も可能なんです。ほとんどの部分をペンキで白に塗り替えて、猫共生型の部屋になるよう少しずつ手を加えていく予定です。家にはいつも猫たちの気配があり、その存在自体に癒されているんです」

完璧を求めすぎず、割り切って暮らす

 引っ越しには荷物の整理や片づけがつきもの。川上さんは、まずはノートに家具のイラストを書き出し、何を収納すべきか仕分けを考えるという。必要ないと思われるものは段ボール箱に入れてしばらく封印しておく。

「整理整頓や片づけをする時には、あまり完璧を求めないように気をつけています。段ボール箱にしまい込んでしまうことに罪悪感を持たずに、割り切ることも大切だと思っているんです」

 好きなものに囲まれ整えられたお部屋は、川上さんの心身にどのような影響をもたらしているのだろうか。

「自分にとって何が心地よい環境なのかを知るのは、とても大切なことだと思うんです。例えば、高価ではなくても思い出のある物を愛情を込めて飾ったりなど、好きなものに囲まれた空間というのは、若いころよりも年齢を重ねてからのほうが得やすいように感じています。そうした心地よい部屋で過ごすことで、気持ちも整うように思います」

 そんな川上さんは年齢を重ねることをポジティブに捉えている。

「年をとることは楽しいことだと思っているんです。これから年を重ねると、できないことも増えてくるかもしれません。でも、小さなことでもいいので、何か新しいことにチャレンジしていきたいと思っています。『週刊女性』の読者の皆さまと、共に年齢を重ねていきたいですね」

川上麻衣子(かわかみ・まいこ)●1966年2月5日生まれ。女優。幼少期より劇団に所属し、『3年B組金八先生』の第2シリーズで大ブレイク。現在は女優とともに、スウェーデン雑貨店オーナー、ガラスデザイナーとしても活躍中。