ユニコーン、エイリアン、スーパーマン……。前人未到の活躍で、もはやフィクションの存在に例えられてしまっているエンゼルスの大谷翔平。
3月31日にメジャーが開幕して、まだ全体の4分の1程度の試合しか消化されていない。しかし、最高のスタートダッシュを切った大谷のシーズン終了後の動向に、早くもメディアは目を光らせている。
グローブに「アゲハチョウ」を刻印
「今シーズンのオフにフリーエージェントの権利を得る大谷選手には、同僚のマイク・トラウト選手を超える史上最高額の契約が結ばれることが確実視されています。そのため、現時点での各チームの成績を見て、どの球団が動く可能性があり、獲得に有利なのか、という議論が白熱しているんです。シーズンが進むにつれて、ますます大谷の話題で持ち切りになるでしょう」(スポーツジャーナリスト)
メジャーの大舞台で二刀流を続けていくため、緻密な体調管理とトレーニングで、唯一無二の地位を築き上げた。時間を無駄にすることが嫌いで、めったに外出しない。そうして積み重ねた努力が今の大谷の自信につながっているのだが、こんな意外な一面も。
「試合前のベンチで、同僚のウルシェラ選手と談笑しながら、お互いのバットに何かを書いていました。後日、判明したその内容は《Hit!!!ヒット!!!》というもの。ヒットを打てるよう、バットに“おまじない”をかけていたんです」(スポーツ紙記者)
スポーツ選手には“ゲン担ぎ”がつきもの。試合に臨むメンタルを安定させるため、各自のこだわりを持っている。
日本ハム時代にも道具に願掛けをすることがあった。
「グローブに“幸運の予兆”ともいわれるアゲハチョウを刻印したデザインを採用したこともあります。ある試合前のウォーミングアップ中に、大谷選手の周りをアゲハチョウが飛んでいたのですが、その日の登板で完封勝利を達成。そのことが記憶に残っていて、グローブの担当者にリクエストを出したそうですよ」(同・スポーツ紙記者)
だが、食事に関しては願掛けが入る余地はないようだ。'22年シーズン前のインタビューで、記者から開幕投手としてのゲン担ぎの食べ物を質問された。試合前に決まったメニューを食べる野球選手も多いが、大谷は、
《食事はゲン担ぎでは食べないですし、そういう血液検査をして、自分に合う食材、合わない食事を決めるのはゲン担ぎではないので。より1%でもいい結果が出るように、食べるものを決めるという感じかなと思います》
大谷にゆかりある神社を発見!
と一蹴。やみくもに勝利を祈るのではなく、貪欲に勝ちをつかみ取るために準備するという、いかにも大谷らしい発言だ。
“ユニコーン”となった大谷だが、その成長をずっとそばで見守ってきた家族の感慨はひとしお。母・加代子さんの実家がある横浜には、幼少のころからよく訪れていた。
「近所の公園で、お母さんとキャッチボールをしていましたよ。翔平くんは笑った顔や雰囲気がおじいちゃんにそっくりでしたね。おじいちゃんもおばあちゃんも孫の活躍を喜んでいて、ふたりともすでにお亡くなりになりましたが、今も天国からその活躍を見守っていると思いますよ」(近所の住民)
昨年亡くなったという祖母は、近所の人にこんな話をしていたという。
「翔平の試合を見るのが楽しみなの。でも、BS放送はやり方がわからないから、ニュース番組でチェックするしかなくて……」
大谷が母方の実家を訪ねた際には、決まって訪れる場所があった。
「近くの稲荷神社です。公園の中にあって、神主も常駐していない小さな神社。毎年夏祭りが行われていて、翔平くんはそこで神輿を担いだこともあるそうです。現在は、大谷選手“ゆかりの神社”として知られるようになり、全国からファンがやってきます。年3日だけ配布される御朱印は“争奪戦”になっていて、神社への問い合わせが後を絶たないと聞いていますよ」(別の近所の住民)
地元の人たちが訪れる小さな神社であっても、大谷が通っていたと聞けば、ご利益があるように思えてしまうのも無理はない。
サインを見るために2時間の行列が
その活躍によって神社が“パワースポット”化してしまったわけだが、ファンはさまざまな方法で大谷の“ご利益”にあやかろうとしている。
「出身地である奥州市の市役所や伝統産業会館には、大谷選手の“右手像”が展示されています。これは、日本ハム時代に本人協力のもと、実際にかたどって制作されたもので、真鍮製で黄金に輝く手からはただならぬオーラが。握手したら縁起がいいと、多くのファンが訪れているんです」(地元紙記者)
地元・岩手への“聖地巡礼”はほかにも。
「源義経が祀られた岩手県・平泉の中尊寺にも多くのファンが訪れています。義経の戦いぶりから“翔”、平泉から“平”を取って“翔平”と名づけたと父の徹さんが過去に明かしたことで、大谷選手の“聖地扱い”されるように。出身高校の花巻東高校や実家にまで訪れてしまうファンもいます。さすがに実家まで足を運ぶのはやりすぎですが……」(同・地元紙記者)
大谷フィーバーは、野球以外の方向にも広がっている。
「5月7日まで、愛知県にある名古屋城では、大谷選手がサインした松の切り株が展示されていました。切り株が、出身地の奥州市で伐採された縁で、WBCの壮行試合のために名古屋を訪れた大谷選手に市が依頼したのです。GW中には、この切り株を一目見ようと2時間の行列ができたとか。サインを見るための行列なんて聞いたことありませんよ」(前出・スポーツ紙記者)
“パワスポ化”した大谷翔平にあやかれば、開運を“招聘”できる?